電 力総研 水 力あれこれ
と はずがたりな掲示板(利 水スレ電 力スレ)
23.8.15増強
21.8.8運開
天神川の利水

鳥取県中部の倉吉付近を河口にする天神川である。千代川を因幡国 を代表する大河,日野川を伯耆国を代表する大河と表現したが,この辺は東 伯郡であり伯耆国を代表するもう一つの大河である。この3河川で鳥取県をほぼ罔羅できる。日野は西伯を,天神は東伯を代表する大河というべきだったか。

その隣の日野川同様,ここも中国山地であり小水力も目立つ。

本流の一定規模以上の発電を先ずはピックアップする─予定だがとりま小鴨川やった所で力尽き中。。

~沿川風景~

(河口=日本海)

(上井市街)




(小 鴨川合流)EL.9.8m

~小鴨川~

(倉吉市街)

(国 府川合流EL.14.5m)


[私案]小鴨川発電所
出力:6,800kW[+6.8MW]
水量:6.5m3/s
落差:127m
流域:82.7km2
取水:剣 見川滝 川矢 送川(浅井川)黒 谷川清 水川小 鴨川EL171m
放水:小 鴨川EL40m


小鴨川・清水川の取水に際しては調整池を設けたい所である。


天神野土地改良区[中国建設 弘済会

沿革
>鳥取の秀峰大山の裾野に広がる台地の東、関金町と倉吉市にまたがって天神野台地があります。この広大な大地は明治末期まで、草木の生い茂る雑木林 でしたが、山根愛吉によって 3000ha の水田に生まれ変わりました。
>…愛吉は七平ケ平(ひちこくがなる)の谷間をせき止めて溜池を作ることを思い立ち、鳥取県庁へ相談したところ、大正 2 年(1913)松崎技師がため池を作って、天神野全体を開墾して水田にする提案をしました。
> こうして、小鴨川の水をせき止めて明高(みょうこう)付近から引き入れ、途中にいくつかの溜池を造り水田とする天神野耕地整理組合が作られまし た。しかし、開墾作業は難工事で、計画よりも多くの水を必要としました。
> 大正 10 年、益田伝吉の組合長の下で開墾計画は立て直され、翌年から狼谷(おおかみだに)溜池の工事が始まり、13 年に完成しました。
> 天神野一帯をまかなう灌漑用ため池「狼谷ため池」は、昭和 18 年(1943)から 3 年の歳月をかけて、現在のような規模にまで拡張されました。
>最大貯水量 132 万トンは天神野区域にある 8 つのため池の中で最も大きく、農業用ため池としては県内一の規模です。

地区図



天神野土地改良区 南谷発電所[水力] [鳥 取県
昭和28(1956)年 3月  :設置(運用開始も?)[南谷村農業協同組合]
改修工事:2012~2014.11 改修工事(県主体) 
水路式・流込式
認可最大出力:90kW(改修前76kW)
最大使用水量:0.45m3/s
有効落差:24.0m     総落差:24.5m
取水:小鴨川[天神野第一頭首工]→第一号幹線水路
放水:狼谷溜池(大山池)→第一号幹線水路

>南谷発電所の総工費は2億円であるが、国から50%、県から25%、市から11%合計86%の補助を得たとのこと。リプレース後も出力は以前と変 わらず90kW。使用水 量を増やしたかったそうだが申請が煩雑であり断念したそう。[関 西広域小水力利用推進協議会]

天神野第1頭首工(倉吉市関金町明高)[鳥 取県
取水量:0.8m3/s[減少したらしい・また内0.45m3/sは発電に利用]

天神野第1頭首工水利権更新事業
鳥 取県

鳥取県が所有している天神野第1頭首工にかかわる灌漑用水利権の更新については、地元同意を得る必要があるが、
(1)農地面積の減少に伴い灌漑用水の取水量が減少すること
(2)天神野台地における慢性的な水不足
から、土地改良区との調整が難航し、更新手続きが停滞してきた。
  しかし、この度、改良区が関係する老朽化した主要施設(堰、水路等)の整備の目途も立ったことで取水量減に対する理解が得られた。
 また、南谷発電所(天神野土地改良区所有)の発電用水の水利権更新に関係し、国から県に対して潅漑用水の水利権更新を早期に行うよう指導されている。
○潅漑用水利権
 許可日 昭和40年3月 
 権利者 鳥取県
 天神川水系1級河川小鴨川(県管理区間)
許可最大取水量 0.8m3/s

○発電用水利権(潅漑用水に従属)
 許可日 昭和28年3月16日
権利者 天神野土地改良区
許可最大取水量 0.45m3/s




鳥取中央農業協同組合 山守発電所[地 理院][水 力
沿革: 山守電気組合設立1930.11/建設着手:1931/運開:1933.11/運停:2016年以前 (故障)
水路式・流込式
出力
    認可最大出力:102kW(1、2号機同時運転時の最大)
    1号機最大出力:45kW
    2号機最大出力:70kW
    認可最大出力:14.5kW(運用開始当時)
    認可最大出力:70kW(売電へ変更後の設備改修後)
水量
    最大使用水量:1.30立方メートル毎秒
    1号機最大使用水量:0.30立方メートル毎秒
    2号機最大使用水量:1.00立方メートル毎秒
    最大使用水量:0.11立方メートル毎秒(運用開始当時)
    最大使用水量:1.056立方メートル毎秒(売電へ変更後の設備改修後)
落差
    1号機有効落差:22m
    2号機有効落差:8.023m
    有効落差:21m(運用開始当時)
    有効落差:23m(売電へ変更後の設備改修後)
設備
    1号機水車:横軸フランシス水車×1台
    2号機水車:横軸双輪単輪露出型フランシス水車×1台
    流域面積:26.10平方キロメートル
河川
    取水:小 鴨川(野添川)小 泉川
    放水:小鴨川(野添川)

>山守発電所は現在(2018/10)稼働停止しており、リプレース検討中の箇所です。
>一箇所のパワーハウスに二つ水車発電機が設置されていました。別々の河川からそれぞれ取水して、二つの河川の特徴を生かしたおもしろい事例だと感 じました。
[関 西広域小水力利用推進協議会]

>故障して部品が出ないか高いかで発電所は停止中らしい。[ひろし2016.4]


堰[場 所16m]

堰[場 所21m]

堰[場 所26m]


(三 徳川合流)EL.28.9m


~三徳川~

(加茂川合流EL.33.7m)

<加茂 川>

鳥取中央農業協同組合 小河内発電所[水力] [場 所
運開:1956.4.1[三朝町農業協同組合]
水路式・流込式
認可最大出力:130kW
最大使用水量:0.25m3/s
有効落差:73m
水車:横軸フランシス水車×1台
流域面積:14.20km2
取水:加茂川
放水:加茂川


(三朝温泉市街)

鳥取県企業局 小鹿第二発電所DB] [水 力
 昭和33(1958)年4月:運用開始
ダム水路式・調整池式
    認可最大出力:5,200kW      常時出力:1,000kW[19.2%]
    最大使用水量:2.60m3/s[0.95]
    有効落差:249.88m
    水車:立軸フランシス水車 出力5750kW×1台
    導水路:総延長8379.4m
    流域面積:27.3km2
    取水:小鹿第一発電所、小鹿川、他→美谷川[三朝ダム] 計4箇所 323.50m
    放水:小鹿川66.94m

三朝ダム [鳥取県](みささ)[便覧][場所不 明・こ れか?
河川     天神川水系美谷川
目的/型式     P/アース
堤高/堤頂長/堤体積     15m/75.2m/27千m3
流域面積/湛水面積     24.2km2 ( 直接:5km2 間接:19.2km2 ) /1ha
総貯水容量/有効貯水容量     33千m3/22千m3←極小!
ダム事業者     鳥取県
本体施工者     清水建設
着手/竣工     1956/1958

小鹿第二発電所 小鹿川取水堰堤[DB
  (主要取水設備) 材質             コンクリート
  (主要取水設備) 高さ     (m)       3.00
  (主要取水設備) 堤頂長     (m)       30.20
(制水門) 型式             スルース・ゲート
  (制水門) 門数     (門)       1

鳥取県企業局 小鹿第一発電所[水力
    昭和32(1957)年10月:運用開始
ダム水路式・貯水池式
    認可最大出力:3,600kW   常時出力:1,100kW[30.6%]
    最大使用水量:2.00m3/s[1.05]
    有効落差:221.60m
    水車:立軸フランシス水車 出力4000kW×1台
    導水路:総延長2302.9m
    流域面積:19.2km2 ←小さい。。
    取水:小鹿川[中津ダム]563.50m
    放水:小鹿川[小鹿第二発電所]330.00m

中津ダム[便覧
河川     天神川水系小鹿川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長     35m/96m
流域面積/湛水面積     19.2km2 ( 直接:9.9km2 間接:9.3km2←途中の渓流から逆送可能!?) /15ha
総貯水容量/有効貯水容量     1375千m3/1210千m3
ダム事業者     鳥取県
着手/竣工     1954/1957


中国電力(株) 牧発電所[水力
運開;1921.1[倉吉電気(株)]
水路式・流込式
    認可最大出力:820kW   常時出力: 430kW[52.4%]
    最大使用水量:2.50m3/s[0.26]
    有効落差:43.63m
    水車:横軸フランシス水車 出力1164kW×1台
    導水路:総延長3183.9m
    流域面積:95.00km2
    取水:天神川100.29m
    放水:天神川53.85m

<未利用落差80m>

中国電力(株) 下西谷発電所[DB] [水 力
運開:1918.6 [倉吉電気(株)]
 水路式・流込式
    認可最大出力:400kW   常時出力: 200kW[50%]←高め
    最大使用水量:0.89m3/s[0.29]
    有効落差:81.80m
    水車:横軸フランシス水車 出力550kW×1台
    導水路:総延長2146.5m
    流域面積:31.00km2
    取水:田代川[下畑発電所]266m ←DBには97.60とあるが流石に誤記であろう
    放水:天神川(福本川)183.4m ←DB には10.34とあるが流石に誤記であろう

~田代川~

中国電力(株) 下畑発電所[水 力
 運開:1911.7 [倉吉電気(株)] 改修:1932.9(392kW)
 水路式・流込式
    認可最大出力:392kW     常時出力:191kW[48.7%]
    最大使用水量:0.33m3/s[0.36]
    有効落差:148.00m
    水車:横軸ペルトン水車 出力600kW×1台
    導水路:総延長403.6m
    流域面積:9.10km2
    取水:田代川406.91m
    放水:田代川[下畑発電所]252.10m



上流部開発

下畑・下西谷両発電所ともろにかち合うがやってみる。


[私案]天神川第一発電所
出力:8,800kW[+8.8MW]
水量:4.6m3/s
落差:226m
流域:33.0km2
導水:
取水:加谷川・田代川・大谷川 406m
放水:加谷川[天神川第二]170m

さてその下流である。牧発電所に連檐すると落差が60m程度で4.0MW程度の規模にしかならない。。
牧との連檐を無視してもっと下流に落としてみる。牧発電所の上流で81.8km2取水するので牧には14km2程しか残らなく無ってしまう。水量は控えめ にしておく。


[私案]天神川第二発電所
出力:7,800kW[+7.8MW]
水量:8.0m3/s
落差:115m
流域:107.6km2
導水:
取水:天神川[下西谷発電所]・加谷川[天神川第一]・余 川谷笏 賀川加 茂川166m
放水:天神川40m

規模は足りないけど天神川の源流と下西谷発電所放流口との間で300m程の落差を取れる。


[私案]天神川第三発電所
出力:2,400kW[+2.4MW]
水量:0.9m3/s
落差:316m
流域:3.3km2
導水:2.7km
取水:天 神川485m
放水:天神川[下西谷発電所]166m