電力総研 水力あ れこれ(四国) 四国 水力
とはずがたりな掲示板(利 水スレ電 力スレ)
21.6.23運開

勝浦川の電源開発(22.6彷徨)(23.3再訪)

二級河川の勝浦川である。勝浦川は勝浦郡と那賀郡の境,雲早山・高丸山にその源を発し,上勝町・勝浦町・小松島市・徳島市を貫流して紀伊水道に注ぐ県内最 大の二級河川で,この間の流路延長49.6km,流域面積224km2に及んでい[徳 島県]るとこのこと。今は一箇所ダム(正木ダム)付きの発電所(県企業局勝浦発電所)があるのみである。
お隣の一級河川那賀川が本流で4箇所58.5MW,支流の坂州木頭川で5.9MWと調子よく開発出来て,その作業中にこちらもちらちら目に入り地形とかも似てる 感じなので早速着手してみたい。

出典:徳 島県(pdf)

1.沿川風景
先ず沿川風景である。下流から遡って行く。実際22.6に初訪問した際も下流から遡上していった。この時は発 電所から支流の取水設備のある立川に向かい,そこから正 木ダムへ抜ける道路が酷そうなので断念して生 名迄戻ってそのまま鶴峠経由で那賀川の 方へ抜けてしまった。

(八多川合流)

頭首工が見えてくる。調べると田浦堰と云うらしい。徳 島県のやつは名前しか判らない素っ気ないHPだ。。猛省を促したい。良く小松島+用水でググって引っ掛かったな。。漁協のhpに「小松島市田浦町井口堰」という表現を見かけたの で井口堰で検索掛けたら加 藤のひとり旅さんが引っ掛かった。  


田浦堰(堰堤の名前か)・井口堰(頭首工の名前か)[徳 島県河川整備計画[(pdf)]・徳 島県地 理院(EL.10m)G 地図加 藤
事業者:田浦堰土地改良区(か?)
取水:不特定潅漑 最大3.60m3/s(徳島市多家良(たから)・勝占(かつら)地区、小松島市田浦・新見・日開野(ひがいの)地区約760ha )

頭首工(川方面遠望)
22.6
頭首工(堤防方面眺望)

堰堤


正体不明の文書[地 理院]によると,
>勝浦川は,かつては小松島平野を東 流し小松島湾に注いでいた が,次第に北東へ流路を変え,17世紀に阿波藩により前原堤が築かれて現在の北向き流路に固定された。神田瀬川や芝生川はかつての勝浦川の名残であり,現 在は表流水は北流しても地下水は依然として東流し,小松島湾に注いでいる…。勝浦川は礫の運搬が盛んな河川であり,小松島平野の氾濫平野や三角州の堆積層 は徳島平野の三角州に比べ,表層が砂礫質である…
とある。

井口堰から取水した水が神田瀬川へ流れ込んでるのもあるし,地下水も勝浦川水系のそれなのにで冒頭の地図に寄ると今は水系に入ってない神田瀬川や芝生川も 勝浦川に含めちゃってもええんちゃうかと思わなくも無い。
あと砂礫質だと下流では水量確保に苦労するのかも。。最終的に江口堰ぐらいでも発電したいと思ってるんだけど。。

更に一寸上がって狭窄部を抜けた中流付近には今山堰(未見学)がある。此処らも放水の候補地であろう。

今山堰[場 所(EL22m)徳 島県
周辺の田圃に用水を提供とのこと。寄らなかったので写真は無し。
出 典:徳 島県


生名を経て徐々に山がちになる。とはいえ標高は全く大したことなし。

生名の西隣の横瀬で文字通り坂本川が勝浦川に横から合流してくるが県道(r16徳島上那賀線)は一旦坂本川沿いに勝浦川上流を目指し勝浦川から離れる。

県道から脇道に逸れて暫く行くと棚野ダムなるダムが現れる。結構それっぽいしっかりした堰堤ではあって興奮す るもここは発電用ではない。勝浦発電所の逆調整池兼農業用水取水用 のダムと云った感じである。


棚野ダム[徳 島県][場 所37.70m][加 藤
堤高/堤長: 8.5m(ダム扱いされず。。)/56.9m
貯留量:13.8万m3?[加 藤]→もしそうだとすると3.7h分程貯められることになる。日周期のピーク用としてはなかなかそれっぽい量である。まあ此処に貯めてももう下流 に発電所は無いので発電は出 来ないのだけど。
竣工:1977年5月

看板

行った時は満水に近かったようだ。ピークからは離れてると思われる日曜日の午前中だったけど。前日の雨のせい?

上流を眺める


その後,立川ダムを見てから正木ダムに山道を抜けようとして狭い未舗装路になって断念して元来た道を戻ってきたのだけどダムの脇に勝浦用水の記念碑を発 見。

更にその直下にこんなもの発見。勝浦用水。しかも道の横ぐらいのレベルなので当然,棚野ダムから取水ではない。文 字は勝浦用水導水管とかそんな感じであ る。

てっきり勝浦発電所で発電後棚野ダムで勝浦用水に取水と思ったがそんな訳ではなかったようだ。純粋に逆調整池という訳か。

>棚野ダムは、高さ8.5m、頂長 56.9m、幅3.0mの水位調整ゲートと幅28.0mの洪水吐ゲートを持つもので、昭和52年5月に完成しました。
>上流にある勝浦発電所の運転方法 は、勝浦川の流量が少ないときはピーク発電となるため…勝浦発電所からの発電水量を逆調整することにより、下流の水位変動を緩和しています。
>生息するモズクガニが遡上できなく なったため、その生態系を守るため国内でも珍しいカニ専用魚道を平成7年度に設置しました。

現地では勝浦発電所の立地はこの棚野ダムを睨んでの事の様であったのかと思ったが,寧ろ勝浦発電所の逆調整池として棚野を建設しただけか。

勝浦川の流量が少ないときはピーク発電とな るってどういうことだ??水量豊富な時は常時発電するけど渇水期はピーク発電になるから大量の水が押し寄せるって事か。常時発電してる時も 常時大量の水が押し寄せそうなものだけど。。

利用水深は5.5mの様だ。まあ3~4時間で満水になると云う上での推定は大きくは外れて無さそう。


勝浦土地改良区 (水土里ネット)に(農業用水では無く)勝浦発電所のシステムとしか思えない図面が載ってた!(どうやら勝浦用水は発電用の導水路の途中か ら分水して取水してゐるやうだ。勝浦 用水ってのがこの土地 改良区の用水の名前と判断するのが妥当であろう。サージタンク手前の分水設備とあるのが勝浦用水の設備?)

立川ダムの標高がたかい。。まあ正木ダムの満水位からは20m程プラスなだけだけど。逆流などを防ぐにはこの位の標高差が必要なのかも。私はその辺の余裕 を全く考慮せずあちこちで取水計画を立てまくってしまってる…ww

さて,途中分水の記述も発見した。
農業用水の水源は、正木ダムです。正木ダムで取水された水は、発電と共同で導水トンネルを通り分 水口まで流れていきます。
ここで発電用とかんがい用に分かれ、かんがい側に流れ込んだ水(最大 0.37㎥/sec)はろ過池を経て、勝浦川の南北に幹線水路を施工し、下記の県営畑地帯総合土地改良事業の基幹施設となるものです。[水土里

北部幹線水管橋(φ600)



名称 延長
(m)
通水量
(㎥/s)
型式 勾配 流速
(m/s)
断面積
(mm)
配水池 構造
南部幹線 8689.04 0.149
~0.024
圧力型管水路 640/1000
~0
0.947
~0.749
φ400
~φ150
1池 ダグタイル鋳鉄管及び硬質塩ビ管
北部幹線 7007.02 0.37
~0.041
圧力型管水路 680/1000
~0
0.978
~0.718
φ600
~φ250
1池 ダクタイル鋳鉄管
出典:水土里


てゆうかこの北部幹線水管橋,どうみても棚野ダムなんすけど!?
ここは農業用水にとって取水点では無く,渡河点だったということ??また農業用水の取水量は割と小さめの0.37m3/sの様である。棚野ダムに利水標が 無いのも宜(むべ)なるかな,である。
だ と水管がよく解る。この水管は南部幹線のものなのだろう。

で,写真のフォルダを見返したらちゃんと川を渡る水管と対岸に用水路っぽいの写ってるやつ撮ってたわw
22.6

徳島県企業局 勝浦発電所徳 島県水 力
徳島県勝浦郡勝浦町棚野
運開:1977.5
ダム水路式・貯水池式
    認可最大出力:11,300kW  常時出力:770kW
    最大使用水量:10.00m3/s
    有効落差:132.60m
    水車:立軸フランシス水車 出力11300kW×1台
    導水路:総延長6093.3m
    流域面積:116.7km2 (正木ダム:105.7km2  立川:11km2 ) →流域面積105.7km2となってたけど推定込で修正
    取水:勝浦川[正木ダム]立 川(たずかわ)183.00m
    放水:勝 浦川[棚野ダム]37.7m

>計画の概要
>正木ダム下流の勝浦郡勝浦町大字棚 野に勝浦発電所を建設し、夏期360万m3、冬期1,060万m3の貯水量を利用して最大出力11,300kW、年間5,200万kWhの発電を行う計画 でした。
>発電に使用する水量の算出に当たっ ては、四国地方の電力使用量ピーク時間や下流用水補給量などを考慮し、経済効果、発電効果の高い水量として10.0m3/sを決定しました。

棚野ダムの直ぐ上に発電所はある(直ぐ発電所が現れる)。一軒だけ民家がある。

看板

水圧鉄管


この後道路は勝浦川を反れて立川を遡って行く。勝浦川上流にある正木ダムには一寸戻らないと行けない。棚野ダムの下流にある横瀬橋を渡って坂本川沿いを遡 上し新坂本トンネルを抜けて上流部に取り付く形となっている。
今回は時間を節約する為に正木ダムは割愛して那賀川沿いに進路を取った。

~立川(たずかわ)~
なんか東北弁みたいな発音の立川。辷 谷(すべりだに)なんて地名もある。地質は悪いのかも知れない。

山の中の道をうねうねして行くとダムというかこぶりな取水堰堤が現れる。右はアップ。


入口付近
読みにくいが公示の看板には魚の種類は"あめご・うなぎ・こい"となっていて,看板には徳島県企業局勝浦発電所立川支水路とある。この支水路という 表現は川口ダムの赤松川支水路と同じで徳島県企業局の命名法なので あろう。


立川ダム・立川支水路

西岸に取水施設はあった。発電所は東側にあるのであるが。この下地中深くで合流する様だ。

電柱が写り込んでいるが,この上流に殆ど廃村と思われる奥立川の聚落があり,その辺りは恐竜の化石が出たようで恐竜の里とかいう看板が出てる(調べるとこ んなブログとか引っ掛かる。四国で初めて恐竜の化石が発見された地とのこと。"西南日本外帯からの恐竜化石の報告は,陸成
層が豊富な内帯に比べ非常に少ない"の(で貴重なの)だそうな[辻 野他(2020)])けど,こんなのなら無い方がマシなのではないかというような恐竜の置物(そこそこでかい)が薄暗い林(多分退去時に杉を植林 したのであろう)の中に置かれていた。
古い地層が露頭している場所らしい。


こ の辺で未舗装になったので引き返してきたが,手前の橋を渡る方が正解だったらしい。


引き替えし点から見たその「手前の橋」の遠景。この奥には勝 浦町不燃物処理場などあるようであった。いずれにせよこの様なNIMBYが置かれてると云う事は殆ど無人地帯で反対者が出なかったということでも あろう。
立川堰堤をハイダム化して貯留量増やして発電量増やしたり出来るかも知れない。但し潜在的には恐竜の骨が沈んでしまいはするか。。
電線はこの山奥にも引かれてたけど人が住んでそうなのは口 立川のこの辺迄であった。

その後,Gストビューは可成り頑張って狸 谷(まにだに)の奥のヘアピン(地理院)の更に奥 迄入り込み(Gst)こ の辺迄バイクで進入(Gst)している。このまま進めば正木ダム側へ抜けられたかも知れないがグーグルカー…ならぬグーグルバイクも断念してるの で我がエアロ付きの軟弱FITでは無理だったであろう。。

正木ダムは次の機会に譲り,一筋南側の那賀川沿いに進路を進める事にした。

上の橋の奥の不燃物処理場の更に奥には中 伊豆という小字(goo)が(狸谷の手前に)あって,其処から那 賀川方面へ抜ける山道もあるよう(強いて云うと馬路峠?・地理院)だが,G も直ぐに撤退(Gst)している。我々は大人しく鶴林寺脇のr283(wikiwik の記述に反し北側は県道としては未通?)(地理院)を通って和食郷(鷲敷・いずれも"わじき"と読む)へ出た。


22.6は那賀川をメインに据えていたので駆け足で見て回り,立川を優先して流域の中核施設の正木ダムは遠回りに なりそうだったので割愛した。この後別府峡でパンクすることになる。
パンクもあって次の機会は1年近く開いた23.3である。息子が小学校卒業に当たり記念に時間を取ってどっか行くことにしてリベンジ兼ねて四国,そして別 府峡に照準を合わせたのである。
那賀川の中下流域は22.6に割と見終えていたので今回は前回と逆で先に小松島から那賀川の最下流の堰を見学の後,r22阿南勝浦線で勝浦川に転川しそこ から上流を攻めて坂州木頭川へはいるプランとした。

この日は徳島県知事選が始まっていた。(知名度で突き放す可能性は十分あるとは思ってたけど,ここまで組織がそっぽ向いてて田舎選挙でどうかなと思ったけ ど当選してた。)

四国行決行したが、大荒れの日になった、、同じく大荒れの徳島県知事選、もう始まってるのか?!飯泉 が圧倒的な組織力を見せつける?? pic.twitter.com/gdJMmfUqNg

— とはずがたり (@tohazugatali1) March 23, 2023

更にこの日は雨がちで平野部では可成り降っていた。山に入る頃には段々小雨にはなってきたが大雨は降っていたようで,早速プチ土砂崩れの洗礼を受ける。危 険を 感じたら即座に引き返すぞと肝に銘じて,尖った岩をどけて奥へ進む。


正木ダム[便覧環 境工学研究論文集
河川・場所     勝 浦川水系勝浦川・勝浦郡上勝町正木
目的     FNAIP
堤高     67m
流域面積/湛水面積     105.7km2 /70ha  →116.7km2 (直接:105.7km2  間接:11km2 )となってたけど推定込で修正
総貯水容量/有効貯水容量     1,505.0万m3/1,190.0万m3
ダム事業者     徳島県
着手/竣工     1960/1978
維持放流:0.3m3/s(2001年度~)[環 境工学研究論文集

>本流域は上流部の森林の伐採が進んでいたため,台風時に雨水は山肌を走って鉄砲水となり,今までにたびたび上勝町・勝浦町に甚大なる洪水被害を与 えており,本河川の治水が永年叫ばれてきました。また,一方下流域では,しばしば干害に悩まされてきました。
>このため,徳島県は,昭和28年度から調査を開始し,正木地点がダムに最適であると判断し,建設省により昭和35年度から勝浦川総合開発事業実施 調査が認められました。また,昭和36年度には,経済企画庁が工業用水関係の調査を,昭和37年度には,四国通産局が発電関係の調査を行いました。昭和39年度には着工を認められましたが,産業界の設備投資抑制のあおりを 受けて(→証券不況か),工業用水の具体的需要が なく,昭和40年度から工事休止のやむなきに至っていました。その後,地域開発の強い要請に伴い昭和45年 度から再開し,昭和52年8月本体の竣工となりました。
[徳 島県]

上の土砂崩れポイントから程なくダムに到着する。洪水吐の赤い部材?がアクセントのダムである。なんだ,あれは?


副ダム?


ダム湖面と取水塔。


なんや発電量ちっさと思ったら勝浦発電所とは別に小水力発電所を設けたようだ。(設備の詳細はク リックで拡大)


取水塔に近づいてみる。徳島県企業局勝浦発電所取水塔とある。


そして待望の利水標発見!!!給水塔の設備に貼り付けられていた。

取水量は10m3/sであった。詰まり発電所の使用水量=正木ダムでの取水量であって,立川での取水は 補給的に行っていると云う事になる。


上流部湖面。規模感覚が分からなくなってくるが満水位よりは数m低い様であった。多分こ の橋の上から。


その後県道沿いに上勝町(955年高鉾 (たかほこ) 村と福原 (ふくはら) 村が合体して町制とのこと[コトバン ク]また四国の町の中では最も人口が少ないそうな[wiki]) の中心部,,を目指す。川は雨上がりの濁流が豪快な流れを見せてくれていた。

と,多分こ れ[地理院EL.211m],廃堰堤!?

堰堤部分

取水工部分

取水部。対岸迄行ってみれば良かった。。

グー グルは渇水期に行ったみたい[ストビュウ]で全然印象が違うw
ともあれ,グーグルにも記載はなく何の跡かは不明である。ダム迄の比高は30m程度,小水力発電をする余地はありそう。

上勝町中心部,落合・川西付近(上勝を構成した二村の内,旧福原村の福 原・生実・旭の重心みたいな場所にある[wiki]) で旭川が合流する。県道は旭川を遡上していく。分 岐して勝浦川を遡上する道[ストビュウ]は剣山スーパー林道へ繋がっていく。
そちらには谷口発電所跡がある事は解ってたが,遠回りになりそうなので割愛した。

[廃止済]谷口発電所(跡)[場 所:地 理院] [水 力
運開:? 廃止:?[四国電力]
出力:?
取水:勝浦川こ れ?()
放水:勝浦川300m程度?

上流の剣山スーパー林道は,勝浦川を登り詰めた後,那賀川流域坂州木頭川の流域に入り,雲 早隧道の手前に出る。

~旭川~
さて,落合から県道は旭川に沿って八重地峠を目指す。

田野々付近(EL.277m付近)
23.3

400m付近[地 理院ス トビュウ]。以下でこの辺で取水したいと思って居るのだが,一寸嵩上げするとこの名称不明の支沢からも取水出来 る。

野尻大用水…wikiに 拠ると左岸側には元文5年(徳川吉宗の治世下)に完成し、29.56ha(昭和42年)を灌漑する野尻用水があるそうなのでそれらしい。場所はこ こ(EL.495m)。川は北谷川[川名地図]である。
3里18丁15間とある。12キロ超の用水を建設したようで,しかも現役らしい。14kmも下流ってダム迄直線距離で8kmないのに何処迄水をひっぱって んだ!?




勝浦川に相伴して遡るのはr16徳島上那賀線である。
こいつを介して道は坂州木頭川の方へ繋がっている。分水嶺は八重地トンネルと云った。まあ交 通量相応の狭めのトンネルであった。
23.3



2.増強案

2-1.下流

下流である。11.3MWも発電する優秀な勝浦発電所がこ こら(棚野ダム・放水位37m・逆調整池湖面地図上標高43m)迄水を落としているので余地は少なめ。
それでも途中坂 本川婆 羅尾谷[から取水しつつ9.3km導水すれば徳 島市野上の井堰(井口堰・田浦堰)10m 手 前迄は持ってこれる。標高差29mあればなんとかなりそう。追加面積は45.9km2ある。勝浦発電所放流水と併せて14.5m3/s程度は見込 めそう。

[私案]下勝浦発電所
出力:3,500kW→3,900kW
水量:14.5m3/s→16.0m3/s
落差:29m
導水:9.3km (0.37(→数値小さすぎ)→0.41(ぎり))
流域:勝浦発電所流域116.7km2+その下流45.9km2=162.6km2
取水:勝浦[棚野ダム]・坂本川・他1
放水:勝浦川[井口堰]

あかん,イマイチ,,7.6km 先,EL13.8m地点にすると3,000kWで導水路長に対する出力比は0.4とギリ(個人的には0.4が閾値)。
更には今井堰での取水への配慮は要る。水をその分使えないとなると更 に出力は低下する(2.1MW)。ひとまず保留とせ ざるを得ない。


いっその事今井堰と井口堰の間の狭窄部を使って発電はどうだらう。
勝浦発電所の下流部に65km2あるので,勝浦発電所の流域面積:116.7km2と併せて181.7km2。まあ20m3/s位は取れるんちゃうか(適 当)


[代替私案]飯谷発電所
出力:1,800kW
水量:20m3/s
落差:11m
導水:4.5km (0.4)
取水:勝浦川[今井堰]EL.9m
放水:勝浦川[今井堰]EL.23m

極小…まあ次ぎ行ってみようw

2-2.上流

下流はいまいちだったけど,気を取り直して上流も見てみる。
400m 付近に水源有り。38.1km2,3.8m3/s。正木ダム満水位ちょい下179m辺りに落とす。落差217m。6,800kW。こっちは行けそ う。梅ヶ谷を鉄管で越えて9.2km。効率係数0.74(>0.40)である。
これなら梅ヶ谷で取水するために大回りしても良さそう。ということで梅木でも取水するパターンを挙げる。導水距離も殆ど変わらなかった。

[私案]奥勝浦発電所
出力:8,100kW[+8.1MW]
水量:4.5m3/s
落差:217m
導水:9.3km (0.87)
取水:梅 木谷勝 浦川(生(いく)実)旭 川(市宇)400m
放水:勝浦川[正木ダム]179m

矢張り高度は正義だな♪


南回りよりも面積も取れそうである。