電 力総研 水 力あれこれ
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21.6.16運開

大日川・梯川の水力発電

主要部(中流部) 上流部 大日川 七ヶ 用水(下流部)

図 5-4 梯川水系利水模式図(凄い取水箇所だ)

出典:国 交省
図5-3 国営手取川農業水利事業 用水系統図

出典:国 交省


出典:国交省


~梯川~

(河口)

(前川合流)

~前川・加賀三湖~

(2)国営加賀三湖干拓建設事業と国営手取川農業水利事業

石川県南西部に位置し小松市及び加賀市の 2市にまたがる加賀三湖(柴山潟、今江潟、木場潟を総称し加賀三湖と呼ばれる)は、古くから低湿地帯であったことから、排水先である梯川水位の影響によっ て、降雨時には三湖の水位が上昇し沿岸耕地に甚大な被害が生じていた。さらに、食料増産が叫ばれていた終戦後に国としても未利用地である水面の開発と周辺 浸水害対策として、地元民の強い要望もあり、加賀三湖干拓計画と周辺耕地の排水改良を併せて行う国営加賀三湖干拓建設事業(昭和 27 年(1954 年)~昭和 44年(1969 年))が実施されることとなった。

分離して干拓による土地の造成と周辺耕地の排水改良を図り、農業経営規模の拡大と土地基盤整備を目的として柴山潟 343ha、今江潟 238ha の干拓を行い、約 580ha の新たな農地を生み出した。
また、加賀三湖干拓建設事業と併せて、加賀平野および加賀三湖周辺の水資源の総合的な開発として、国営手取川農業水利事業(昭和 27 年(1954 年)~昭和 43 年(1968 年))が実施され、干拓による新規開田とその周辺(小松市、加賀市)の区画整理事業等によって生じた新たなかんがい用水の水源を手取川の支川大日川に建設 された大日川ダムに求めた。
大日川から加賀三湖周辺地区への導水は大日第二発電所導水路および加賀三湖導水路を経由し、普通河川坊川に注水後に木場潟に流下し、加賀三湖周辺地区内に 配水されている。(とはコメ:発電所迄は12m3/sもの水が来るのに 加賀三湖導水路では僅か1.86m3/sに減ってしまう。残る10m3/s超は何処へ行くのだ?)

図5-2 加賀三湖周辺の潅漑区域
出典:国 交省

加賀三湖土地改良区 加賀三湖発電所[水 力
所在地:石川県小松市千木野町
    平成28(2016)年2月22日:運用開始
水路式・流込式(加賀三湖分水の取水に従属)
    認可最大出力:89.9kW
    年間発生可能電力:約563MWh(56万3263kWH)
    最大使用水量:0.99 立方メートル毎秒
    常時使用水量:0.017立方メートル毎秒
    有効落差:12.8m
    水車:横軸プロペラ水車×1台
    取水:加賀三湖用水路
    放水:加賀三湖用水路[木場潟]


軽海用水及び御茶用水の給水区域図

出典:[国 交省


(滓上川合流EL.4.2m)

~滓上川~

北陸電力株式会社 大日川第二発電所[水 力][国 交省
所在地:石川県小松市麦口町
運開:1968.12[石川県企業局]
譲渡:2020.3.31(北陸電力へ譲渡)
出力増:2013.12.4[運用変更により出力増加(15200kW)]
水路式・流込式
認可最大出力:15,200kW(出力増加前14,800kW[+400kW])      常時出力:1,815kW[国 交省](800kW:出力増加前)
    最大年間総発電量:約81510MWH(8151万キロワット時)
    最大年間総発電量:約80810MWH(8081万キロワット時、出力増加前データ)
    最大使用水量:13.00m3/s 常時使用水量:1.30m3/s
    有効落差:138.10m
    水車:立軸フランシス水車×2台
    導水路:総延長5317.2m
    取水位標高:188.80m
    放水位標高: 40.00m
    流域面積:131.8平方キロメートル
    取水:手取川水系大日川[鳥越ダム
    放水:灌漑用水(坊川)



(軽海用水頭首工)[場 所

(御茶用水頭首工)[場 所



赤瀬ダム [石川県](あかぜ)    [便覧][場 所
河川     梯川水系梯川
目的/型式     FN/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     38m/180m/77千m3
流域面積/湛水面積     40.6km2 ( 全て直接流域 ) /54ha
総貯水容量/有効貯水容量     600.0万m3/520.0万m3
ダム事業者     石川県
本体施工者     飛島建設・酒井工業
ダム湖名     赤瀬湖 (あかせこ)
潅漑 364ha
常時満水位
 (洪水期)EL 105.2m
 (非洪水期)EL 108.0m




(梯川源流)



鳥越ダム[水 力][場 所
取水位:188.80m
流域面積:131.8平方キロメートル
送水:用水[大日川第二発電所(13.0m3/s)]

北陸電力株式会社 神子清水発電所
http://www.suiryoku.com/gallery/ishikawa/mikosimz/mikosimz.html
    所有:竹内鉱業株式会社[運開]
    明治40(1907)年 4月   :運用開始
    明治41(1908)年 3月   :所有者変更(遊泉寺鉱業)
    明治41(1908)年12月20日:運用開始(再開発?)
    大正13(1924)年 6月   :所有者変更(小松製作所)
    昭和 5(1930)年 7月   :所有者変更(大日川電気)
    昭和11(1936)年 1月   :所有者変更(手取川水力)
    昭和16(1941)年 8月   :所有者変更(北陸合同電気)
水路式・流込式
   認可最大出力:440kW(運開時300kW)      常時出力:430kW
    最大使用水量:2.20m3/s[0.21]
    有効落差:25.20m
    水車:横軸フランシス水車 出力469kW×1台
    導水路:総延長4728.5m
    放水路:幅1.80m×高1.80m、総延長200.6m
    流域面積:104.3km2
    取水:大日川226.59m
    放水:大日川[ほぼ鳥越堰堤]194.71m

北陸電力株式会社 大日川第一発電所[水 力
運開:1967.11/1968.4[石川県企業局]
譲渡:2010/3/31[北陸電力へ譲渡]
ダム水路式・貯水池式
    認可最大出力:9,000kW    常時出力: 300kW[3.3%]
    最大年間総発電量:41008MWH(4100万8千キロワット時)
    最大使用水量:12.00m3/s[1.28]
    有効落差:88.96m
    水車:立軸フランシス水車×1台
    導水路:総延長2756.9m
    流域面積:83.9平方キロメートル
    取水:大日川[大日川ダム]330.60m
    放水:杖川235.00m




大日川ダム [石川県](だいにちがわ)
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=0913

http://www.suiryoku.com/gallery/ishikawa/dainiti1/dainiti1.html
河川     手取川水系大日川
目的/型式     FAP/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     59.9m/238m/309千m3
流域面積/湛水面積     83.9km2 ( 直接:56.5km2 間接:27.4km2 ) /132ha
総貯水容量/有効貯水容量     27200千m3/23900千m3
ダム事業者     北陸農政局
本体施工者     鹿島建設
着手/竣工     1952/1967
ダム湖名     大日湖 (だいにちこ)
    天端標高:332.60m
     満水位標高:330.60m(サーチャージ)
    制限水位標高:324.70m
     低水位標高:302.00m

<未利用落差30m>

北陸電力株式会社 新丸山発電所
http://www.suiryoku.com/gallery/ishikawa/n_maruya/n_maruya.html
    所有:石川県企業局[運開]-北陸電力株式会社[現在]
    昭和60(1985)年10月   :運用開始
    平成22(2010)年 3月31日:北陸電力へ譲渡
水路式・流込式
    認可最大出力:3,100kW      常時出力: 360kW[11.6%]
    最大使用水量:4.50m3/s[1.37]
    有効落差:83.75m
    水車:横軸フランシス水車×1台
    導水路:総延長2662.8m
    流域面積:32.7km2
    取水:大日川461.00m
    放水:大日川371.00m