天竜川水系年平均等雨量線図 流域の年間降水量は、上流域は内陸性気候のため約 1,200~1,800mm と少ないが、支川の源流である中央アルプスや南アルプスでは約 1,400~2,800mm と多く、中流域は山 岳地形のため南からの暖湿気流の上昇により 1,800~2,800mm と多い。下流域は典型的な太平洋側気候のため 1,800~2,000mm となっている。 出典:国 交省河川局 |
~低設備利用率に就いて~ 豊岡発電所・増強(現 況のおさらい) 門桁堰堤によって気田川奥地の水量の多くは水窪発電所へ送られる。これが豊岡発電所が低稼働率の原因に成ってゐると思われる。その下流の面積は極めて小さ かった(17km2程)。 更に門桁以遠は水窪ダムに積極的に貯水しに行きたいというのが拙案である。 門桁以北は水窪P/Sへの供給(というか水窪ダムでの貯留)がメインが効率的であるとすると豊岡P/Sは水窪と被らない新しい水源を求めた方が良さそうで 有る。 豊岡堰堤の取水位標高は465m程で ある。上部水槽は EL.450m程。距離によってはもう一寸低くで取水しても大丈夫そう。 現在水量5.009m3/sに対して出力8,100kWであるが,水車の能力は10,000kWある。水量を6.1m3/s位に増やした い。 有効落差が200m超なので,流域面積に対して厚めの水量を積める。6.1m3/s欲しいので45.8km2程流域が欲しい。今は実質的に17km2程し か無いので(門桁以外の場所で)追加で28km2程欲しい。
→杉川・小俣川流域から取水して豊岡堰堤からの常時取水に加えて行くのが順当であろう。 また現況で認可最大出力: 8,100kWを5.009m3/s で発電している。水車の能力はなんと余裕たっぷりの 10,000kW。从(したが)って6.184m3/s程度まで増やして良い。門桁上流の各種開発を 考えると豊岡が使えるのは精々1.7m3/sなの で残り4.4m3/s程の水源を開発したい所である。 ということで44km2程探す。 水源が見つからない場合は2台ある水車を1台他所へ転用しても良さそう。その場合最大3.2m3/s・5000kWとなって必要な面積は15km2程度で 良い。以下下で図示。 |
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~石切川~ 先ずは気田川支流の石切川系統上流からの取水が考えられよう。 ~い案~ 10km程度で田 京沢(466m)・金 剛沢(476m)・洞 木沢(466m)・京 丸川(472m)・玄 馬沢・杉 川(459m)辺りから取水出来る。 京丸川・洞木沢には410m程の合流点に堤高50m程のダム建設で取水口を纏めたい感じはする。 これは水窪に水を集めようという作戦の門桁から水窪 ダムへの導水路を更に京丸・杉川迄伸ばす計画とぶつかる。 新規にダムを造れないなら絶対に水窪ダム迄導水して貯水出来た方が良いが,気田堰堤のダム化が出来るなら貯 水は気田でやった方が豊岡への投資も出来て良さそうである。 杉川は遠いし小 俣川(469m)は一寸ずれるが頑張って集水したい。締めて47.9km2。4.4m3/s程集水するには恰度良い面積なので ある。 一方で洪水時に主に取水する導水路と洪水時には放流する発電取水堰とは取水性能が異なるという側面もある。棲み分けは可能かも知れず,慎重に検討していき たい。22.8末現在では門桁堰堤から水窪ダム導水は断念して代わりに8.8km2分だ け取水して発電したいと思って居る。 残りは39.1km2となって実質的に17km2程し か無い現行の取水量と足すと56.1km2となって門桁方面からの取水は最低限度に出来る。 気田川上流から秋葉ダムへ直送する岩井戸発電所とも両立させられ る可能性も出てくる!? 京丸ダムってのは洞木沢と京丸川の取水を一纏めにしたもののイメージだが不効率なら別々の取水口で十分である。 |
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~ろ案~ 京丸や杉川迄水窪ダムに導水する場合,水量不足は決定的で,水車1台にして規模縮小し つつ限定的な導水強化も図りたい。 今は殆ど取水してない灰縄沢なんかも小さな沢から取るには貴重な存在となる。水利権を確保して最大使用水量を増やしたい。 予定より水量は足りないが,門桁や京丸での水窪ダム道水が取り溢すやつをこまめに拾って行く所存。 この際,不要になった水車は門桁奥地から水窪ダムへの送水による発電とか気田川上流から秋葉ダムへ直送する発電で使えたりしそう。 とはいえ,態々豊岡発電所に導水管を引いて救済する迄もないかんじである。 ごっそり奪っていく門桁導水案ではなく,上流部を一寸だけ(8.8km2)貰う奥気田発 電所案なら良いかも知れない。39km2程になる。その場合左のい案と基本的に変わらなくなる。 更に下で見る様に気田堰堤を満水位270mで造るなんてことになったらその時は廃止が妥当なのであろう。一 寸勿体ない。 まあこちらはボツだな。。 |
新最大水量 |
流域 |
現行からの変更・その他 |
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い案 | ろ案 | い案 |
ろ案 |
い案 | ろ案 | |
玄馬沢・杉川 | 3.0m3/s(150%) | ─ |
19.98km2 | ─ |
主力の取水先の一つ |
なし・遠
いし水窪へ送る |
小 俣川 | 0.6m3/s |
─ |
5.45km2 | ちょっと遠いが取る |
なし・京
丸川サイホン渡河してまで追う面積ではないような。。 |
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京丸川〔京丸ダムで集約したい] |
2.0m3/s(83%) | ─ |
18.00km2 | 7.07km2 | ダム迄造るかどうかは要検討 |
なし・ダ
ム造ってまで追う面積ではないような。。 |
金剛沢・田京沢 |
0.4m3/s |
3.38km2 | なし |
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大島谷 |
0.15m3/s(79%) |
1.90km2 | 既 設・0.084m3/s(44.1%) | |||
灰縄沢川 | 0.60m3/s(99%) |
6.07km2 | 既 設・0.278m3/s(45.7%) | |||
初沢 |
0.13m3/s(93%) |
1.39km2 |
な
し |
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豊岡堰堤 | 4.647m3/s |
8.3km2 | 既
設・4.647m3/s |
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豊岡発電所 |
7.4m3/s [10.0MW] |
3.00m3/s [4.4MW] |
放水位:233.03m(BC案) 水車:2台 |
放水位:
233.03m・高水時排水機構設置 水車:2台→1台 |
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気田堰堤 |
ダム建設(BC案)EL240m |
貯留量設
定 EL235m |
[A案]豊
岡発電所 出力 認可最大:8,100kW→10,000MW[+1.9MW] 最大使用水量:5.009m3/s→5.7m3/s 有効落差:212.10m (逸失落差:▲22.45m) 水車:横軸ペルトン水車×2台 総出力10000kW 導水路:8.21km(既設)+10.45km(新設)=18.25km(0.54) 流域面積:73.3km2※+47.9km2 放水:気田川(石切川)233.03m 取水:気田川[豊岡堰堤]、大島谷(こ こか)、灰縄沢川467.58m +田 京沢(466m)・金 剛沢(476m)・洞 木沢(466m)・京 丸川(472m)・玄 馬沢・杉 川[杉川堰堤](459m) |
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[B案]
豊
岡発電所 出力 認可最大:8,100kW→4,900MW[▲3.2MW]→4,400MW[▲3.7MW] 最大使用水量:5.009m3/s→3.0m3/s 有効落差:212.10m (逸失落差:▲22.45m)→177m(35m嵩上げ) 水車:横軸ペルトン水車×2台 総出力10000kW→横軸ペルトン 水車1台(▲1台)5000kW 導水路:8.21km→+2.7km (金剛沢・田京沢迄) 流域面積:73.3km2※ 取水:気田川[豊岡堰堤]、大島谷(こ こか)、灰縄沢川467.58m+田 京沢・金 剛沢 放水:気田川(石切川)233.03m→268m |
杉川案
(A
案) |
京丸川案 |
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湛水面積 | |
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流域面積 | ||||
諸元 |
[私案]
杉川ダム[場
所] 堤頂長:92m 河底標高:456m 満水位:500m 利用水深:20m 湛水面積:8.9ha 流域面積:20.3km2 有効貯水量:170万m3 |
[私案]京丸川ダム[場
所] 堤頂長:70m 河底標高:451m 満水位:500m 利用水深:20m 湛水面積:8.9ha 流域面積:36.4km2(間接流域含む) 有効貯水量:170万m3 |