電 力総研 水 力あれこれ(四 国)
と はずがたりな掲示板(利 水スレ電 力スレ)
21.6.16再編
阿佐地区水力開発

安芸川・伊尾木川名村川安田川・奈半利 川・羽根川・西ノ川・東ノ川・室津川・佐喜浜 川野根川・宍喰川海部川(+12.0MW)牟岐川日和佐川

さて,雨量図だと多雨地帯なのに水力発電がなされてない川が二,三見受 けられる。
ここら辺である。海部川,野根川,佐喜浜川とある。水力趣味に目覚めtばかりの私の当初の意欲作はこれ。
出典:四 国電力
雨量を再掲するとこんな感じ。

今回は流域面積に不安を残すけど降雨量はばっちりである。

またこの辺は風力の適地ではあるが容量がないようである。連系希望者を募集したが集まりが悪く中止になったようだ(高知東部エリ電源接続案件募集プロセス)
水力開発も同時に行うことで固定費用負担を各開発事業者で減らすことが出来そうである。県企業局の活用など含め積極的に行っていきたい。

さて,周辺の水系を色々考えて見る。

日和佐川[河 口]…狭いし低いしなかなか難しそう。

牟岐川[河 口]…ここも低いし狭い。

海部川

[私案]海部海岸発電所
出力:2,500kW
水量:16.1m3/s
落差:19m
導水:5.0km (0.5)
流域:161.3km2
取水:海 部川(中野)23m
放水:太平洋

規模が小さいので保留。


[私案]海部川第一発電所
出力:4,100kW[+4.1MW]
水量:9.7+0.6+2.7=13.0m3/s
落差:38m
面積:97+6.2+27.3=130.5km2
導水距離:6.3+2.85=9.15km (0.44)
取水:本導水路[ 海 部川(小川口)桑 原谷 ]・支導水路[ 木 戸ヶ谷穴 瀬谷川相 川 ]65m
放水:海 部川(中野)23m

本導水路(海部川流域):


支導水路(相川流域):


[私案]海部川第二発電所
出力:4,000kW[+4.0MW]
水量:7.9m3/s
落差:61m
面積:79.22km
導水距離:6.6km+2.0km=8.6km (0.465)
取水:海 部川(樫谷)皆 ノ瀬谷川[皆ノ瀬谷川ダム=新設・嵩上げ]小 川谷川130m
放水:海 部川(小川口)65m



[私案]海部川第三発電所
出力:3,900kW[+3.9MW]
水量:3.5m3/s
落差:135m
面積:35.6km2
導水:8.0km (0.48)
取水:玉 余魚谷(かれいたに)川槙 木屋谷後谷[ダム建設・嵩上げ]大 木屋谷267m
放水:海 部川(樫谷)128m




野根川・宍喰川

~野根川~


未開発の魅力のある僻地っぽい。ダム造るなんて言い出したら反対出そうだなあ。。

野根川リバーウォーク
http://nonegawa.com/
東洋町はNPO法人「ウォーターズ・リバイタルプロジェクト」との連携により
流域の景観ポイントを「野根川八景」として整備。
約14kmのコースを設定し、巨石の峡谷から海に注ぐまでの川の流れを
一日で体感することができる「野根川リバーウォーク」が完成しました。

カワリバとは?
http://kawariva.com/about/

「清流の保全」と「地域の活性化」を考える「NPO法人 ウォーターズ・リバイタルプロジェクト」が運営するサイトです。


河口付近から14キロ付近牛ケ石馬ケ石だそうだが,たぶんこ れ(116m)
我が野根川ダムの当初計画は此 処(82m)。此処では川歩きを邪魔してしまうな。125mも前途多難である。。

[私案]野根川第一ダム[場 所
EL217m程の場所に満水位250mの小さなダム(推計堤高40m程)を建設。17ha程になる。
[私案]野根川第二ダム[場 所
EL103m程の場所に満水位125mの小さなダム(推計堤高25m程)を建設。5.3ha程になる。

これらを水源に
野根川第一発電所 落差120m 水量3.0m3/s 導水6.4km(0.54>0.4) 出力3,500kW
野根川第二発電所 落差120m 水量5.0m3/s 導水7.6km(0.66>0.4) 出力5,000kW
の合計+8.5MWを確保する私案である。

さて,実現性はどうかなぁ。地元東洋町は「野根川清流保全条例」 を制定したりしてるから環境保護との擁立はくれぐれも要配慮である。
魚道の確保,濁水対策などは必須であろう。場合によっては河川維持流量を厚めに積み増すなどの措置も必要かも知れない。
ほっとくとスコールで濁流とともに流れ去ってしまう分を貯めて発電に活用するのである。SDGsな水発でまちづくりとかどうであろう?

~宍喰川[河 口]~
自分とこだけでやるのは流域狭いし高くないし困難そうだけど野根川に導水するならこんな感じになりそう:

野根川第二発電所 落差120m 水量6.0m3/s 導水:13.7km (0.44>0.4) 出力6,000kW



野根川と宍喰川でこの一箇所だけでも良いかも知れない。

佐喜浜川[河 口]…狭いし低いし何やってもだめ。宍喰川や日和佐川と違ってここは冒頭掲載の地図にも載ってるんだけど。。此 処EL.120mから先盆地みたいな地形(17.9km2・下図)があって低 利用な荒れ地っぽいんでなんか水力発電に使えないかなあと色々考えて見たんだけど。。ダム造って海迄導水してなんとかって感じかな。。


佐喜浜川ダム(121m) 流域面積18km2[場 所]
年間流域予想降水量:平均3000mmとして5,400万立米。
低いし奥地は無人の曠野っぽいし一寸ダムっぽいのを設置して水を貯めとかないと何も出来なさそう。
湛水位EL150mのダムを建設してみた。18.8haの一寸広めのダムである。


もう10mダムを嵩上げして湛水位160mに強化してみる♪


堤高65m・満水位180mのダムを造るとこんな感じのダム湖。55.8ha。

導水4kmで海。
落差180m
さて,55.8haの堤高65mでどの程度貯水出来るかだけど,水量を4~6m3/sとすると出力6,000~9,000kWとなる。

割りと平べったい地形で沢山水這入りそう。似たようなスペックの二川ダムを参考に 1600万トンは行けるんでは無いか。
流域18km2で年8000万トン降雨があるとすると夏の間の数ヶ月で4500万トン程降るとする。これを貯めきるとすると月1000万トンは使いたい。
3.85m3/sとなり,4m3/sあれば使い切れそう!?
また9月末迄に満水にしてちびちび使うとする。年周期の運用行ける感じかな??

<降雨量の季節変動の検討>
最適なダム規模と出力の関係がありそうであるけどダムの建設費と電力量と降雨の偏在ぶりが判らないとこれ以上は分析できないかな。。

高知県 室戸岬の気温、降水量、観測所情報
https://weather.time-j.net/Stations/JP/murotomisaki
月 別の平均気温、平均降水量、雨温図

1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月
最 高気温( °C) 10.5 11.1 13.8 18.1 21.3 23.7 27.3 28.7 26.3 21.9 17.5 12.9 19.4
平 均気温( °C) 7.5 7.9 10.6 15.0 18.5 21.4 24.8 26.1 23.8 19.4 14.9 10.1 16.7
最 低気温( °C) 4.8 5.1 7.8 12.4 16.3 19.5 23.0 24.1 21.8 17.3 12.5 7.6 14.3
降 水量(mm) 88.6 111.6 177.8 200.7 247.0 300.6 256.2 205.6 297.1 202.3 167.8 70.8 2326.1

室戸岬だから佐喜浜の山奥とは違うけど大まかな傾向は掴めるであろう。

10日毎にどの位降るか大まかに各月を単純平均して1/3してみる。そしてこれを佐喜浜の集水地域17.9km2の降雨量と看做し平均て週間流域降水量を 推定する。(可成り無理矢理感あり。。)

それを湛水位150m時の推定貯水量146.7万m3に対する比率を出す。1より大きければ使い切れずに溢れさせてしまう,1未満であれば余らないと云う 事になる。
出力2,350kWで146.7万m3使い切るに8日半掛かるので4月から10月までほぼフル稼働出来る感じでは??勿論ゲリラ豪雨のような一度に大量の 雨が降ると溢れてしまってこんな単純平均で計算は出来ない訳だが。。3月と11月だって深夜の一番電力消費少ない時間を止めれば十分フル稼働出来る。冬は 朝晩の冷え込みで暖房需要が増える時のピーク用って感じか。

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
推定月間流域降水量




538.0万m3
458.2万m3





平均週間降水量(mm)
29.5
37.2
59.3
66.9
82.3
100.2
85.4
68.5
99.0
67.4
55.9
23.6
流域週間降水量(万m3)
52.81
66.52
105.98
119.63
147.23
179.18
152.71
122.55
177.09
120.58
100.02
42.20

5~600万トンあれば全部降った雨水全部収容出来そう。


■東の川・室津川

東の川取水口101m
http://maps.gsi.go.jp/#15/33.369137/134.140277/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1

堰堤 堤高20m 湛水面積:5.1ha 貯水量25.5万m3


流域面積:10.4km2 取水量1.1程度は行ける筈。



西ノ川

四国電力株式会社 吉良川発電所
http://www.suiryoku.com/gallery/kouchi/kiragawa/kiragawa.html

室戸市吉良川町乙
    所有:不明[運開]    大正11(1922)年7月  :運用開始
水路式・流込式
    認可最大出力:256kW      常時出力:118kW
    最大使用水量:0.42立方メートル毎秒
    有効落差:80.80m
    水車:横軸フランシス水車 出力320kW×1台
    導水路:総延長3376.9m
    流域面積:21.2平方キロメートル
    取水:西ノ川(西の川)136.34m
    放水:西ノ川(西の川)49.84m

有っても無くても同じ様な256kWの小粒な吉良川発電所。水力さんのギャラリーだと周囲の山は崩落してるのに,とあって,維持にカネは掛かっていそ う。。
多雨地帯,地質が悪くなくても降雨で浸蝕は厳しいものがあるのだろうとは思う。



■羽根川・西の川ルート

畑古矢ダム(250m) 流 域面積:18km2
年間流域予想降水量:平均3000mmとして4千8百万立米。
http://maps.gsi.go.jp/#16/33.412502/134.146006/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
羽根川発電所[羽根川ダム付近](189m)
http://maps.gsi.go.jp/#16/33.423553/134.114828/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
最大使用水量は2m3/sとしてみる。
P=9.8*2*242.8*0.85=4.0MW

羽根川ダム(189m) 流域面積22.5km2
年間流域予想降水量:平均3000mmとして6千7百万立米。

羽根川発電所(8.4m)
http://maps.gsi.go.jp/#15/33.365177/134.067578/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1

最大使用水量は2+2=4m3/s
P=9.8*4*181*0.85=6.0MW

西の川にある最大使用水量0.42m3/sの吉良川発電所(256kW)は廃止で良いだろう。



名村川

四国電力株式会社 名村川発電所
http://www.suiryoku.com/gallery/kouchi/namuraga/namuraga.html

所在地:高知県安芸市下山
    所有:安喜水力電気株式会社[運開]
    大正2(1913)年7月:運用開始
水路式・流込式
   認可最大出力:420kW      常時出力:170kW
    最大使用水量:0.50立方メートル毎秒
    有効落差:121.04m
    水車:横軸フランシス水車 出力465kW×1台
    導水路:総延長3547.7m
    流域面積:12.0平方キロメートル
    取水:名村川147.80m
    放水:名村川14.97m

ここも小水力だが吉良川よりは流域面積狭いにも拘わらず頑張って0.50m3/s取水して有効落差も稼いで頑張っている。
こういうレベルなら佐喜浜川なんかでも開発出来そうではあるけど。。(トンネルでぶち抜かない分低コスト?維持管理は掛かりそうだけど。)