電 力総研 水 力あれこれ(九 州)
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21.7.16運開

菊池川の水力発電とダム

気候
1.1.6  年間降 水量分布図(H9~H18の平均値)


図1.1.8  流域平均月別降水量(H11~H20の平均値)


>年間平均降水量は約 2,200mm 程度であり全国平均の約 1.3 倍で、梅雨期の6月、7月に降雨が集中しています。 [九州地方整備局
とのこと。

発電能力は200mm/月位に対応する位にして6月と7月の降雨分400m分を10月から2月の5カ月ぐらいに平準化各月80mm程ブラスして使えると良 いんだけどねえ。。
→一応4000万m3超貯留の竜門ダム10m3/sで貯めて 2.5m3/sで放流することが出来る機能は実装されている様だ。これで十分とは思えないけど。。

本流には上流から一寸番号がズレてるけど5→1→2→3→4と菊池川第n発電所が設置されている。第二は使用水量も少なく上の発電所 との間に未利用落差もあり問題児である。が,只今復旧工事中でそれを受けて検討することになる。大金書けて復旧しちゃうと暫くいじる気運で ないよねぇ。。
更に調べると菊池川の水は10m3/s取水されて竜門ダムに貯められて2.5m3/sは戻ってくる運用になっているようで,この竜門ダムに水が行ってるの が恰度菊池川第二の区間なのである。まあこの辺も空白が放置されてる理由なのかも知れない。。

沿川風景

(河口)

岩野川分流


合志川分流EL26m



迫間川分流EL27m
~迫間川~

上内田川分流EL28m
~上内田川~

新規や拡張も色々試みたが此処は兎に角面積が狭くてダメそうだ。


発電所名:菊鹿発電所(きくか)[aika][熊本県][DB
事業者名:熊本県企業局
出力:560kW  常時:140kw
水量:1.1m3/s
開始年月:1956年3月[運開:内田電気事業組合・深瀬発電所]・更新:2000年4月
流域:13.9km
導水:導水路1.6km 水圧鉄管110m
取水:上 内田川[内田川発電所]、桑弦(くわづる)川(此 処くらいしかない)275.48m
放水:上 内田川209.25m
  有効落差     (m)       63.10

    発電機台数:1台
    発電機容量:590kVA
    発電機電圧:6,600V
    水車形式:横軸単輪単流渦巻きフランシス水車
    回転数:毎分1,200回転
 
菊鹿発電所は、内田電気事業組合所有の老朽化した深瀬発電所を企業局が買収して、新たに建設したものです。


2000年に更新したばかりなのでまあ手を入れるのは困難。。

発電所名:内田川発電所(うちだがわ)[aika][DB
事業者名:九州電力㈱
出力:130kW 常時出力:81kW
  最大使用水量     (m3/s)       0.28m3/s(0.57)
  有効落差     (m)       64.40
  流域面積     (km2)       4.9
取水:内 田川354.00m
  放水:内田川[菊鹿発電所]286.89m
当初運転開始年月     (西暦年.月)       1921.12
現行施設運転開始年月     (西暦年.月)       1978.11

降水量みれば解るように0.5m3/s程度は取れそうなのに1/2程度である。
が試みても増分ちいせえ。。更新なしで。。


~迫間川~

発電所名:竜門発電所(りゅうもん)[aika
事業者名:九州電力㈱
出力(kW):400
開始年月:大正12年7月


発電所名:竜門ダム発電所(りゅうもんだむ)[aika][DB
事業者名:国土交通省九州地方整備局
出力:2100kW 常時:1,880kW
最大使用水量:4.00m3/s
  有効落差     (m)       61.46
  取水位     (m)       274.50
  放水位     (m)       251.43
流域: 26.5km2
ダム式・流込式
開始年月:1999年3月


竜門ダム[便覧
河川     菊池川水系迫間川
目的/型式     FNAI/重力式コンクリート・フィル複合 →P無しか
堤高/堤頂長/堤体積     99.5m/620m/1074千m3
流域面積/湛水面積     26.5km2 ( 全て直接流域 ) /121ha
総貯水容量/有効貯水容量     4,250.0万m3/4,150.0万m3
ダム事業者     九州地方整備局
着手/竣工     1970/2001
常時満水位: 274.50m

竜門ダムの流域面積は約26kmと小さいため、菊池川本川及び筑後川から、各河川の水量に余裕があるとき2
は竜門ダムへ導水し、菊池台地地区や玉名平野地区の一部に対するかんがい用水や有明・大牟田地区への工業用水を供給している[九州地方整備局

どうやって!?

ダムのある迫間川では完全な貯水が不可能なため、菊池川本川と筑後川水系津江川からトンネルを通じてダム湖に導水し余剰水を有効活用している。津江川津江分水堰菊池川本川立門分水堰を建設 し、そこに貯水した河水を津 江分水路立 門分水路という二つのトンネルを通じてダムへと導水する。逆に菊池川本川の水量が低下したときには、河川維持に必要な水量を菊池川へ供給す るためにダムから菊池川に至る迫間分水路を通じて放流する。このようにして余剰水を有効に活用し、効率的な水運用を図っている。 [wiki]

なんと。ということ施設名が判明したところでそれで検索をまあ竜門ダムそのもののサイトが見つかって位置も判明。筑後川と繋がっているとはねえ。。


出典:九州地方整備局

津江導水路
導水量:最大10m3/s (但し筑後川の水量に余裕がある時)
延長:12.2km
取水:筑後川水系津江川(下筌ダム上流)
受水:竜門ダム(迫間川)
出典:九州地方整備局

立門導水路
導水量:最大10m3/s(但し菊池川の水量に余裕がある時)
延長:4.2km
取水:菊池川上流・これ[G ストビュウ・直下のこ れはなんだ??](菊池第二発電所[放水位277m]直上・地 理院EL273m)
受水:竜門ダム(迫間川)
出典:九州地方整備局

EL的には菊池第二の放流水も取水出来るんだけど位置的に僅かにズレている。菊池第二の放流水を取水している訳では無さそう。

迫間導水路
導水量:最大2.5m3/s(但し菊池川の水量が不足している時)
延長:約3.0km
取水:竜門ダム(迫間川)
送水:菊池川支流生味(おおみ)川?
出典:九州地方整備局

津江、立門導水路とは逆の機能。









菊池川第四が現状最下流の発電所である。もう前後に計2箇所がセオリーである。
菊池第四取水口との間に流域は余りなく,もう平地が間近で取水もある様で,落差も取れて26mってとこ。4.3km+αの導水距離。
う~ん,一寸小さいな。。13m3/sで2,800kW程度しかない。

一寸目を向けると迫間川がある。。1.8km導水で4.0m3/s程取水出来そう。

[私案]菊池川第六発電所
出力:3,900kW[+3.9MW]
水量:18.1m3/s(菊池川・12.8m3/s;迫間川・4.0m3/s;河原川・1.3m3/s)
落差:26m
導水:6.1km (0.63)
取水:菊 池川・河原川・迫間川75m
放水:菊 池川45m


発電所名:菊池川第四発電所(きくちがわ4)[aika][DB
事業者名:九州電力㈱
水路式・流込式
出力:6,500kW  常時出力:1,400kW
最大使用水量: 12.90m3/s
有効落差:61.21m
取水:菊 池川[菊池川第三]・他1(候補は此 処ぐらい)140.80m[2箇所]
放水:菊 池川74.55m
流域面積     (km2)       103.0
当初運転開始年月     (西暦年.月)       1924.01
現行施設運転開始年月     (西暦年.月)       1983.03


電所名:菊池川第三発電所(きくちがわ3)[aika][DB
事業者名:九州電力㈱
最大出力:2,800kW   常時出力:1,600kW
  最大使用水量:4.17m3/s (0.44)→がくっと小さくなるな。。
  有効落差:88.60m
  取水: 菊 池川234.80m
  放水: 菊池川[菊池川第四]141.63m
  流域面積:94.0km2
水路式・流込式
  当初運転開始年月     (西暦年.月)       1918.09[熊本電気(株)[wiki]]
  現行施設運転開始年月     (西暦年.月)       1960.06

(生味川)
迫間導水放水口[位置不明]

菊池川第三取水堰[場 所

千畳河原大場堰[場 所

ネットで検索掛けると水遊びスポットになってるけど用水の取水堰の様だ。

<40m空き>
菊池川2の発電位置を下げるか菊池川3の取水位置を上げるか新規に建設するかの三択であるけど勿論取水位を上げる方が楽ちんな気がするけど新設してみる。 菊池第七か。
此処には立門導水路の取水口もある。一体化して水の融通を効かせつつジャンクションとして機能させたい。
まずは菊池第七の取水堰を一EL248m付近にある堰をハイダム化して菊池第二・立門取水口のレベルにしてみる。こんな感じになった(既設水路は全て推 定)。湛水面積は18.7haってとこである。

水没する中洲はこ んな風景で地図には菊 池水の駅 釣り堀を備えるレジャー型複合施設とあった。一寸キツいかな。。

なお,
菊池川第二・第三発電所は,2016年 4 月に発生した熊本地震により,導水路の陥没や水圧管路の脱落等が発生するなど甚大な被害を受けた。設備の復旧にあたっては,大規模な改修工事が必要であり 工事期間も長期に亘るため土木設備及び電気設備を含めた総合的な更新を行うこととした。菊池川第二発電所は,2020年 1 月から工事を着手し,2022年 6 月運転開始予定,第三発電所は,2019年 6 月着手し,2022年 2 月運転開始を目指している。電 土技協
とのことである。また
九電グループは、…水力発電についても…開 発や既設発電所の更新に取り組んでいます。  
これらの取組みを着実に推進するため、今年 7月に「水力開発総合事務所」を設置予定です。
「水力開発総合事務所」には、従来、複数の 組織に分散していた水力電気(水車・発電機等の電気設備の管理)・土木建築・立地コミュニケーションの機能を集約し、水力発電所
の新規開発や既設発電所の更新・復旧工事等 の計画・管理・実施・地域コミュニケーション等の業務を一元的に行います。
1  「水力開発総合事務所」の組織体系

※設置場所は、開発候補地点に近い熊本支社 内 九電
ともあって,菊池川第二・第三は大改修込みで修復されるようである。何か出力のプラスとかあると嬉しいんだけどそんな感じでも無さそうである。。
第 二の此処などG空撮だと工事中っぽかったのはこれか。第 三の此処も。

菊池川第二・第三の間の未利用落差含め工事が終了して全容が判明してからだな。。

発電所名:菊池川第二発電所(きくちがわ2)[aika][DB
事業者名:九州電力㈱
  最大出力:2,500kW  常時出力:580kW
  最大使用水量:4.73m3/s (0.91)
  有効落差:66.63m
  取水:菊池川[菊池川第一]348.80m
  放水:菊池川277.20m
  流域面積:52.0km2
 水路式・流込式
  当初運転開始年月     (西暦年.月)       1921.04
  現行施設運転開始年月     (西暦年.月)       1998.04


発電所名:菊池川第一発電所(きくちがわ1)[aika][DB
事業者名:九州電力㈱
最大出力:1,400kW   常時:380kW
  最大使用水量:3.20m3/s(1.45) →結構でかいぞ。
  有効落差:54.46m
  取水:菊池川[菊池川第五]406.26m
  放水:菊池川[菊池川第二]348.53m
  流域面積:22.0km2
 水路式・流込式
  当初運転開始年月     (西暦年.月)       1921.04
  現行施設運転開始年月     (西暦年.月)       1984.09


発電所名:菊池川第五発電所(きくちがわ5)[aika][DB
事業者名:九州電力㈱
出力:1500kW   常時:340kW
  最大使用水量:2.09m3/s (1.02)→結構でかいぞ。
  有効落差:87.78m
  取水:菊池川496.32m気配は無いけどこ の辺(流域面積も概ねあってる)
  放水:菊池川[菊池川第一]406.26m
  流域面積:20.5km2
 水路式・流込式
  当初運転開始年月     (西暦年.月)       1923.03
  現行施設運転開始年月     (西暦年.月)       1987.08

現在は面積当たりの取水量は良いけど最小限の面積で発電してる。面積倍増させてみる。

[増強私案]菊池川第五発電所
出力:3,500kW[+2.0MW]
  最大使用水量:4.9m3/s(=2.1+2.1+1.7)
  有効落差:87.78m
  取水:菊池川[既設]・ナ メリ川楮 畑川北 谷(仮称)496.32m
  放水:菊池川[菊池川第一]406.26m
  流域面積:58.3km2=20.5+17.0+20.8km2

本導水路にはナメリ川からの1.7m3/sが載るけど上流からの2.1の内,一定数は菊池川第七(新設)を通じて菊池川北谷を経由する。とはいえ増強は必 要かも知れない。



[私案]菊池川第七発電所
出力:3,300kW[+3.3MW]
水量:2.0m3/s
落差:202m
流域面積:19.23km2
導水距離:3.7km (0.89)
取水:北 谷(仮称)菊 池川704m
放水:北 谷(仮称)[菊池川第五取水口(新設)]498m