川治ダムにおける濁水長期化軽減対策について ▲ https://www.mlit.go.jp/chosahokoku/h17giken/program/kadai/pdf/ippan/kan1-01.pdf 関東地方整備局 鬼怒川ダム統合管理事務所 管理課 管理第二係長 高橋 剛 【1.はじめに】 川治ダムは鬼怒川上流部の利根川総合開発の一環として計画されたもので、洪水調節、灌漑および都市用水の供給などを目的とした多目的ダムであり、総貯水容 量 万 8,300 m3、有効貯水量 万 の貯水池を有し、さらに上流の川俣ダムおよび鬼怒川の支川男 7,600 m3鹿川にある五十里ダムとともに鬼怒川上流ダム群として運用を図っている。 なお、川治ダムは日光国立公園内に位置し、ダム下流には川治温泉、鬼怒川温泉、龍王峡などの観光地が立地しているが、管理開始直後から湖岸の裸地化や湖水 の白濁化が長期化する濁水現象により景観が悪化し、沿川住民からこの地域の重要な産業である観光産業へ与える影響が懸念されている。 とあり,注目はこの原因の一つに水の回転率が挙げられている >③貯水池の清水回転率(年間清水流入量/総貯水容量)が 0.79 回/ 年と小さく希釈効果が期待できない。[参考:五十里ダム… 4.47回/年、川俣ダム… 1.66回/年] |
| ダム名 |
運開 |
河川 |
目的 |
流域 | 有効貯水量 | 洪
水期(6/15~9/30) |
非
洪水期(10/1~6/14) |
摘要 |
||
| 利水容量 | 満水位 | 利水容量 | 満水位 | |||||||
| 川俣ダム | 1966 | 鬼怒川 |
FNP |
179.4km2 | 7,310.0万m3 | 4,860万m3 |
EL.967.7-965.5m |
7,310万m3 |
EL.976.0m |
川俣発電所(30m3/s) |
| 湯西川ダム | 2012 |
湯西川 | FNAWI | 102.0km2 | 7,200.0万m3 | 4,200万m3 |
EL.666.5m |
7,200万m3 | EL.684.0m |
|
| 川治ダム | 1983 |
鬼怒川 |
FNAWI |
323.2km2 |
7,600.0万m3 |
4,000万m3 |
EL.594.0m |
7,600万m3 |
EL.616.0m |
|
| 五十里ダム | 1956 | 男鹿川 | FNP | 271.2km2 |
4,600.0万m3 | 1,120万m3 |
EL.578-575m |
3,200万m3 |
EL.586.0m |
川治第一発電所(16m3/s) |

22.8
| ~逆川~ 逆川ダム[場 所][地 理院] ▲ 目的:発電(鬼怒川発電所) |
| ~男鹿川~ 栃木県企業局 五十里発電所[kiss.f5] [栃 木県] 出力(kW):1200 取水:1.5~2.0m3/s 有効落差:約72m 運開年月:2020年5月 横軸フランシス水車1台 取水:男鹿川[五十里ダム] 放水:男鹿川 五十里ダム[便覧][国交省] ▲ 河川 利根川水系男鹿川 目的 FNP[発電:川治第一発電所16.00m3/s・五十里発電所2m3/s] 堤高/堤頂長 112m/267m 流域面積/湛水面積 271.2km2 ( 全て直接流域 ) /310ha 総貯水容量/有効貯水容量 5,500.0万m3/4,600.0万m3 ダム事業者 関東地方建設局 着手/竣工 1941/1956 ![]() ![]() 銘板と慰霊碑
堤体裏 ![]() 堤体表。なんか混凝土が新しい部分がある。何か機能追加したりしたのかも。 ![]() ダム湖面
副ダム? ![]() 五十里発電所と思われる。
(湯西川分流) ~湯西川~ 湯西川ダム新水力発電所[国交省] ▲ 湯西川みらい水力共同体※ ダム式・調整池式? 出力:2,300kW 水量: 落差: 流域: 取水:湯西川[湯西川ダム]666m?(洪水貯留準備水位) 放水:湯西川(男鹿川)[五十里ダム]586m?(常時満水位) ※:代表:東京電力リニューアブルパワー株式会社・ 構成員:株式会社建設技術研究所、鹿島建設株式会社、NTTアノードエナジー株式会社,飛島建設株式 会社 湯西川ダム[便覧][国交省][kiss.f5] ▲ 河川 利根川水系湯西川 目的/型式 FNAWI/重力式コンクリート 堤高/堤頂長/堤体積 119m/320m/1060千m3 流域面積/湛水面積 102km2 ( 全て直接流域 ) /198ha 総貯水容量/有効貯水容量 75000千m3/72000千m3 ダム事業者 関東地方整備局 本体施工者 鹿島建設・清水建設 着手/竣工 1982/2012 湯西川ダム管理用発電施設: 事業者名:国土交通省関東地方整備局 出力(kW):350 開始年月:2016(H28)年7月 >湯西川ダムの洪水調節計画は、ダムサイトにおける計画高水流量850m3/sを治水容量3,000万m3を利用して810m3/sの洪水調節を行 い、40m3/sに低減(3000万トンは770m3/sの水が11h弱で満水になる・11時間も雨が降り続くことはないという想定と云う訳か?)して放 流します。 >これにより、鬼怒川の基準点栃木県宇都宮市石井における基本高水流量8,800m3/sを五十里ダム、川俣、川治ダムの鬼怒川上流ダム群によっ て、3,400m3/sを調節し、5,400m3/sとします。 >宇都宮市、茨城県、千葉県の都市用水(上水道、工業用水)へ2.218m3/sの補給を行います。 ![]() ![]() [廃止]栃木県企業局 湯西川発電所[水力] ▲ 栃木県日光市西川 運開:1960.12 / 廃止 2006.10 水路式・調整池式? 認可最大出力:3,400kW 最大使用水量:4.5m3/s 常時使用水量:1.02m3/s 取水:湯西川[仲内(湯西川)ダム]、長沢、竹沢、赤下沢 放水:湯西川 仲内(湯西川)ダム[マニア][便覧][G 空撮][地 理院EL692m] ▲ 河川:利根川水系湯西川 型式:重力式コンクリート 堤高:12.5m 堤頂長:52.5m 管理者:栃木県企業局 完成:1960年 有効貯水容量:8.0万m3(建設当時)→6.39万m3 川治ダム資料館の地図に湯西川発電所の跡っぽい線が? 仲内ダムを目指して遡上開始! これかな?[場 所] ![]() ダム湖に沈む道路跡 ![]() 堰堤跡より下流,ダムのバックウォーター部にある妙に新しいけど誰も立ち入ってないようなアンバランスな道路(こ れ(gsi))で川の方へ降りてみる。 ![]() ゲートが現れゲートの先は未整備。 ![]() ヘアピンカーブで橋を渡る。橋は古めでゆにっしー建設に伴い付け替えられた現道の立派な橋が目の前を渡っていく。 昔はこいつの旧道からさっきのゲートで閉鎖された林道へのアクセス橋だったと思われる。 ![]() 川の様子(長沢出合)とカーナビの様子 ![]() どうも清水バイパストンネルが建設されたようだった。 |
22.8



鬼怒川上流ダム群連携施設[国交省]
▲![]() 五十里ダムと川治ダムの特徴 鬼怒川上流ダム群のうち、五 十里ダムは、規模が小さく貯水容量が少ないため、雪解けの季節や梅 雨・台風の時期には、貯めきれない水が下流へと使われないま ま放流されてしまっています。 一方、五十里ダムの近くにある川治ダムは、貯水容量が大きく、いった ん貯水位が下がるとなかなか回復しないといった特徴があります。 連携施設とは 鬼怒川上流ダム郡連携施設は、五十里ダム下流の男鹿川・鬼怒川の流況 改善を目的として、水のやりとりを行うため、五十里ダムと川治ダムをネットワークする 施設です。
流域面積当たりの流入量が異様に少ない川治ダムであるが,これは鬼怒川発電所で多くの水が下流に直送されているからである。冒頭で述べた川治ダムの濁水もこれが原因の一つであろう。 牧尾ダムと御岳発電所の関係なんかと良く似ている
川治ダム側の取水口 ![]() |


















| ~土呂部川~
▲ 土呂部(どろぶ)ダム[便覧] ▲ 河川 利根川水系土呂部川 目的/型式 P/重力式コンクリート 堤高/堤頂長/堤体積 21.6m/56m/8千m3 流域面積/湛水面積 199km2 ( 直接:19.6km2 間接:179km2 ) /3ha 総貯水容量/有効貯水容量 225千m3/130千m3 ダム事業者 東京電力(株) 本体施工者 大成建設 着手/竣工 1962/1963 堰堤付近。画面右手の施設が川俣発電所からの送水のダムへの放水口の様である。栗山発電所への取水口は画面手前の道路沿いにあったらしいが気付かず。。 ![]() こ の辺にあった囲い。栗山発電所横坑々口敷外とあった。この辺から横坑を掘ったのかな?敷外ってのは何だ?? ナビによると小径が延びてゐるやう(地理院には無し・こ の辺)で堰堤施設に近づこうとしたら立入禁止だった ![]() が,そのフェンス越しに利水標も無事ゲト♪土呂部ダムから30m3/s導水していることが解る。上流の川俣発電所も30m3/sであるから基本はサージタ ンク的な機能を果たす感じか? 川俣ダムの上流では雨が降らず,土呂部川上流だけ出水するような状況だとここのダムに貯まった水量だけで発電したりもある?確かに川俣発電所の常時出力が 0kWなのに対して,こちら栗山発電所の常時出力は5,100kWもあって常時使用水量は3.99m3/sとなっている。 ![]() |


| 【開発】 ▲ 導水出来そう。 ![]() 川毎に面積測り直して効率性を再検討。川俣ダム湖へはこ の辺で放水するとちかい。川俣発電所だけではなく栗山発電所でも新たに発電出来るので効率性は良さそうだった。
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