黒薙川(黒部川本篇) 朝日小川(両越海岸)
26.1.14運開

黒薙川の電源開発計画

<1.概況・略史><2.現況・諸元><3.昭和30年代頃の計画

<1.概況・略史>        
近年迄,黒薙川にある発電所は黒薙第二発電所(7.6MW)のみであった。第二はあるのに第一はない。ただ取水堰は幾つかあって,黒薙第二発電所が取水する北又堰堤のみならず,下流部黒薙第二の放流水を受ける場所に,黒部川本流の黒部川第一発電所格の柳河 原発電所改め新柳河原発電所が二見堰堤を置いている上に,上流の支流である北又谷には水系を越えて朝日小川に送水し発電する為の北又ダムが建設されてい る。この分水はwikiに拠ると元々関電が同様の計画を持っていた(詳細不詳)が地元の反対で頓挫(詳細不明),代わりに建設されたのが出し平ダムと音沢発電所(1985運開)で,黒薙川の分水は石油危機後(1973の方か?)の水力発電の見直しの機運の中で北陸電力が建設した(朝日小川第一発電所運開1986)とのこと(時系列として音沢と朝日小川第一の運開に殆ど差が無いのでwikiの記述の整合性にやや疑問。ただ朝日小川ダムの着工は1973であるので計画策定後色々変更があった可能性はある,)。因みに有峰の有峰ルート(和田川左岸の大水量ルート)が運開したのが1981である。 
近年,再生可能エネルギー見直しの中で,北又ダムの河川維持流量を利用した北又ダム発電所や,第二発電所の水圧鉄管を分岐させる形で増強されて,増強された発電所は新発電所とされ新黒薙第二発電所(P=1.9MW)となった。ただやはり第一は無し。色々謎の多い黒部川の有力支流である黒薙川を調べてみようとするのがこの頁の趣旨である。

朝日小川ダム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


北陸電力…はオイルショックを機に石油火力発電偏重の発電所構成を見直し、水力発電所の建設および再開発を目的とした調査を各地で進めていた。小川におい ては、朝日小川ダムより取水して発電する朝日小川第二発電所に加え、近隣を流れる黒薙川(黒部川水系の河川で、黒部川の支流)に北又(きたまた)ダムを建 設し、小川に導水して発電する朝日小川第一発電所の建設を計画。1979年(昭和54年)に調査を開始した。同様の計画は以前に関西電力が検討していたが、地元※の反対を受けて断念している。このため現在の音沢発電所および出し平ダムに計画変更されたわけであるが、朝日町では発電所誘致の動きがあった。北陸電力は事業について検討し、黒部川における既存の水利用にはもちろん、宇奈月ダム(国土交通省直轄ダム)での上水道用水確保に影響を及ぼさないことを条件に地元との交渉を重ね、1982年(昭和57年)に解決を見せた。

※:黒薙川そのものは無人地帯。旭町では誘致の動きがあったということで”地元”の反対が黒部川だとすると漁業権などの問題か?

富山県朝日町内を流れる小川では、治水のための河川改修を1941年(昭和16年)より行ってきたが、事業の完成を見るまでに何度か水害に襲われていた。富山県は、朝日小川ダムの建設によって抜本的な治水対策を図ることとした。富山県は1971年(昭和46年)度に予備調査に着手。1978年(昭和53年)度より朝日小川ダムの建設を開始し、1989年(平成元年)10月末から1990年(平成2年)1月初旬にかけて試験湛水が完了し、同年11月8日に完成した。
北陸電力も1980年(昭和55年)、黒薙川(北又谷川)において北又ダムの建設に着手。1986年(昭和61年)に完成し、朝日小川第一発電所が運転を開始した。朝日小川第二発電所も朝日小川ダム完成とともに運転を開始し、合計最大5万7,000キロワットの電力を発生できるようになった。

出し平ダム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

(出し平ダムの着手は1980年。)当初は1984年(昭和59年)12月の完成を目指し、1985年6月4日より湛水開始し、同年7月に完成。同年9月27日に音沢発電所が全面営業運転を開始した[5]。


関電が地元の反対で頓挫させた計画をどうやって陸電が拾って運開に迄こぎ着けたのかの謎は残るが,オイルショック後の水力発電の活用の気運に加え,戦後北 陸電力が成立した時に北陸財界から庄川や神通川の発電所が潮流主義の元で関電所有になった時に反撥の声が上がったように,北陸地域と陸電のつながりは強 く,地元と強調してややこしい調整なども粘り強く行ったという背景もあったかもしれない。また3(水利権の様子)より少なくとも水利権ベースで確定した計画ではなく,(案)ぐらいの段階で立ち木得た感じはある。

<2.現況・諸元>

〜黒薙川〜    
冒頭の系統図にも独立して書かれてた 様に重要な支流の黒薙川である。

二見ダム    
河川     黒部川水系黒薙川
目的/型式     P/コンクリート
堤高/堤頂長     m/ m
流域面積/湛水面積
総貯水容量/有効貯水容量
ダム事業者     関西電力(株)
着手/竣工     / (柳河原発電所運開は1927年2月運開(日本電力))
取水:黒薙川
送水:新柳河原発電所343.0m(→宇奈月ダム)

黒薙第二発電所[DB] [関 電]    
運開:1947.12/現行施設運開:1977.02
水路式・流込式
出力:7,600kW  常時:4,200kW
水量:6.20m3/s
落差:152.55m
導水路:総延長 3,188.0m 無圧トンネル、暗渠 口径2.20m
水圧鉄管 262.42m
水車:横軸フランシス 1台 総出力(定格)8,000kW
面積:104.1km2
取水:黒薙川[北又堰堤]、猪頭谷川510.00m
放水:黒薙川[二見堰堤]348.55m

新黒薙第二発電所[DB] [関 電]    
運開:2012.12
流込式
出力:1,900kW
発電量:約1,200万kWh/年
水量:1.70m3/s
落差:142.13m
面積:km2
水車:ターゴインパルス
取水:黒薙川[北又堰堤]、猪 頭谷川510.00m
放水:黒薙川二見堰堤]

黒薙第二の水圧鉄管から途中分岐


北又堰堤[DB] [場 所][関 電]    
河川     黒部川水系黒薙川
目的/型式     P/コンクリート
堤高/堤頂長     4.70m/ 33.00m
流域面積/湛水面積
総貯水容量/有効貯水容量
ダム事業者     関西電力(株)
制水門:  スライド・ゲート 1門 径間(口径)ラ高さ 4.50mラ1.80-2.90m
着手/竣工     /
取水:黒薙川・北又谷
送水:黒薙第二発電所・新黒薙第二発電所7.90m3/s

北陸電力(株) 北又ダム発電所[陸電][電力土木
ダム式・河川維持流量型
出力:130kW
発電量:900MWh/年
最大取水量1.02 m3/s
最大有効落差19.57 m
既設放流バルブの流用
取水:北又谷[北又ダム
放水:北又谷



北又(きたまた)ダム[水力] [便覧][夜雀
河川     黒部川水系黒薙川
目的/型式     P/越流型重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     35m/107m/46千m3
流域面積/湛水面積     40km2 ( 全て直接流域 ) /67ha
総貯水容量/有効貯水容量     690千m3/230千m3
利用水深:7m
ダム事業者     北陸電力(株)
着手/竣工     1980/1986




 
〜朝日小川〜


北陸電力(株) 朝日小川第二発電所[水 力
所在地:富山県下新川郡朝日町蛭谷
運開:1990.2
ダム水路式
    発電方式(水の利用方法):調整池式
    認可最大出力:14,200kW      常時出力: 0kW
    最大使用水量:19.00m3/s
    有効落差:88.00m
    水車:立軸斜流水車 出力14700kWラ1台
    導水路:総延長1971.4m
    流域面積:68.3km2
    取水:小川[朝日小川ダム]229.00m
    放水:小川132.56m



朝日小川(あさひおがわ)ダム(富山県管轄)[水力][便覧
河川     小川水系小川
目的/型式     FNP/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     84m/260m/361千m3
流域面積/湛水面積    68.3km2  (直接28.3km2・間接:40km2[北又ダム] )  /29ha
総貯水容量/有効貯水容量     5280千m3/3580千m3
ダム事業者     富山県
着手/竣工     1973/1990(91.3現地)


北陸電力(株) 朝日小川第一発電所[水力
富山県下新川郡朝日町蛭谷
運開:1986.10 ←ダム竣工の5年も前
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:42,800kW  常時出力: 0kW
最大使用水量:12.00m3/s
有効落差:423.00m
水車:立軸フランシス水車 出力44100kWラ1台←結構大水量だからフランシスか?
導水路:総延長5850.3m
流域面積:240.0km
取水:黒薙川[北又ダム]、小川674.00m
放水:小川[朝日小川ダム]228.00m


<3.昭和30年頃の水利許可に基づく計画>    

嘗ての(黒四ダム建設に伴う許認可時の)(水利権上の)計画

なんと(私も勝手に妄想した柳又谷を使う)嘗て柳又谷発電所構想があったようだ!また謎だった黒薙第一の存在も水利権上は確認出来た!頁全体はこちら



黒薙第二発電所[公文書
水利許可:1926.9
出力:11,200kW  常時:3,580kW →現在のスペック:出力:7,600kW  常時:4,200kW
水量:10.02m3/s 常時:3.70m3/s →現在の水量:6.20m3/s
落差:150,7m  常時:153.90m  →現在のスペック:落差:152.55m
取水:黒薙川[北又堰堤]510.00m →、猪頭谷川の記述無し?
放水:黒薙川[二見堰堤]348.55m

これは実現した筈の発電所なのになんか水量と出力が現況と比較して激減してるんですけど??


[計画]黒薙第一発電所[公文書
水利許可:1940.8
出力:10,800kW  常時:3,800kW
水量:7.10m3/s 常時:2.50m3/s
落差:196m
取水:柳又谷,地(北?)又谷 710m附近?
放水:黒薙川510.00m?

[計画]柳又谷発電所[公文書
水利許可:1926.9
出力:8,000kW  常時:2,780kW
水量:2.84m3/s 常時:0.97m3/s
落差:365m
取水:柳又谷,水谷,オレントメン谷 1080m附近?
放水:柳又谷710m附近?

柳又谷と水谷の出合は1093m附近である。