雄物川流域内の気候は、冬季の積雪寒冷を特徴とする日
本海性の気候で、年間降水量は平野部 1,500mm∼1,700mm 程度、山地部約
2,000∼2,300mm 程度となっており、約 40%が冬季の降雪であ る。 [国 交省] |
これまでの川井橋は、渡り口が急角度のうえ橋幅がたった二・五材という挾さでことのほか通
行に不便だった。そこで国道一〇八号線の工事の一環として新橋を並べて架けたのだが、べつに永久橋である旧橋を取壊すにもおよぶまいということで、一方通
行式の橋が生まれたというわけである。旧橋は、橋脚も、高さが三メートルあまりある欄干も、ほぼ同じ部厚さをもったコンクリートでできていて、ちょうど子
どもの粘土細工のような感じなのが風変りだ。それというのも、このあたりは水害激甚地でしばしば橋が流失するので、劫をにやした村が体裁よりもなによりも
重量でもって水勢や流木に対抗しようとした苦肉のあまりに作ったものということであった。 だが、やがては名物の二つの橋も、川井を中心とした一帯の部落の百六十五戸と 一緒に、湖底にその姿を没してしまうかもしれない。国が、役内川をここで堰せめて多 目的ダムを構築しようという計画を示しているからである。 川井ダムの計画が持ち上ったのは昭和二十四年である。当時の秋の宮村は住民の意志としてこれに絶対反対の態度をとってきたが、近年また時勢の流れに応じ て計画が再燃してきた。仲に入った県が約三百戸で結んでいる反対期成同盟とのあいだ で説得工作をかさねているが、話合いは好転せずいまだに調査できかねている。構想によれば、本県では皆瀬ダムにつぐ大規模なダムで、雄物川 の川水統制はもとより、開田はできるし発電所も作られると いう。年間の経済効果は三億円と皮算用されている。 それだけに地元民も容易には父祖以来の土地を手放すのは気がかりなのだろう。犠牲に引き合う補償だ。せんじつめれば補償。答は簡単だが、数式の組み立て のむつかしいのがダム問題である。川井橋の手前に部落の山菜共同加工場があり、その建物の入口に反対期成同盟本部と書かれた白い板の看板が一枚、しらじら しく掲げられていた。 『あ きた』(通巻61号) 1967年(昭和42年)6月1日発行 ルポ+風土記 川は流れる(9) |
~旭川~ ■旭川(→こちら参照) 旭川ダム(旭川治水ダム)[便覧][wiki] 河川 雄物川水系旭川 目的/型式 F/重力式コンクリート 堤高/堤頂長/堤体積 51.5m/380m/125千m3 流域面積/湛水面積 34.4km2 ( 全て直接流域 ) /35ha 総貯水容量/有効貯水容量 5200千m3/4200千m3 ダム事業者 秋田県 着手/竣工 1967/1972 |
~三内川~→こちら参照 岩見発電所[水 力] 秋田県 運開:1978.12 ダム式・貯水池式 認可最大出力:5、400kW 常時出力:1,100kW 最大使用水量:12.00m3/s 有効落差:54.00m 水車:水車 出力5200kW×1台 取水:三内川[岩見ダム]147.00m 放水:三内川91.47m 岩見ダム[水 力][場 所][便覧] 河川 雄物川水系三内川 目的 FNP 堤高 66.5m 流域面積/湛水面積 73.1km2 ( 全て直接流域 ) /95ha 総貯水容量/有効貯水容量 19300千m3/16000千m3 ダム事業者 秋田県 着手/竣工 1970/1978 堤頂標高:152.50m 洪水時満水位標高:150.50m(サーチャージ) 常時満水位標高:147.00m 洪水期制限水位標高:133.00m(7~9月) 最低水位標高:124.00m 基礎標高: 86.00m |
■淀川(→こちら参照) 協和ダム(旧名:淀川ダム)[便覧][場 所] 水位:229m 河川 雄物川水系淀川 目的 FNW 堤高 49.3m 流域面積/湛水面積 24.4km2 ( 全て直接流域 ) /49ha 総貯水容量/有効貯水容量 7800千m3/7050千m3 ダム事業者 秋田県 着手/竣工 1979/1997 |
■■玉川(雄物川水系) (玉川から分流) ~桧木内川~ |
■横手川 支流の黒沢川の支流にダムが2つある。 何故か(秋田市にもあったけど)この辺も旭川と呼ぶらしい。 潅漑整備がなされたようである。こちらで詳述。 出典:農 水省 |
■■鳴瀬川・皆瀬川(雄物川水 系) |