電 力総研 水 力あれこれ 揖斐川
と はずがたりな掲示板 ( 利 水スレ電 力スレ )
21.6.11運開
牧田川の電源開発

牧田川は揖斐川の支流で2000~2500mmの年間 降水量が期待出来る中流地域と2000以 下の上 流地域からなる。
出典:国 交省

嘗ては伝説的な 廃墟[ いたみわけ.com] として有名だった(みたいな)白石鉱山(こ こ?電気も水も三重県側に送られて使われてきたってことか。)へ自家発電で電気を送る時山第一・第二発電所(ロケーション はこ んな感じ[ggl]らしい)があったらしいが今は水発はないようだ。
また上流部では三重用水への取水がある模様。地理院にでは水路が描かれてなかっ たのでgoogle で調べたら此処だった。詰まり地 理院だとこの辺か。

牧田川圏域図
また水系より小さな単位に圏域というものがあるらしいが(富士川で気付いた),ここも牧田川圏域を形成しているらしい。また圏域は県境より下位概念で県が 河川管理する際の区画であるらしい事も判る。
また牧田川の流域を越えて本サイトでは別に見てる粕川の直ぐ南側で多分潅漑的には繋がってる杭 瀬川や東川も実は牧田川圏域であった。
牧田という地名そのものは牧田川と藤古川の合流点付近にあり,中心地は北側なのでどちらかというと藤古川よりですらある。
出典:岐阜県 (pdf)

まああれやこれや苦闘しても実りは少なさそうなので,関ヶ原から来る藤古川との合流部に向けて北に大きく迂回する部分をショートカットする形で(当然藤古 川の分の流水は使えず)落差を稼ぐやつのみを先ずは検討。後はその結果次第,かな。

発電はこ の辺21mがいいだろう。合理的に確保出来る最低標高。7.8km延ばすとEL =108.6m地点に到達。有効落差は83mとなかなかだが川巾は狭くて心許ないが面積を測ってみる。

65.8km2ある。4m3/s程度は硬い6m3/sは狙いたい,と云いたいところだが,三重用水が上流で最大5m3/sで 1000万m3/年を取ってい くのが痛いかも。
冒頭で見た様に牧田川主要域は2000~2500mm/年である。決して少なくはない。

気田辺りで検討したのだが,100km2辺り2~3億t/年が年間降雨量という 感じである。この辺だと1.6億トンぐらいは降りそうでその内1000万トンぐらい普通にくれてやっても未だ未だ潤沢に残ってて十分発電できそうな感じは する。
打上調整池の有効貯水量は220万m3だそうだから農繁期に水は5回転で1000万トンである。 5m3/sってのは豪雨時に取水して貯めとく為に多めに設定してる水量であり,普段から5m3/s取られる訳ではなさそうである。
また渇水期の冬期には打上ダムに農業用水を貯めとく必要性は低下するのでフルに発電用の水源として活用出来るのでは無いか?

今,常時満水位がEL213.10mで天端標高(堤長標高)がEL216.2mで湛水面積が26haである。
更にダムを2m嵩上げして 260,000m2*2m=52万m3の貯水量を確保出来る。まあ52万m3の貯水量は6.6m3で使い切るには22時間程掛かる。少しは 平準化出来るのでは無いか。
打上調整池ダムおよび貯水池緒元[水 資源機構




河川名 一級河川木曽川水系牧田川支川東谷川





総貯水容量 226.0万m3
所在地 岐阜県大垣市上石津町打上地内 有効貯水容量 220.0万m3
堤高 29.7m 湛水面積 26ha(0.26km2)
堤頂長 140.0m 流域面積 1.38km2(直接)
堤頂幅 8.0m 設計洪水位 EL.214.00m
堤体積 357千m3 常時満水位 EL.213.10m
堤頂標高 EL.216.20m 最低水位 EL.194.00m


打上調整池ダムを不特定利水で使って流れを標準化しても良いかも。

さて,牧田川流域の開発検討に入る。


[私案]牧田川(第一)発電所
出力:4,600kW[+4.6MW]
水量:6.6m3/s
落差:83m
流域:65.8km2
導水:
取水:牧田川108.6m
放水:牧田川21m

[私案](牧田川第二発電所)
出力:2,600kW
水量:3.0m3/s
落差:104m
流域:26.2km2
導水:
取水:打上ダム216m
放水:牧田川108.6m

小雨や三重用水を無視して可成り無理してるのかもしれぬが4.7MW。
というかどうも三重用水だけで1000万m3取るのであって打上調整池には牧田川沿いの農業用水供給の役目もあるのでもうちとシビアなのかもしれない。

~藤古川~
伊吹山を源流とするでかい支流である藤古川を21.6頃の私が上の案で諦めたのは主に牧田川を渡れず適切な低地に 水を送れなかったから。
四国でサイフォンを見まくっ来た23.3の私にはやや広い牧田川の谷などなんともない,標高も低いし平然と渡してみた。放水点も一寸低くEL.15m 程の多芸(たぎ)橋直上迄伸ばしてみた。
取水点は上 石津のここ名称不明の川と の合流点を基準のEL.98mする。

導水:放水口~発電所~導水路分岐点:6.6km・分岐点~今須川~藤古川:5.6km・分岐点~鍛治屋川~牧田川:3.4km 合計14.6km。水量 10m3/sで6.2MWとなった。
その後(23.9頃),10km超の導水にはやはり10WM以上が欲しいんじゃ無いかと日和りだしてこのプランはボツである。もっと低く近くで発電してみ る。上の計画でサイフォンを通した72m取水としてみる。
調べて見ると20.1km2程流域を増やせるので154.7km2となる。


[私案]牧田川発電所or
出力:6,700kW[+6.7MW]
水量:15m3/s
落差:53m
流域:154.7km2
導水:9.4km
取水:藤古川・今須川・牧田川 72m
放水:牧田川 15m

抑制してた水量を基準目一杯の15m3/sにしたのも効いたけど導水距離は短く出力は増えた♪
このくらいは欲しい。

幾里谷と薮谷辺りから取水して落としてみたい。EL.440mで6.3km2。2400mm地帯なので強気で設定してみても遠いし出力も小さい。。
こちらはボツかな。。

さて嘗ての時山第一はイビデンが小水力の復活を試みるようだ。幾 里川上流は差し当たってボツ としたので是非第二もお願いしたい。

23.3,現地訪問。中里ダム・打上ダムをさらっと確認した後に牧田川へ進入。

取水工下流。冬枯れって感じである。川原が広い。


暫く上がっていくと牧田川取水工のお出ましである♪

牧田川取水工[水資源機構(断面図諸元)]
取水:牧田川221m
取水量:最大5m3/s (191%)・1000万m3/年
流域:26.2km2[とは推計]

取水設備


利水標


取水工上流。そこそこ水あるな。



[廃止→改修復活決定]白石工業株式会社 時山第一発電所 [水力] [朝日
 沿革:村営[上石津時発電所・1921年運開]・白石工業株式会社[1940年移管?改名・1976年廃止]・イビデンエンジニアリング [2024運開予定・上石津時発電所]
水路式・流込み式
出力:153kW    発電量:1,200MWh/年
水量:0.47m3/s
落差:54.7m
取水:幾里谷、剣の谷、二の谷、一の谷、時山第二発電所 290m位
放水:牧田川(こ こらEL.235m)


水力発電所を再整備、イビデンエンジニアリング 岐阜・上石津町で24年稼働目指す
2022年7月23日 10:07
https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/107477
 =記事読めず

イビデンエンジニアリング、大垣の旧時水力発電所を再生へ
https://biz.chunichi.co.jp/news/article/10/45690/172/  =記事読めず
2022年7月25日 19:16(2022年7月26日 06:24 更新)
「上石津時水力発電所」24年4月に稼働

半世紀前の水力発電所、新素材使って復活へ イビデン子会社が改修
https://www.asahi.com/articles/ASQ8P7D2JQ7TOHGB00G.html
松永佳伸2022年8月22日 11時33分

 イビデンの子会社イビデンエンジニアリング(本社・岐阜県大垣市)は、1976年に発電が停止された上石 津時(とき)水力発電所(大垣市上石津町)の再稼働に向けて改修工事を始める。再生可能エネルギーの推進を図るのがねらい。約半世紀ぶりに 稼働すれば想定年間発電 量は330世帯分にあたる約120万キロワット時で、CO2削減量は年間450トン(杉5万本分)を見込む。

 発電所は、イビデン設 立にもかかわった戸田鋭之介氏を発起人とし、1921年に村営で運用開始。関ケ原町と上石津町の境を水源とする幾里谷の豊富な水と、急峻 (きゅうしゅん)な地形を利用し、37年まで地元の電力源として稼働していた。

 その後、電力会社から電力が供給されると、発電所は石灰業の白石工業(本社・ 大阪市)に引き継がれ、名前も時第一発電所に変更され、工場の動力源として76年まで電気を送り続けた。

 発電設備は水路流れ込み式で、横軸のフランシス水車を採用。最大使用水量は毎秒0・47立方 メートルで有効落差は54・7メートル。発電装置の出力は153キロワットだった。

 2011年に立命館大学が地…(以下有料)

2022年7月23日の記事
廃水力発電所活用で売電事業 イビデンエンジニアリング 6億円投資、24年春稼働へ
https://www.chukei-news.co.jp/news/2022/07/23/OK0002207230401_02/

 【岐阜】イビデン(本社大垣市)の完全子会社で環境事業のイビデンエンジニアリング(同大垣市)は、廃止されていた水力発電所(大垣市上石津町)を活用 し売電事業に乗り出す。約6億円を投じて全面改修し、2024年春に稼働する。年間約4千万円の売り上...

イビデン(株)統合報告書2022
https://www.ibiden.co.jp/ir/items/2022IntegratedReportA3.pdf

廃止された水力発電所を半世紀ぶりに再生

当社グループのイビデンエンジニアリング株式会社は、半世紀近く前に廃止された大垣市の上石津時水力発電所の再生に取り組むことを決め、 2022年7月に起工式を行いました。同発電所は、1921年に地元住民の出資で建設され、その後石灰業の民間企業に売却されましたが、1976年の採掘 中止に伴い発電を停止したままになっていました。イビデンエンジニアリング株式会社は、再生可能エネルギー普及の観点からも発電所の再生には意義があると 考え、発電所の全面改修を行い2024年4月の稼働をめざします。
 同発電所の年間発電量は120万kWh(一般家庭約330件の年間消費電力に相当)と小規模ですが、今後、再生可能エネルギーやSDGsについて学ぶ場 として活用することも想定しています。


23.3末,既に工事中で古い建屋は撤去された後のようであった。



[廃止]白石工業(株) 時山第二発電所[場 所(G)空 撮のこれ・地理院だとこ こら(EL.273m)か?・一寸高度足りない感じ?]
出力:?kW
取水:?
放水:幾里谷[時山第一発電所

時山第二は第一の上流にあったらしいが詳細不明。googleマップ(G)に は記載があるが一寸矛盾がある様だ。ただ空撮でなんか施設が移ってるから間違えではないか。。有効落差は54・7メートルも取れるのかなぁ。。