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2021.6.4着手
[開発妄想]矢作川の利水下村・押山・真弓問題(+46.7MW)

相互に接続が巧く行っていない下村発電所,押山発電所,真弓発電所,矢作ダムの諸元はそれぞれ以下の通りである:

中部電力(株) 下村発電所[→ 上村川
運開:1920.12[矢 作水力(株)]
    認可最大出力:4,700kW      常時出力:2,500kW[53.2%]
    最大使用水量:6.68m3/s[0.36]
    有効落差:83.82m
    水車: 出力4840kW×1台
    導水路:総延長4454.8m
    流域面積:187.5km2(上村川)
    取水:上村 川[下村堰堤(島発電所4.09m3/s飯田洞発電所1.95m3/s)]397.67m
    放水:上村川[矢作ダム288m]308.62m

中部電力(株) 押山発電所[→矢作川(根羽川)・名倉川
運開:1922.7[矢作水力(株)]
認可最大出力:3,600kW      常時出力:1,300kW[36.1%]
    最大使用水量:3.62m3/s  [0.31]
    有効落差:123.17m
    水車: 出力3760kW×1台
    導水路:総延長2970.52m
    流域面積:116.0km2
    取水:矢 作川(根羽川)[押山ダム]445.80m
    放水:矢作川[矢作ダム(288m)]317.55m

中部電力(株) 真弓発電所[→矢 作川(根羽川)・名倉川
運開:1923.3[矢作水力(株)]
認可最大出力:5,600kW  常時出力:2,000kW[35.7%]
最大使用水量:3.90m3/s [0.51]
有効落差:175.70m
水車:2台 総出力6300kW
導水路:総延長4369.5m
流域面積:76.4km2
取水:名倉川[真弓堰堤],他1 489.28m
放水:矢作川[矢作ダム(288m)]300.68m

矢作ダム[便覧]=再開発中[→矢 作川
河川     矢作川水系矢作川
目的   FNAWIP
堤高   100m
流域面積/湛水面積     504.5km2 ( 全て直接流域 ) /270ha
総貯水容量/有効貯水容量     8,000.0万m3/6,500.0万m3
建設:着手/竣工  1962/1970   再開発(放流設備増設):着手/竣工     2018/
常時満水位:298m 矢作第一発電所取水位:288m
流域:504.5km2
取水:矢作川[上村川(下村発電所6.68m3/s)・根羽川(押山発電所3.62m3/s)・名倉川(真弓発電所3.90m3/s)]
送水:矢作第一発電所(94.70m3/s)[→時瀬発電所16.7m3/s・矢作第二ダム] 288m・奥矢作第二発電所(234m3/s)[→富永ダム・奥矢作第一発電所]


利水系統図はこんな感じ。
出典:国 交省



これら3発電所は福沢桃介が率いてその後中京を代表する電力会社に成長する矢作水力が最初期に手がけたものである。
多少の改造は加えられてる可能性はある(未確認)が規格が古い。もとも と雨が多い地域では無いとはいえ,戦 前の設計思想で発電所は平水水量で設置されている感じ(例えば下村発電所の常時発電量(一番渇水期)は最大出力比で53%もある。)で今では規模感に劣る。
福沢も矢作川の開発を一通り終えると投資効率に優れた木曽川とかに触手を伸ばし矢作川はそのままになったっぽい。
また 戦後の1962年に建設された流域の水利用のハブとなる矢作ダムとの接続が拙く,3発電所いずれも10m~30m程 度の未利用落差を抱えている。
中電は中電で上矢作ダム待ちのまま凍結状態になっているのかもしれない。。
一気に解消したい。

流域図に落とすとこんな感じ。

上村川の下村発電所は取水量が少ない(CA=187km2に対してQ=6.68m3/sしかない。2.5倍ぐらいには出来そう)上に,放流後矢作ダム迄20m程無為に流れ落ちている。
根羽川(矢作川本流)の押山発電所も取水量が少ない(CA=116km2に対してQ=3.62m3/sしかない。ここも2.5倍ぐらいには出来そう)上に放流後矢作ダム迄30m程無為に流れ落ちている。

8km程の導水で 下村堰堤から矢作ダム迄導水出来るので 使い切れてない水 を使って発電したい。
更に4.5km伸ばせば根羽川からも導水出来る。押山発電所(CA=116km2に対してQ=3.32m3/sとこれも物足りない数値)が使い切れてない分を取水してこれまた矢作ダム迄直結したい。

と思ったけどわざわざ4.5kmも伸ばす必要なくて,根羽川の水は下村発電所迄導水して3.6kmで済むし,途中中屋沢辺りでも補水出来る。
浮かせた水量を新下村へ回せば良い。

更に水が足りない時は下村発電所を停めて,根羽川→下村発電所上部水槽→下村堰堤→新下村発電所と水を融通して発電出来る 様に水路を繋げたい。
が,下村発電所の導水路は開水路であるので押山方面で取水した水を上村堰堤にながすのは難しそう。

逆に言うと開水路はこの辺だけの様子であるので,改造の余地はあるかも。

根羽川堰堤・下村堰堤→下村発電所・新下村発電所の相互間の送水が出来る様な形を構想したい。


現在は凍結中の上矢作ダム[→こちら参照]を絡めて計画してみる。

[早期着工!]上矢作ダム[堤体場所477.8m
堤高:150m
満水位:?
総貯水容量: 5,400万立方メートル
有効貯水容量: 4,800万立方メートル
計画高水流量(ダムへ流入する最大の洪水流量): 1,020 m³/s
流域面積:102km2+飯田洞川

[想像]上矢作発電所(上矢作第二発電所)or新上村発電所
出力;29,800kW~22,300kW[+29.8MW]
水量:20m3/s~15m3/s
落差:195m
導水:6.0km
流域:102km2+
取水:上村川[上矢作ダム(凍結中)]580m
放水:上村川[上村堰堤]398m

島発電所


下村堰堤
取水:上村川[]
送水:


押山堰堤


根羽川堰堤




[増強私案]新下村発電所(上矢作第一発電所)or上村川発電所
出力:13,500kW[+13.5MW]
水量:15m3/s
落差:106m
導水:8.0km(上村堰堤→矢作ダム)[1.69]
流域:合計310.1km2(10.30m3/s利用済)[上村川上流187.5km2(6.68m3/s利用済)・根羽川上流6.6+116.0= 122.6km2(3.62m3/s利用済[押山P]・12km2利用済[真弓P増強])
取水:上村川[上村堰堤]398m
放水:矢作川[矢作ダム]285m

[改造私案]下村発電所[→現況諸元
  水路式・流込式
認可最大出力:4,700kW      常時出力:?
最大使用水量:6.68m3/s
有効落差:83.82m
水車: 出力4840kW×1台
導水路:既設:4.45km+新設: 3.6km=9.06km[新 下村と併せて18.3MW・17.1kmとなる。]
流域面積:187.5km2+根羽川上流 6.6+116.0=122.6km2(押 山発電所3.62m3/s利用済)・1.2km2(中屋沢)・3.0km2谷下(地名)
取水:上村 川[下村堰堤]谷 下沢(→ 沢名ソース:ストビュウ)中 屋沢根 羽川397.67m
放水:上村川[矢作ダム288m]308.62m

矢作ダム

根羽川上流から9.0m3/s分位を取れるのでこれでも水量が足りない位な感じはあるけど,,押山3.62m3/sと下村6.68m3/sの計10.3m3/sで122.6kmを担当する感じか。流域水量指数は0.84。まあまあかな?
逆に根羽川上流での開発[→根羽川発電所(案)]を考慮すると下村発電所に押し寄せる水量を下村で

納得の規模である♪
残る真弓に関しては[私案]名倉川発電所で対応と行きたい。計画全体はこちらに纏めた。