電 力総研 水 力あれこれ(北 海道)
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21.6.23運開
沙流川の電源開発

沙流川は日高一貫電源開発で開発された河川である。最初目にした時心を奪われたがそれ以上どうなってるかあんま考えられずにお腹いっぱいになっていたのだ が,よく見ると無双してるの奥新冠発電所であとは割りとシリーズ発電所をこつこつ繋げてるっぽい。特に沙流川は奥新冠に収奪され気味ではあるけどそれ以外 は一寸双朱別川(鵡川水系)にちょっかい出してるだけで割りと纏めやすそう。
出典:新エ ネルギー財団

ということで日高の解読と新規開発提言に参戦である☆

河口側から遡りつつ見て行く。流石の水力.comさんも新冠近辺は未踏っぽいがここ沙流川は 割りと逍遙されていらっしゃるようだ。
机上派の私としては未だ見果てぬ夢の北の大地ではあるが気にせずズカズカ入り込んでみる。

(河口)

ほくでんエコエナジー(株) 二風谷発電所
http://www.suiryoku.com/gallery/hokkaido/nibutani/nibutani.html
所在地:北海道沙流郡平取町二風谷
運開:1996.7.25[ 北海水力発電(株)]
ダム式・貯水池式
認可最大出力:3000kW      常時出力: 740kW
年間発生電力量:約18684MWH(1868万4千キロワット時)
最大使用水量:35.00立方メートル毎秒
有効落差:10.70m     総落差:11.70m
横軸円筒カプラン水車 出力3260kW×1台
    水車中心標高:28.50m
    流域面積:1215.0平方キロメートル
    取水:沙流川[二風谷ダム]43.80m
    放水:沙流川32.10m

私はATOKを愛用しているしこれからもIMEなんか使う事はないけど流石に二豚煮はないやろう。。

二風谷(にぶたに)ダム
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=0149

河川     沙流川水系沙流川
目的/型式     FNAWIP/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     32m/550m/276千m3
流域面積/湛水面積     1215km2 ( 全て直接流域 ) /430ha
総貯水容量/有効貯水容量     31500千m3/26000千m3
ダム事業者     北海道開発局建設部
着手/竣工     1973/1997
取水位:43.80m(常時満水位?)

(額平川EL49m)→ 上流752m 付近で奥新冠発電所に取水

<この間空きあり>

岩知志発電所放流水・仁世宇川(126m)取水で4.8km下ると(A) 幌去橋(EL95m)である。もう一寸下ると6.3kmで(B) 振内橋(EL85m)である。更に10.4kmで(C) 幌毛志(EL69m)
仁世宇川の流域だけど調 べたら85km2程ある♪ 4.2m3/s程期待持てる感じかな。岩知志ダムと岩知志発電所の間の流域からも新規に取水出来るので併せて4.2+27.5+α=32.0m3/s程度 とする。
(A)~(C)でそれぞれ有効落差は27m,37m,53mってとこであり,(A)は余りに落差が小さいので除くとして(B)・(C)の出力は 9,800kW or 14,100kWである。これは(C)幌毛志だな。

[私案]幌毛志発電所
出力:14,100kW[+14.1MW]
水量:32.0m3/s
落差:53m
取水:沙流川[岩知志発電所]・仁 世宇川(126m)
放水:沙 流川[幌毛志](69m)



北海道電力株式会社 岩知志発電所
http://www.suiryoku.com/gallery/hokkaido/iwachisi/iwachisi.html
北海道沙流郡平 取町岩知志
    昭和33(1958)年7月:運用開始
ダム水路式・調整池式
    認可最大出力:13500kW      常時出力: 1740kW
    最大使用水量:27.50m3/s
    有効落差:58.95m
    水車:立軸カプラン水車 出力14500kW×1台
    導水路:総延長5075.6m
    取水:沙流川[岩知志ダム]193.30m
    放水:沙流川126.26m

岩知志ダム
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=0051

河川     沙流川水系沙流川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     33m/92.2m/29千m3
流域面積/湛水面積     644km2 ( 直接:567km2 間接(鵡川水系双朱別川):77km2 ) /45ha
総貯水容量/有効貯水容量     5040千m3/560千m3
ダム事業者     北海道電力(株)
着手/竣工     1956/1958
送水:岩知志発電所193.30m
取水:沙流川[日高発電所]

上で見た様にお隣仁世宇川が良い感じで流域持ってる。
197m程度で取水すると49.5kmある。2.5m3/s程度上乗せして30m3/sに出来そう。ただ何処迄増強するかは微妙。
導水管が対応してるかどうかは不明だが水車は29.5m3/s位迄対応しているようだ。あとは貯水して稼働率上げに行った方が良いな。


[増強私案]岩知志発電所
出力:14,500kW[+1.0MW]
水量:29.5m3/s[+2.0m3/s]


北海道電力株式会社 日高発電所
http://www.suiryoku.com/gallery/hokkaido/hidaka/hidaka.html
北海道沙流郡日 高町富岡
    平成10(1998)年7月:運用開始
水路式・流込式
    認可最大出力:10000kW      常時出力:     kW
    最大使用水量:21.0m3/s [沙流川取水量:6m3/s・右左府受水量15m3/s]
    有効落差:56.50m
    水車:立軸カプラン水車 出力10400kW×1台
    導水路:総延長197.3m→残りは放水路か?
    流域面積:439.4平方キロメートル
    取水:沙流川[日高取水堰]・右左府発電所261.50m
    放水:沙流川[岩知志ダム]193.30m

ここには一寸謎が有って,絶対そんなことはないけど右左府発電所の放流水がぎりぎり日高発電所で取水出来ない様に地図上では見える。
謎はここ[アソビホロケール 山]この写 真であっさり解消(感謝!)。
地理院の地図には右左府発電所から日高発電所への蓋渠?が描かれて居らず,日高発電所の取水口をスルーしてるのは余水吐と云う事のようだ。

日高取水堰
放流義務:2.6m3/s
沙流川取水量:6m3/s
取水位:261.50m

~双珠別川(鵡 川水系)~

北海道電力株式会社 右左府発電所
http://www.suiryoku.com/gallery/hokkaido/usappu/usappu.html
所在地:北海道沙流郡日高町日高
    昭和36(1961)年8月:運用開始
ダム水路式・調整池式
    認可最大出力:25000kW      常時出力:     kW
    最大使用水量:15.00立方メートル毎秒
    有効落差:193.90m
    水車:立軸フランシス水車 出力25700kW×1台
    導水路:総延長13398.6m
    流域面積:205.0平方キロメートル
    取水:沙流川・鵡川水系双珠別川[双珠別ダム]・鵡 川水系五の沢川他(こ の辺?[ポンソウシュベツ川])469.00m
    放水:沙流川259.40m

双珠別ダム
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=0059

河川     鵡 川水系双珠別川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     29m/83m/26千m3
流域面積/湛水面積     192km2 ( 直接:64km2 間接:128km2 ) /18ha
総貯水容量/有効貯水容量     1330千m3/300千m3
ダム事業者     北海道電力(株)
着手/竣工     1958/1961
送水:右左府発電所15m3/s


(千露呂川合流EL335m)→ 上流759m 付近で奥新冠発電所に取水・支流の二 岐沢でも。

(パンケヌーシ川EL388m)→ 上流748m 付近で奥新冠発電所に取水・支流の二 ノ沢で取水。曲 り沢?でも。

日高取水堰261.50mで取水後,本流が鵡川の方へ出稼ぎに出てるのでぽっかりと空いている。
支流の千露呂川とパンケヌーシ川を纏めて取水したいけど高低差が激しくて同時にやるのは無理があった。
別々に2箇所建設するか。
先ずは千 露呂川383m迄の落差118m・7.77kmで発電。更にパ ンケヌーシ川506mからの落差119m,5.42km導水して発電。どうだろう。水量に掛かってくる。
先ずはパンケヌーシ川,奥新冠の取水域を除くと28.2km2しかない。1.4m3/s取水すると1,300kW程度。不可やな~。。
千露呂川383mだと同じく奥新冠の取水域を除くと80.6km2程有る。4.0m3/sだと3,900kWである。もう一寸取水位上げてみる。412mだと落差147mとなる。67.9km2なので3.4m3/s程度 か。これで4,100kW。これで行く。
4MWではちと淋しいので更にはパ ンケヌーシ川523mから4.1km 程の導水(放水は春別沢川512m)で27.1km2程,1.3m3/s積み上げ(発電は無し)。5,700kWとなる。額平川なんかもちらちら 眼に入るがこの辺にしておく。

[私案]千露呂川発電所
出力:5,700kW[+5.7MW]
水量:4.7m3/s
落差:147m
導水:
流域:千露呂川67.9km2(3.4m3/s)・パンケヌーシ川27.1km2(1.3m3/s)
取水位:千 露呂川412mパ ンケヌーシ川導水523m(春 別沢川512m放水)
放水位:沙流川[日高取水堰]261.50m


右左府取水堰
取水位:478.2m 程度
取水:奥沙流発電所・ウェンザル川・沙流川

~ウエンザル川~

北海道電力(株) 奥沙流発電所[DB
所在:北海道日高町
運開:1994.04・出力増強:2018[道 電]
ダム水路式・調整池式
最大出力:15,800kW   常時出力     (kW)       -
最大使用水量: 6.10m3/s(流域:52km2)
有効落差:291.20m
取水:ウエンザル川[奥沙流ダム]775.00m
放水:沙流川[右左府取水堰]476.30m

ウェンザル川沿いに建物あるけど地下式で放水は更に一寸下った沙流川っぽい。
施設はそのままで800kW出力を増加出来たとのこと[道電]。年間 146万kWh増とのことだが,1460MWh/800kWだと全体で27,010MWh/年ぐらいなのかな??

奥沙流ダム
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=3105
河川     沙流川水系ウエンザル川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     30m/105.5m/28千m3
流域面積/湛水面積     52km2 ( 全て直接流域 ) /7ha
総貯水容量/有効貯水容量     530千m3/155千m3
ダム事業者     北海道電力(株)
本体施工者     鹿島建設・飛島建設・荒井建設(北海道)
着手/竣工     1990/1994


最奥部にも開発余地有りそう。この場所奥沙流がぴったりなんだけど奥沙流はウエンザル川に取られてしまった。北沙流とでも呼称しておく。

678mで33.2km2 ある。1.65m3/s程度かなぁ。。沙流川[右左府取水堰]476.30mへ 降ろすと198m。2,700kW程度。一寸小さいな。。


沙 流川605m双 朱別川606m取水で双朱別ダム470m放水で挑んでみる。下図参照。落差 132m。流域 65.96km2。3.3m3/sは行ける。3,600kW。う~ん,,小さいなぁ。。
奥沙流ダムは52km2で6.1m3/s確保している。係数は117%だ。ダムあってのものだと割り切って構想(妄想)の際は控えめな取水量にしてきたが こちらの奥地でもダム建設が出来て倍増出来ると成ると 6.6m3/sで7,200kWとなる。その辺はひとまず保留にしておく。

寧ろ強気の水量の奥沙流ダムに水を導水してやると設備利用率上げられて良いかも。