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とはずがたり掲示板 (利 水スレ)
20.05.17完成

寸又川開発(大千頭開発妄想篇)

21.5頃の血気盛んな私は,ヨッキの千頭レポにも影響を受け何故か(二つに別ければいいも のを)一つの巨大な発電所を高高度に建設する構想を立ててし まった。

高さを一寸ずつ変えて最適な標高を調べたりして手を掛けたので勿体ないのでこっちに残しておく。

千頭ダム・寸又川の奥地に発電所開発を検討する。

ヨッキは散々苦労してやっと大樽沢迄辿り着いて(地図だとこ の辺(723m)・ 山行がだとこの辺)いるし私も東 側堰堤の擬定地と推定したけど(少なくとも現代的な)水力発電的には全然未だ手前である。
例えば(林業の)拠点だった大根沢迄行かずとも小根沢迄行けば標高825mと千頭ダム(EL=640m)に対して有効落差180m程稼げる。導水路延長は 4.56km。近い。

千頭発電所への水を供給出来る集水面積は65.85km2である。8掛けして5.2m3/sとして約7.75MWと云った所。結構小さいな。。湯山が 20MW級だったのでこれでは少々ものなりない。
ましてや大樽沢をや,である。

大 根沢迄行くと標高は稼げるが流域面積は減る。高度は880m,54.72km2である。有効落差235m,水量は4.4m3/sってとこ。これは 8.6MWと云ったとこ。これはこっちだな~。

導水路も6.4km程度と穏当な距離であるし,途中で小根沢の取水も出来そう。

因みに小根沢の流域面積:8.4km2。"小"根沢だけに小さい。0.67m3/s程度か。

とはいえまあ建設に際して(林道では無く林鉄を)工事軌道として復活させてって時代では無いかなあ。。

因みに逆河内の890m付近迄2.8km程(合計9.2km)で意外に近く取水出来そうである。

流域面積は26.3km2。2.1m3/s程期待できそう。

これら(小根沢と逆河内)により先程の大根沢取水の発電所(仮称・千頭発電所)の水力を7.17m3/sに迄上げる事が出来て,出力は14,000kWに 迄高められる。

大根沢取水案
出力:14,000kW[+14.0MW]
最大水量:7.17m3/s
有効落差:235m
取水:大根沢堰堤(寸又川)[54.7km2・4.4m3/s]・逆河内[26.3km2・2.1m3/s]・小根沢[8.4km2・0.67m3/s] 880m
放水:千頭ダム(寸又川)(640m)
小根沢のプランも逆河内導水検討してやらないとアンフェアである。勿論小根沢での取水はなし。逆河内側を調べてみると導水距離は一寸だけ長めの3.0km 程。集水面積は27.8km2。水量は殆ど増えずに2.2m3/s。出力は11.0MW。

標高高くしたら出力上がるってことはもっと高標高も調べるべきか?

代替案比較は重要なので栃沢(EL=910.4m)で行く。
導水路の距離は10.5kmである。

次に集水領域。86.23km2となった。6.9m3/sってとこである。

と云う事で有効落差は910-640-5=265mで水量6.9m3/sで計算すると15,200kWである!むぅ。導水路1.3kmを延ばせば 1.2MW増えるとなるとこっちかね。

この際,もう一つ上の柴沢(1100m)でもやるか!?有効落差は455m
流石に長くなる。。導水路は18.65km。

面積61.6km2。取水量は4.9m3/s。

有効落差455m,水量4.9m3/sで18,500kW。一寸効率下がってきたような気もするけど未だ出力は下がらない。

1250mで!(もう適切な地名が無い)
先ずは導水路。22.8km

45.66km2。3.65m3/s

落差605m,水量3.65m3/sで18,350kW。やっと下がったw

1,100m取水の柴沢案なのかな。。出力的にはOKだけど導水管距離は倍増してるしなあ。。

ちょい下の1,000m水準でもやってみる。

集水面積75.25km2。水量は6.0m3/sって感じか。

発電量を求めるなら柴沢だけどトータルの効率性は逆河内かも?最適値が1050m位にありそうかも。。
集水面積68.73km2。5.5m3/s程度。



取水Lv
流域面積
導水距離
水量 落差
出力
小根沢
820m
93.65km2 7.55km
7.4m3/s 180m
11,000kW
大根沢
880m 89.42km2
9.2km 7.17m3/s
235m 14,000kW
栃沢
910m 86.23km2
10.5km 6.9m3/s 265m 15,200kW

1000m
75.25km2
13.5km
6.0m3/s
355m
17,700kW

1050m
68.73km2
16.7km
5.5m3/s
405m
18.500kW
柴沢
1100m
61.6km2
18.65km
4.9m3/s 455m
18,500kW

1250m
45.66km2 22.8km 3.65m3/s 605m
18,350kW

[私案]奥千頭発電所
出力:18,500kW[+18.5MW]
最大水量:5.5m3/s
有効落差:405m
取水:逆 河内(支流)逆 河内寸 又川栃 沢大 根沢小 根沢 (1050m)
放水:千頭ダム(寸又川)(640m)

結構,普通に行けそうでは無いか。再び山奥に建設の槌音が響いて今は廃道化している諸インフラが一時的にせよ活躍することを望みたい所。

さて,この奥千頭発電所の上流にも一つ発電所を建設可能か検討してみる。
放水は上の奥千頭発電所の取水口で行うことになる。一番可能性があるのが寸又川本流であろう。
うんなかなかいい感じだ♪
奥寸又,若しくは一寸離れてるけど釜ノ島に近いので釜ノ島発電所でどうだらう?

[構想]釜ノ島発電所or奥寸又発電所
取水:寸 又川(ダルマ沢・リンチョウ沢)1336.9m
放水(発電):寸 又川[釜の島~柴沢・1050m]
落差:281m
流域:11.438km2 +3.0km2→ 水量:1.14m3/s
導水路:4.85km

標高の関係で椹沢を経由するが殆ど取水は出来ないだろう。3.0km2とかなので0.3m3/sとかそんなもんかと。


だがポテンシャルありそうだしもう一ふんばり頑張ってみる♪
2km程の延長で柴沢に至る。詰まりこの辺は千頭林鉄の最奥部の柴沢より更に奥地である。此処 に柴沢,そして更に奥のレポ[YamaReco]あり。
左岸林道だがヨッキの作成した地図に 拠ると寸又川と柴沢の分岐点から寸又川本流方向であるリンチョウ沢・ダルマ沢方面では無く柴沢の方へ続いているらしい。徹底的に直さないとダメそうだ が。。
寧ろ柴沢から寸又川源流域のリンチョウ石小屋迄は林道も無いということになるか。

流域は狭い。。6.0km2。取れても0.6m3/sってとこ。


[構想・拡張版]釜ノ島発電所
出力:4,700kW[+4.7MW]
取水:寸 又川(ダルマ沢・リンチョウ沢)1336.9m柴 沢1343m椹 沢1336m
放水(発電):寸 又川[釜の島~柴沢・1050m]
落差:281m
流域:11.438+2.99+5.99=20.42km2 → 水量:1.14+0.3+0.6=2.04m3/s
導水路:4.95+2.05=7.0km (0.57)

もういっちょ。
異様に標高の高い上 西河内(958m)を使う。5.8km2と狭い。。

お隣の下 西河内(958m)も使ってみる。7.0km2。

導水路はまあ4km程度。千頭堰堤湖畔644m付近へ放流。


[構想]西河内発電所
出力:3,300kW[+3.3MW]
水量:1.3m3/s
落差:310m

更に大間川の奥にも可能性がありそうである。

[構想]奥大間発電所
出力:2,700kW[+2.7MW]
水量:2.5m3/s
導水:3.47km
取水:大 間川(782.6m)
放水:大 間川[湯山P/S取水口](647.8m)
流域:24.9km2


前ページ(寸又川開発)では千頭発電所と仮称し,その効率的な取水構成を求め色々(主導で)シ ミュレーションしてみてどうやら最適(=此処では発電容量最大化,利潤最大化では無い(苦笑))取水標高は1050mにありそうであった。

取水Lv
流域面積
導水距離
水量 落差
出力
小根沢
820m
93.65km2 7.55km
7.4m3/s 180m
11,000kW
大根沢
880m 89.42km2
9.2km 7.17m3/s
235m 14,000kW
栃沢
910m 86.23km2
10.5km 6.9m3/s 265m 15,200kW

1000m
75.25km2
13.5km
6.0m3/s
355m
17,700kW

1050m
68.73km2
16.7km
5.5m3/s
405m
18.500kW
柴沢
1100m
61.6km2
18.65km
4.9m3/s 455m
18,500kW

1250m
45.66km2 22.8km 3.65m3/s 605m
18,350kW

以上から以下の第一案を得た。

[私案]奥千頭発電所
出力:18,500kW[+18.5MW]
最大水量:5.5m3/s
有効落差:405m
取水:大 沢(仮称)逆 河内赤 沢(1066m)寸 又川栃 沢大 根沢(ブナ沢・サクラ沢)小 根沢 (赤沢以外1050m)
放水:千頭ダム(寸又川)(640m)

本頁では各取水工付近の様子迄検討。今,導水経路の画像が消えてしまって経路を計り直した際に赤沢を入れてみたら一寸伸びた。。
導水路:17km

集水面積68.73km2。5.5m3/s程度。(下の図には赤沢は入っていない)


さて各取水口を見て行く。以下では開発時にクリティカルになる,そして現代では失われている,工事用アクセスルート(兼林道)の検討も併せて行う事にする。千頭林鉄が千頭ダ ム建設がきっかけで誕生したように失われた林道も水力発電と共に再び甦るのである♪
下流から林道整備をしつつ見ていく。

~寸又川遡上~

~逆河内付近~

この辺にこんな風に取水口なり取水工なり(違いはなんだろ。。)を建設したいのだけど,なかなか工事のイメージが湧かないw
まあ発電所ともダムとも違って単なる取水口だからなんとかなりそうである。ヘリコプターとか索道とかどうも道路はつくらん方が良さそうだけど管理用の道路 は要るよなあ。。こうなると管理コストが重くのし掛かってくるのも事実。。





寸又川沿いに暫く行くと小根沢駅跡である。
此処迄比較的安定している標高の低い林鉄跡を辿り,この辺から比較的跡を良く残す左岸林道に載るかが今後の課題である。
一応,釜ノ島から小根沢の沢の手前迄は地形図にくっき りと(崖の位置で)林道跡が残っているのである。

なんとか山を安定させつつ道路を堅牢にし或いはトンネルを穿ち小 根沢の渡河部辺りから下に降りて林鉄の小根沢付近と結んでルートを形成出来ないものか?
赤線の様に小根沢駅跡前から高度を稼ぎ始め てなんとか左岸林道に取り付くのはどうであろう。


 大樽沢の先の橋付近750mから小根沢の橋付近1050m迄3.2km程ある。3.2kmで300mとすると9.3%(93‰)のなかなかの 急勾配ではある。(しかも延々3キロもw)

釜 トンは10%以上の急勾配だけど比高は100mである。もう一寸なんとかしてスムーズに繫ぎたいところである。
ただ小根沢から千頭(大間)方面(廃道と書いてある辺り)へ向けて左岸林道は更に標高を上げてしまうのである。取り付くなら此処しか無い様に思われる。標 高1010m地点で渡河して川 沿いにゆるゆる下って適当に林鉄レベル迄降りてきて小根沢に接続って感じかな。
別に小根沢の川縁に降り立つ必要はない(別に林業する訳では無いので広場は不要)ので850m位の所を掠めて徐々に川縁に降りていけば良さそう。何も無い 山の上の方を抉って大崩落頻発させるよりは穏健なルートになるのではないか?

途中,10年前にヨッキが歩いた時は大 根沢の橋の千頭方(×印の地点)が崩壊してた様だ。
ヨッキは左岸林道とその支線の二つが呑み込まれたと書いてたが,更には人道も分岐しててそれももろともやられてる感じである。
大根沢の取水工建設のルートに成りそうなので併せて復旧工事をする必要がある,,


後は土砂崩れを何とかやり過ごしながら行けば釜ノ島である。

赤沢・寸又川取水口付近
先ずは最北部(寸又本流最奥部)の赤沢分岐付近釜ノ島である。この辺も赤線で描いたように林道が走っているが,その崩壊度 (荒れ具合)は兎も角,既に付け根部分が抛棄されているので廃道である。
google の航空写真だと此処に左岸林道が寸又川を多分初めて(左岸から右岸へ)渡る橋がある。goo だとこれ,地理院だとこの辺↓(地点)か。赤沢 橋というらしい(126枚目)。
橙丸(○)
が取水口の想定地。
また後述の[私案]奥寸又川発電所がこの寸又川方に立地予定となる。

この橋が見える左岸林道が奥寸又川発電所を建設する際の資材搬入ルートとなるのだが,その前に導水トンネルの距離短縮と水量安定の為の調整池の可能性も検 討。
釜ノ島堰堤と呼ぶことにする。
この場合,左岸林道は水没するが,上流へはトンネルを建設,奥寸又川発電所も地下に建設してトンネル内に出入口建設する感じかな~。
また釜ノ島堰堤を建設する為にも林道の復活は不可欠だなぁ。。今も千頭堰堤迄右岸林道がちゃんと通じている様に。まあそれなりに維持費用は嵩みそうだが。

湛水面積4.9万m3である。常時満水位1055m・取水位1050mとして5m位貯水する想定なので23万m3程は貯めれそうな。
5.5m3/sだと11時間ぐらい持ちそう?
結構いい感じ♪

途中椹沢にも取水口を造る必要があるが林道 があるよう(129枚目に椹沢林道とある)だ。

その後柴沢分岐からは左岸林道も寸又川に沿わず柴沢方向へ曲がってしまう様だ。釜ノ島発電所を建設するならリンチョウ沢・ダルマ沢が出合い寸又川になる場 所までなんとか辿り着きたい。

また更に柴沢まで導水管を伸ばすなら柴沢も1330m地点辺り迄は伸ばす必要がある(現状不明だがgoogle マップだとかなり奥迄建設されてそう。