●原子力発電所 | <発電後の燃料> 核分裂生成物…3% プルトニウム…1% ウラン235…1% ウラン238…95% ↓ ●再処理工場─核分裂生成物3%→●高レベル廃棄物貯蔵管理施設 |└→ウランプルトニウム混合酸化物1%→●MOX燃料工場 ウラン235…1%+ウラン238…95% ↓ ●ウラン濃縮工場 と云う流れとなる。 <毎年一定量の核燃料を原発で消費する場合> 今拡大再生産は考えず燃料を使い切るサイクルを"1年"と仮定しその1年に恰度100の核燃料を燃やすと仮定する。 再処理工場が稼働すれば発電後の燃料の3%(詰まり3)が高レベル廃棄物で済むが,それを断念すると100%(100)がゴミとなって高レベル廃棄物の量が33.3倍(100/3=33.3)になると云うことか?ウラン238はどの程度危ないのか?ウラン238は低レベル廃棄物で良いと云うなら高レベル廃棄物は5%となって1.66倍(=5/3)だけどプルトニウムが濃縮されちゃうからそんなもん危なくて棄てられないな。少なくとも核サイクルによって核のゴミを減らせるという原子力ムラの主張はこの辺が根拠となっている様だ。 それにしても燃料として生産時は3%のウラン235が1%になるんだから残った95%のウラン238は縮小再生産するなら一定の不要ウラン238が出ることになる。 但し毎年100の核燃料を消費して定常的に発電するとすると毎年2のウラン235の補填が必要となる。 で,この97は燃料として使えるのだから電力会社は資産として計上していると云う事らしい。併し,今後今迄動いてた全原発の規模で動かせる補償は全く無い ばかりかどちらかと言えば絶望的な訳で,使用済み核燃料を多額のコストを多分国民から収奪して再処理させて,自分らだけ収益という甘い汁を吸うなんて事は許 されないだろうし─自民党政権は許しかねないけど─,一定数は核のゴミとして償却せざる得ない気がする。今後の稼働原発が矢鱈と高めに予定されるのはゴミと判定されて多額の損失を計上せざるを得ないと困る原子力ムラのごり押しなのである(多分)。 天然ウランのU235の含有量は0.7%(出典:wiki)だからウラン濃縮工場の過程で定常的な運転に必要な2のウラン235を補填する為には99.3:0.7=x:2より毎年100の原発燃料で回して行くに283.7の廃ウラン238が出ている事になる。 それなりに膨大な量に見えるが,再処理工場からウラン濃縮工場に至る前に転換工場があってこれは日本国内にないのでこの時点で出る廃ウラン238は日本国内で処理しなくても良いのかも知れない。とはいえどのレベルの放射性廃棄物なのであろうか? また少なくとも毎年2のウラン235を補填する必要があるからこのサイクルを国産エネルギーと見做す事は出来ないであろう。 |
出典:日本原燃:再処理事業の概要 |
出典:電発 |
出典:電発 |