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関門連系増強 中国電力の送電罔

四国の送電罔

昨今の日本の再生エネ電力導入の隘路は東北北海道の風力を首都圏へ,九州の太陽光を関西へであるからその観点から四国の送電罔も眺めて見る。西日本だから 架台もとい課題は九州の太陽光発電電気の関西への送電分ということになる。

発電所<火力及び原子力水力> 送電罔 本四送電線<本四連系線中四幹線大久野島瀬戸内ループ系統> 九四連系線



3.本四送電に関して   

3-1 本四連系線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E5%9B%9B%E9%80%A3%E7%B3%BB%E7%B7%9A


本四連系線が添架されている瀬戸大橋
本四連系線(ほんしれんけいせん)は、岡山県の中国電力東岡山変電所と香川県の四国電力讃岐変電所とを結ぶ、電源開発所有の連系送電線である。

従来、本州と四国との間の連系は、中国電力広島変電所と四国電力伊予変電所を結ぶ中四幹線が担っていた。中四幹線は1962年竣工、交流220kV、300MWであったが、電力需要増大に伴い、新たな連系線が必要とされた[1]。

1980年に計画が決定[2]。新設に当たっては海底ケーブル、島づたいの架空線、橋梁添架ケーブルが検討されたが、保守管理の容易さや経済性から、本州 四国連絡橋の一つである瀬戸大橋へ添架することが決定した。

運用
中国・四国地方は降水量が不安定で、需要期(とは註:夏のことか?)に水力発電による安定供給が困難であることから、中国電力では四国や九州からの受電により、四国電力では本四連 系線完成以前は大規模な石油火力発電所を用意し、ピーク需要を賄ってきた。1994年に伊方発電所3号機と本四連系線1回線が運用開始すると、四国電力は 高コストな石油火力発電所の稼働率を低下させ、中国電力への連系送電を開始した。2000年に石炭火力発電所である電源開発橘湾火力発電所・四国電力橘湾 発電所と本四連系線が完成すると、中国電力も石油火力発電所の稼働率を低下させ、不足分を四国電力からの受電で賄うようになった。2000年には紀伊水道 直流連系設備も完成し、四国電力から関西電力などへの連系送電も行われるようになった[4]。

とはコメ
夏ピーク対策ならほぼ太陽光発電で行けることになる。問題は日没後暫く残る冷房需要であるが日中の内に揚水で貯めておけば数時間 は持つ。と云う事で水力発電の不安定性という本四・中四連絡線の一つの目的は完全に終焉を迎えたと云って良かろう。寧ろ,太陽光が調整力を超えて増加する (ソース)中,外部との調整弁がメインの役割となってきたと云えよう。新しい時代の新しい役割である。
また相手先の中国電力管内でも塩田を利用した巨大メガソーラーなどが着実に進んでい(将来的には太陽光で9,600MW)ピーク火発への依存度は下がっている筈である。夏のピークの対応を下げられると全体の準備対応を少なく出来て効果は絶大なのである。

3-2 中四幹線   
https://matome.naver.jp/odai/2140720557317540101/2140722880143378703
220KV中四幹線
 本送電線は、瀬戸内海を横断して、本州の広島変電所と四国の伊予変電所間を結ぶ送電線であり、1961年(昭和36年)に電源開発株式会社により建設さ れた。 径間長2,357m。

中四幹線海峡横断図
https://blogs.yahoo.co.jp/hiro_scot/GALLERY/show_image.html?id=71091784&no=1

中四連絡送電線の設計
林 潔 (1962) 電気学会雑誌 82巻891号
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejjournal1888/82/891/82_891_1980/_pdf/-char/ja

…四国島内の大水力地点を開発し,これらと比較的水力資源に恵まれない中国九州の火力地帯とを超高圧送電線で連系し,電力相互融通による経済的運用を図る ため…





と云う事で電発が四国に持ってる水力発電を調べて見たが以下の4箇所計187.1MWで運開は1960~1972年
中四幹線は1962年竣工、交流220kV、300MWであったので,上で見た様に九州四国で電発が電気の融通をしているようだが以下の水力の送電枠も確 保されているのであろう。

という事で四国側の接続変電所である伊予変電所を幾ら探しても出てこない。更に調べてみると本幹線は本四連系線完成後一部を除いて除去されたとのこと (ソース:送電鉄塔見聞録)。
wikiにも記載があった。

大久野島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
休暇村
… 昭和38年(1963年)7月開場した。…電源開発によって本州と四国を結ぶ送電線である中四幹線が整備されたのもこの頃で、昭和37年(1962年)竣 工した。後に本四連系線ができたことにより、中国電力による本州から大三島へ電力を送る大三島支線として運用されている。なお忠海と大久野島を結ぶ送電線 を支える2つの鉄塔は高さ226mと日本一高いもの。…

更には中国電力に移管と云う事だったが事故時対策に2重化したということらしい。また嘗ては220kVだったのが今では地域配電系統の110kVと云う事で立派な鉄塔なのになかなか淋しい感じである。

地球探検の旅
 大三島支線    掲載日 : 2018年8月27日
http://earthjp.net/mercury/1808270003.html
しまなみ海道沿いの島は尾道市から110kVで送電されていたが、停電対策として、広島県竹原市からの送電ルートが必要となった
2002平成14年 新ルート解説、系統のループ化
旧中四幹線の一部(本土~大久野島~大三島)を中国電力(株)が譲り受け、110kV大三島支線として再利用

系統マップ(中電)


大久野島への旅(20.7)  
2020年7月。コロナに引き続き長梅雨で逼塞を余儀なくされた私と息子は7月中旬の土曜日,その間隙を縫って広島へと向かった。
これが上の林(1962)電気学会雑誌より判明する鉄塔名大久野No.6鉄塔の勇姿である。向こうに見える発電所は電発竹原発電所。
20.7
そしてこれが大久野島にある大久野No.5である。
20.7
不覚にもすっかりこの中四幹線の事を忘れていたが物凄い高い鉄塔であるとは現地でも度肝を抜かれた。
この時のお目当ては,同じく中四幹線の事をすっかり忘れていて,うさちゃん☆であった♪
ブームですっかり有名になって繁忙期には船に乗り込むには2時間待ちに島では満腹ウサギの塩対応(ソース) だったそうだが,コロナで観光客が減りウサギが腹を空かしていると云うニュースを聞いて一寸心配していたが,コロナ禍の合間にピンポイントで行ったせいで夏ではあったが,駐車場(第一)には10時過ぎに就いたが最後の1台ぐらいに滑り込めたし, 混んでるなあとは思ったものの船には直ぐに乗れたし(行きは甲板で密回避,帰りは大きめのフェリーだったので坐れた),もっきゅもきゅウサギ達は積極的にこちらに近づいて来て餌をちんちんでおねだりしてくるし至福の時間であっ た。
20.7
上下いずれも船が到着する桟橋付近。いきなりもっきゅ達と触れ合えてきゅんきゅんである。
20.7

とまれ送電罔の撤去の方は残念至極。ループ形成とか色々難しいんだろうし四国(早明浦・奈半利など水力)⇔九州(松浦・松島等石炭)の流れも昔よりは重要では無くなって来たのだろうが九州の太陽光が余ってる現状では色々使い道在りそうなんだけどなあ。

瀬戸内ループ系統  
道央首都圏(多重ループでがっちがち!)近畿九州(日向幹線建設中!)とループ系統は多用されている。広島(新広島)・岡山(東岡山)・高松(讃岐)・松山(川内)の中四国4大都市圏を結ぶ瀬戸内ループ形成とかお洒落ではないだろうか?!
出典:広域機関


4.九四送電罔   

中国電力の系統はこんな感じ


関門増強の場合の逼迫(5000MW=5GW)はこんな感じ

赤線…電圧安定性は電源制限が必要,同期安定性は設備対策が必要,黄線は電源安定性も同期安定性も電源対策が必要

そして伊方や四国の水力,橘湾から九州へ,九州からも四国へ送ってるんなら伊方と鶴崎の間に送電線建設すれば上で見たように逼迫してる関門~広島の容量空くよね。

と云う事で,とは版妄想はこんな感じであるw
これで九州ループから四国・本四を使って東岡山経由更には阿南紀北経由で送ることが可能となりそうである。特に日向幹線を用いて宮崎・鹿児島から関西へ(北九州をスルーして)直送出来そうである。
出典:広域機関

中四幹線(現大三島支線は110kV)は220kVであったけど,220kVで復活させたとして500kVとのループ潮流を一旦遮断する機能はあるのであ ろうか??無いなら川内から大三島迄新たに直流幹線を建設する必要があるかも。または500kVに昇圧は可能なんやろか??

また目的は関西地区(更には北陸地区揚水)での変動調整なので竹原から新西広島ではなく新岡山・東岡山を目指した方が良い?竹原から220kVなら北尾道(S18),500kVなら新岡山を目指したい。

若しくは中国と四国を一体化して梯子状の系統を目指すなら川内から新広島迄500kVでがつんと結べば良い♪