21.6.23運開
市川と電源開発【開発篇】(→現況篇)
大河内と奥多々良木と2箇所も揚水発電所が立地して雨の少ない瀬戸内ながらも,また国ではなく県管理の二級河川ながらもすっかり電源地帯となった市川。
勿論,雨が少ないので一度貯めておけば蒸発した分を補給するだけで良い揚水発電の立地は理にかなってはいるが,隣の揖保川同様,開発可能で余地もあるかもしれない。
年間降水量は生野で全国平均を上回る2,000mmと決して少なくない。(多雨とはいえないけど。)
出典:兵庫県
先ず市川発電所(P=2.6MW・CA=106km2・Q=
4.3m3/s・放水位167.8m)のしょぼさをなんとかしたい。
106km2で4.3m3/sはないやろ,と。ここは倍増して8.6m3/s,増設には最新の水車を入れて+2.7MWを図る(まあ余り大きくはならん
な。。)
市川発電所の放
水位167.80mで取水するとこんな感じ。
ichikawa00.html
南小田第一・第二との非連続もなんとかしたいし,越知川の奥も深そうである。
【市川発電所増強案】 ▲
先ずはいまいちなスペックの市川発電所を増強したい。
導水距離の長い発電所を並べて見ると,戦前の初期の開発案件が目に付く。
1922年に日本初の発電ダムである大井ダムが竣工。市川発電所はその後徐々にダムが建設されるよりも前の1911年の竣
工とかなりの先駆的な事
例であるが,当時はダムを造って落差を上げるよりは導水路の距離で落差を稼いだ方が安価であったということであろう。
市川発電所の流域面積拡張には犬
見川(EL.251m・L=1.47km)と猪
篠川(EL.251m・L=2.22km)が考えられる。流域面積を調べて見る。
犬見川の圧勝である。流石,嘗て発電所があっただけのことはある(今も長谷ダムが威容を誇っている)
[増強私案]市川発電所[→現況]
水路式・流込式
認可最大出力:6,400kW[+3.8MW]~7,700kW[+5.1MW]
最大使用水量:10.3m3/s(+6.0m3/s)[0.82]~12.5m3/s
有効落差:74.10m
導水路:総延長5.57+1.47=7.04km [0.91]→既存設備もあるので。。
流域面積:106.4+19.3=125.7km2
水車:立軸フランシス水車 出力2800kW×1台+もう1台
取水:市川・犬見川246.23m
放水:市川167.80m
水量をどの程度増やせる
のかにも寄るけど余り大きな発電量は得られ無いようだ。どうも12.5m3/s目一杯使用したい。。。
用途が違うといえば其れ迄だけど折角4つも流域にダムがあるのだからそれぞれ連携し
て市川発電所用(と長谷発電所)用に水貯めて発電量向上に資することは出来無いだろうか?
また越知川と上越知川317m地点で取水すると29.4km2であった。298m地点で35km2
ただ下流に持ってきて発電しようとするとどうしても距離が長くなってしまう。
【市川下流部開発】
余分な事には目を向けず本願(?)に挑む。市川発電所の下流部側である。
落差74mで8,000kWか。まあまあではないか。
[私案]新市川発電所
出力:8,000~16,000kW[+8.0MW]/4,700kW
水量:13m3/s~26m3/s/13m3/s
落差:74m/44m
導水:16.7km(0.48~0.96)/13.9km(0.34)
流域:259.7km2
取水:越知川・猪篠川・市川[市川発電所(CA=106km2・Q=
4.3m3/s・放水位167.8m)]・小田原川167m
放水:市川89m(甘
地)/120m(新
野)
ただ導水16.7kmは
頂けない,,流石に遠距離過ぎる。。
仮に取水を倍増させてもギリ導水距離出力比は1に届かず。。
新野辺りで中途半端に発電するよりは甘地辺り迄可能な限り引っ張った方が良さそうである♪
微修正
小田原川からの取水距離を減らして落差で発電しつつ,越智川経由で甘地~鶴居に持って行くことにする。
導水出力効率だけど南小田第二に連檐させるよりは離しても導水距離減らした方が良さそうである。
[私案]南小田第三発電所
出力:1,600kW[+1.6MW]~2,000kW
水量:2.5m3/s / 2.2m3/s
落差:75m
流域:25.1km2/22.4km2
導水:2.1km (0.76)/3.1km (0.64) +(市川サイフォン)
取水:小田原川239m/272m
放水:新市川発電所167.8m
[私案]新市川発電所
出力:15,700kW[+15.7MW]
水量:25m3/s
落差:74m
導水:15km(南小田第三含む)[1.15(南小田第三含む)]
流域:249.2km2(小田川下流10.5km2程減)
取水:越知川・猪篠川・市川[市川発電所(CA=106km2・Q=
4.3m3/s・放水位167.8m)]・小田原川167m
放水:市川89m(甘
地)
兎にも角にも水量が確保出来るか,であるなー。
【長谷発電所更新】
さて,次は市川発電所の上流側。長谷発電所をリプレースしたい。生野ダム以下・栃原川を含むで49.6km2。生野ダムの流域が49km2なので合計98.6km2程度となる。
10m3/s行けるかな~。
取水:市川・栃原川288m,放水:市川[市川堰堤]250mで落差を33m程度として2,800kWってとこ。現状はもっと取水量少なそうだし今はとん
でもなく発電規模小さそうだなぁ。。
[更新私案]長谷発電所
出力:2,800kW[+2.8MW以下
(2.3MW程度?)]
水量:10m3/s
落差:33m
流域:49.6+49=98.6km2
導水:km
取水:市川・栃原川288m
放水:市川[市川堰堤]250m
ということでこちらも仕切り直し。
白口川と市川の合流点の313mを基準に取水して見るとC.A.=84.5km2・L=7,2kmでQ=4.2MW。まだまだですなぁ。。
[更新私案]長谷発電所
出力:4,200kW
水量:8.5m3/s
落差:58m
流域:35.5+49=84.5km2
導水:7.2km
取水:市川・栃原川313m
放水:市川[市川堰堤]250m
結局,現行設備をなるべく使うその場で使用水量だけ増やす形の方がよさそうである。