電 力総研 水 力あれこれ(東 北) 最上川[最上・庄内篇村山篇置賜篇
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21.7.14運開

最上川の水力発電(村山篇)

山形県は置賜・村山・最上・庄内に分けられるが,その殆どの領域が最上川の流域である。(最上川は酒田で海に流れ込むが鶴岡は赤川,遊佐は二級河川の月光 川・日向川,西置賜は荒川の水域である。)
←庄内・最上篇]─[尾花沢市街]─(丹生川:鶴子発電所)─(富並川・樽石川開発(+8.6MW)】)─[東根 市街](白水川開発(+5.8MW)】)─(寒河江川合流)─(須川:[山形市街]・南館発電所・蔵王ダム発電所)─(最上川中部水道企業団)中山発電所構想(+24.6MW)】左 沢発電所構想(+21.1MW)】─(月布川・古寺川)─朝日発電所構造(+17.0MW)】(朝日川・【開 発(+16.6MW)】)─[→置賜篇

先ずは雨量図。これがないと始まらない。。
出典:国 交省東北地方整備局
基本的に盆地部分~東側は雨量が少ないが西側の山間部は期待持てる構図である。
左支流がアツいということになる。特に月山と朝日岳の両多雨地帯を擁する寒河江川があちい。


~沿川風景~

下の境界より下流は庄内・最上篇参照

最上郡舟形町
──・──・──・──・── 村山・置賜境界
北村山郡大石田町

(尾花沢市街)

(丹生川合流EL=55m)
~丹生川(右支流)~   

銀山川ダム[便覧
河川     最上川水系銀山川
目的/型式     F/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     21.3m/60m/8千m3
流域面積/湛水面積    22.7 km2[とは調べ] /6ha
総貯水容量/有効貯水容量     263千m3/243千m3
ダム事業者     山形県
着手/竣工     /1963
水位:EL217m



山形県企業局 鶴子発電所[水力
所在地:山形県尾花沢市鶴子
着工/運開:1991.11/1993.4
ダム式・貯水池式
    認可最大出力:3,700kW   常時出力:0kW
    年間発電電力量:10,009MWh
    最大使用水量:5.0m3/s[]
    有効落差:88.9m
    水車:横軸フランシス水車 出力3860kW×1台
    導水路:総延長640.0m
    流域面積:56.0km2
    取水:丹生川[新鶴子ダム]361.5m
    放水:丹生川270.0m

新鶴子ダム[便覧
河川     最上川水系丹生川
目的/型式     A/ロックフィル
堤高/堤頂長/堤体積     96m/283.9m/2912千m3
流域面積/湛水面積     56km2 ( 全て直接流域 ) /125ha
総貯水容量/有効貯水容量     3,150.0万m3/2,980.0万m3
ダム事業者     東北農政局
着手/竣工     1972/1990
常時満水位・361.5m




(富並川合流EL.67m)


[私案]富並川発電所   
出力:8,600kW[+8.6MW]
水量:4.3m3/s[1.5]
落差:205m
流域:21.1+7.6km2=28.7km2
導水:8.0km=5.5km+2.5km (0.625)
取水:富 並川EL=285.7m樽 石川EL=285m
放水:最 上川EL=70m


(樽石川合流EL.76m)

~富並川(左支流)~    

出来れば大きめのダム造って下流への潅漑とともに発電水量も増やしたりしたい所。


~樽石川(左支流)~




~白水(しろみず) 川(右)~      
発電所名:白水川ダム発電所(しろみずがわ)[山 形県][aika] [looop
事業者名:山形県
出力(kW):180 常時発電力     125kw
年間発電量:960MWh
水量:0.71m3/s
落差:33.65m
開始年月:2015年12月

白水川ダム[便覧] [山 形県
河川     最上川水系白水川
目的/型式     FNA/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     54.5m/367m/314千m3
流域面積/湛水面積     15.2km2 ( 全て直接流域 ) /30ha
総貯水容量/有効貯水容量     5300千m3/4600千m3[内利水容量2,600千m3]
ダム事業者     山形県
着手/竣工     1974/1990
常時満水位:358m  サーチャージ:365.5m 最低水位:340.5m
発電
出力:180kW

都水(特定潅漑用水)
給水区域     東根市若木地区(果樹園480ha)
給水量     0.417m3/s
河川維持放流量:0.093m3/s

水管橋
施設名称 所在地 取水河川 取水量 関係地区面積 設置年月日
遅沢川水管橋 東根市大字泉郷[] [ 白水川ダム 0.233m3/s 280.0ha 1991年
桜田橋水管橋 東根市大字観音寺[] [ 白水川ダム 0.231m3/s 259.0ha 1989年
2本の橋で確かに白水川ダムから若木へは送水出来そうだけど給水量に齟齬がある気がするのだが。。

さて,南側お隣の谷筋に水源あり♪


[私案]東根水力発電所
出力:5,800kW[+5.8MW]
水量:3.2m3/s (=5.74km2*0.1*(1700mm/2800mm))
落差:220m
水域:57.4km2
導水路:8.05km or 3.0km or 1.1km +6.3km (14.35km…0.4)
取水:遅 沢(ダムから1.1km)・村 山野小川(仮称)・村 山野川(3.0km)・泥 沢
萱 倉沢柳 沢(8.05km)360m
放水:白 水川136.5m  6.3km

いい感じだけど5MW以上はあんま気にしないことにして来た導水距離・出力比が結構低め。
水量も結構攻めてこの結果である。
更に東根市土地改良区の資料に は白水川と村山野川からの取水口が結構沢山載っている。雨量が少ない地域なので保留しておく。
出典:東根市土地改良区[pdf]
既水利権を考えると取水出来るかどうかが可成り怪しいかも。。
こ の辺(乱川)EL349mに堤高30m程度のダム建設して発電・潅漑・洪水の多目的ダムが欲しいねえ。
こっ ち(村山野川本流)EL329mでも佳いけど白水ダムの常時満水位以上にするには高さが要る。




(村山野川合流・EL=79m)

(寒 河江川合流・EL.84m)[→寒河江川

(須川合流・EL87)

~須川(右)~    

(立会川合流EL92m)

~立会川~

山寺付近EL232m

(馬見ヶ崎川合流EL93m)

~馬見ヶ崎川~

(山形市街)


発電所名:最上川中流小水力南舘発電所(みなみだて)[aika]
事業者名:㈱山形発電
出力(kW):1374
開始年月:昭和61年4月


発電所名:蔵王ダム管理用発電所(ざおうだむ)[山 形県][aika]
事業者名:山形県企業局
最大出力:480kW 常時:48kW
開始年月:昭和59年3月

蔵王ダム[便覧] [山 形県
都水
給水区域     山形市
給水量     30,000立方メートル/日

~須川~

(上ノ山市街)


前川治水ダム



生居川ダム




菖蒲川ダム





最上川中部水道企業団[企業団] [取 水塔][G 空撮]←最上川の表層水を取水+取水塔の写真よ りこれであろう
https://www.mogamigawa-suido.jp/introduction/index.html
【創設】
 中山、山辺両町は、最上川右岸の浅井戸を水源として
給水を行っていましたが、
使用量の増大と河床低下による水量の確保が困難となり、
抜本的な解決策として表流水に水源を求めることとなりました。
 浄水場の新設と従来の水道施設などを合併し、
昭和42年4月、一市二町の水道企業団を発足しました。

計画給水人口     22,000人
計画1日最大給水量     8,250m³
工  期     昭和42年4月~45年3月
事 業 費     1億6,500万円

【第一期拡張事業】
 生活水準の高揚に伴い、使用水量の増加と、悪戸、
山王地区への給水及び、工業団地、住宅団地の造成による
給水量の急増に対処するため、浄水施設、送給水施設の拡張並に
新設を行いました。

計画給水人口     29,988人
計画1日最大給水量     14,614m³
工  期     昭和48年~53年
事 業 費     7億5,500万円

・建築改良事業
工  期     昭和54年~56年
給、配水管入替延長     44,300m
事 業 費     9億7,000万円


【第二次拡張事業】
 更なる人口・給水量の増加に対処するため、
県営村山広域水道用水供給事業から1日最大7,495m³を受水し、
より充実した水道事業のため配水池や配管網等の整備を行いました。

計画給水人口     30,450人
計画1日最大給水量     15,120m³
工  期     昭和57年~61年
事 業 費     11億8,800万円

現在では一日最大15,120m3取水しているということで平均すると0.175m3/sである。



[私案]中山発電所
出力:24,600kW[+24.6MW]
水量:80m3/s
落差:37m
導水:10.1km
取水:最上川[朝日発電所]地図ではEL.130m地 点・取水は130mを想定
放水:最上川[取水施設]地 図ではEL.89m地点・放水位は82mを想定


[私案]左沢発 電所
出力:21,100kW[+21.1MW]
水量:20m3/s
落差:127m
導水:13.2km
取水:寒河江川[水ヶ瀞発電所放水口・沼山発電 所取水口]EL=235m
放水:最 上川[要逆調整池]104m

(左沢(あてらざわ)市街EL103m)

現在,唯一の最上川本流で貯水して発電しているのが上郷ダム上 郷発電所である。
その水量は1810.0km2に対して100m3/s!

その下では積極的に発電出来そうである。

月布川合流EL.108m




~月布川・古寺川~     

朝日岳近くの雨量豊富と思しき月布川
先ずは適当にEL157mで103km2 も取れた。7.9kmで最 上川103mに着く。
一寸落差が足りない,,
次に目を着けたのがこ こEL202.1m小 清川経由で8.7kmで最 上川114.3mに着く。85.5km2
8m3/sで80m。5,400kW。まあまあ形にはなって来たかな。


水量:10m3/s
落差:44m
導水:7.9km
取水:月 布川 EL.202.1m
放水:検討中

古寺鉱泉


(源流・小朝日岳)


EL.548mで取水して見る。19.2km2取れる。近所の大越 発電所を参考に1.5で







[私案]朝日発電所
出力:17,000kW[+17.0MW]
水量:100m3/s
落差:20m
導水:990m
取水:最上川[上郷発電所]地図ではEL.159m地 点・取水は152mを想定
放水:最上川[中山発電所(案)地 図ではEL.138m地点・放水位は127mを想定


東北電力(株) 上郷発電所[水 力
所在地:山形県西村山郡朝日町大滝
    昭和37(1962)年2月:運用開始
ダム式・調整池式
    認可最大出力:15,400kW   常時出力: 2,500kW
    最大使用水量:100m3/s[55.2%]
    有効落差:18.10m
    水車:立軸カプラン水車 出力17000kW×1台
放水路:幅18.18m×高5.00m、延長70.9m
 流域面積:1810.0km2
    取水:最上川[上郷ダム]165.50m
    放水:最上川147.00m

ダム直下はEL.159mと かでスペック上えらい放水位が低い。。放水位は放水路の底で測り高さが5mなので地図は豊水期の水面で普段は147~152mで排水可能なのかもしれな い。。
特に遠くに放水路があるタイプでもなさそうだ。流石100m3/s。

上郷ダム [山形県](かみごう) [便覧
河川     最 上川水系最上川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     23.5m/166m/39千m3
流域面積/湛水面積     1810km2 ( 全て直接流域 ) /100ha
総貯水容量/有効貯水容量     7660千m3/1890千m3
ダム事業者     東北電力(株)
着手/竣工     1961/1962

22.8最上川洪水時の様子→https://twitter.com/gaku0123/status/1554946447401193472

この前後,特に下流にこの水量を活かして水力発電所を設置していきたい。


(朝 日川合流)EL.168m[上郷ダム]


~朝日川~     

朝日岳を擁する多雨地帯。既存の発電所の関係で落差が取れずそれ程大規模に増強出来る感じでも無かったが併せて+16.6MW程行けそう。


[私案]下朝日川発電所
出力:4,200~5,900kW[+5.9MW]
水量:10m3/s[0.92]~14m3/s[1.29]
落差:50m
流域:73.8+34.8=108.6km2
導水:3.1km
取水:朝日川[朝日川第一発電所]210m
放水:最上川[上郷ダム]165m

先ずは現行の朝日川第一に引き摺られて控えめな10m3/sとしたが,朝日川第一を10.5m3/s・+4.0MWに増 強する とするとこちらも14m3/s程度迄増やしても良いかも。

山形県企業局 朝日川第一発電所[水 力
    昭和33(1958)年11月2日:運用開始
ダム水路式・調整池式
    認可最大出力:9,000kW  常時出力:2,000kW[22.2%]
    最大使用水量:7.20m3/s[0.87]
    有効落差:150.29m
    水車:立軸フランシス水車 出力4700kW×2台        回転数750rpm
    発電機:立軸三相交流同期発電機 容量5300kVA×2台         周波数50Hz
    導水路:総延長6428.3m
    流域面積:73.8km2→実際はタバネ沢を含む82.7km2か?
    取水:朝日川[木川ダム]377.00m
    放水:朝日川210.71m

82.7km2で係数1.6で計算すると13m3/sとなる。落差はそれ程大きくは無いけど,ダムは ある(V=54万m3と大きくは無いけど。。)。
10.5m3/s程度[1.27]で行けるとすると4000kW程強化可能。

朝日川第一発電所[水 力
    認可最大出力:13,100kW[+4.1MW]  常時 出力:2,000kW[22.2%]
    最大使用水量:10.50m3/s[+3.2m3/s][1.27]
    有効落差:150.29m
    水車:立軸フランシス水車 出力4700kW×2台       
    導水路:総延長6428.3m+6.4km増設
    流域面積:73.8km2→実際はタバネ沢を含む82.7km2か?
    取水:朝日川[木川ダム]377.00m
    放水:朝日川210.71m

木川ダム(きかわ)[便 覧
河川     最上川水系朝日川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長    31.5m/73.5m
流域面積/湛水面積     82.7km2 ( 直接:73.8km2 間接:8.9km2(タバネ沢?) ) /9ha
総貯水容量/有効貯水容量     840千m3/540千m3
ダム事業者     山形県
着手/竣工     1956/1958


山形県企業局 朝日川第二発電所[水 力
    昭和35(1960)年1月:運用開始
水路式・流込式
    認可最大出力:4,800kW    常時出力: 900kW[18.8%]
    最大使用水量:4.00m3/s[0.87]
    有効落差:143.50m
    水車:立軸フランシス水車 出力5000kW×1台
    導水路:総延長4956.0m
    流域面積:46,0km2
    取水:朝日川[朝日鉱泉]533.0m
    放水:朝日川[木川ダム]378.0m

(朝日鉱泉)

[私案]奥朝日川発電所
出力:6,600kW[+6.6MW]
水量:3.7m3/s[1.59]
落差:210m
導水:9.5km (支水路:7.3km・本導水路:2.2km)
流域:23.3km2
取水:黒 俣沢朝 日俣沢大 留沢涸 沢750m
放水:朝日川[朝日川第二発電所]533m

なんとか最近の目標,導水10km以内で出力6MW以上に収まった。

(源流・大朝日岳)



西村山郡朝日町
──・──・──・──・── 村山・置賜境界EL.168m
西置賜郡白鷹町

ここから上流は置賜篇