電 力総研 水 力あれこれ(九 州)
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21.6.16運開

筑後川の利水と水力発電

筑後川(夜明発電所付近~下筌発電所付近・玖珠川)小石原川・佐田川
九州一の大河,筑後川にちょっかいを出してみる。流石の巨魁水力さまも九 州は手薄である様で,地力でというかaika様のデータベースな んかに頼ってゆるゆる調べて行きたい。
大河で大小の発電が色々あって目移りしてしまうが,基本は夜明ダム辺りから上に巨大な発電所は集中しているようである。それ以下の場所での可能性など,農 業用水や上水等との衝突に注意しながら開発余地を検討していく必要がありそう。本頁は河川整備計画の参考になる図での個人的に土地勘の薄い筑後川のおさら い,次頁 以降で沿川風景を見ていく。


以下,出典は筑 後川河川整備計画(国交省)
>筑後川は、「坂東ばんどう太郎たろう(利根とね川)」、「四国しこく三郎さぶろう(吉よし野の川)」と並んで「筑紫つくし次郎じろう」と呼ばれる国内有 数の河川で、「千歳(ちとせ)川」や「筑間(ちくま)川」等の別名のほか、過去幾重にも発生した水害を踏まえ、その暴れ川ぶりから「一夜いちや川」とも呼 ばれていました。

図1-1-1    筑後川流域図
図1-1-6    流域平均年降水量図
図1-1-10    筑後川の水利用模式図
図1-3-1    福岡導水模式図
図1-3-2    筑後川の主な利水施設
図2-2-1    筑後川の水利用模式図
図2-2-2   筑 後 川 取 水 系 統 図

図1-1-1    筑後川流域図     



図1-1-6    流域平均年降水量図     



図1-1-10    筑後川の水利用模式図

図1-3-1    福岡導水模式図


図1-3-2    筑後川の主な利水施設    


2.2.1 利水をとりまく状況
筑後川の水は、上流から下流に至るまで、発電用水や農業用水等で繰り返し利用され、水道用水として、流域内の久留米市及び鳥栖市等で利用されているほか、 導水路を通じて福岡県南地域、佐賀東部地域及び福岡都市圏へ広域的に供給されています。 瀬ノ下地点における過去64 年間(昭和25年~平成25年)の流況は、平均低水流量※1約47m3/s、平均渇水流量※2約34m3/sで、年総流出量の平均は約36億m3となって います。これに対して年総取水量※3は60億m3を超えています。

図2-2-1    筑後川の水利用模式図


図2-2-2   筑 後 川 取 水 系 統 図   



① 農業用水 筑後川水系では、農業用水として約48,700ha に及ぶ耕地のかんがいに利用されています。筑後川から取水される農業用水は、夜明よあけ地点から瀬ノ下地点まで最大約 54m3/s、瀬ノ下地点下流の筑後大堰湛水域から最大約28m3/sが取水されています。 筑後川の中下流域では麦と米の二毛作が盛んであり、田植えが麦の刈り取り後の 6 月中下旬に集中すると、一斉に農業用水を取水することになり、河川流量が低減し農業用水が安定的に取水できなくなるなどの障害が生じていま す。

 ② 発電用水及び工業用水 筑後川水系では、上流域において水力発電用水として利用されており、柳やなぎ又また発電所や夜明よあけ発電所など21箇所の発電所で総最大取水量は約 436m3/s、総最大出力は約230,000kwに達しています。工業用水は、久留米市に立地するゴム工場の工業用水や佐賀東部地区の工業用水等とし て、合計約2.1m3/sが利用されています。

③ 水道用水 水道用水としては、日田市、久留米市及び鳥栖市等において取水されているほか、江川ダム、寺内ダム、合所ダム及び筑後大堰等で開発された水が、福岡県南地 域、佐賀東部地域及び福岡都市圏まで導水され、広域的に利用されています。現在、水道用水として合計約9.0m3/sが取水されています。


水力発電所データベース・九州 電力・筑後川水系
発電所名 事業者名 水系名 出力(kW) 発電形式 発電方式 当初運転
開始年月
現行施設運転
開始年月
電力
総研
小国 九州電力 筑後川 7,800 水路式 流込み式 1927.03 1986.06
湯山 九州電力 筑後川 17,500 水路式 流込み式 1923.03 2000.03
女子畑 九州電力 筑後川 29,500 ダム水路式 調整池式 1913.12 1971.03
三芳 九州電力 筑後川 4,800 水路式 調整池式 1937.05 2000.08
石井 九州電力 筑後川 1,100 水路式 流込み式 1907.08 1975.05
柳又 九州電力 筑後川 63,800 ダム水路式 調整池式 1973.06 2006.03
夜明 九州電力 筑後川 12,000 ダム水路式 調整池式 1954.05 1954.08
橋詰 九州電力 筑後川 150 水路式 流込み式 1921.03 1974.06
栗木野 九州電力 筑後川 60 水路式 流込み式 1919.08 1974.06
小塩 九州電力 筑後川 420 水路式 流込み式 1914.10 1990.06
広滝第一 九州電力 筑後川 2,150 水路式 流込み式 1908.10 1953.06
杖立 九州電力 筑後川 3,300 水路式 流込み式 1928.03 1989.06
広滝第二 九州電力 筑後川 1,000 水路式 流込み式 1931.11 2004.05
松原 九州電力 筑後川 50,600 ダム式 貯水池式 1971.08 1972.03
下筌 九州電力 筑後川 15,000 ダム式 貯水池式 1969.04 1970.02
町田第一 九州電力 筑後川 1,700 水路式 流込み式 1922.07 1993.09
町田第二 九州電力 筑後川 6,200 水路式 流込み式 1922.07 1994.06
野上 九州電力 筑後川 1,600 水路式 流込み式 1920.03 1982.03
右田 九州電力 筑後川 1,600 水路式 流込み式 1920.05 1977.09
玖珠 九州電力 筑後川 4,500 水路式 流込み式 1965.04