水力いろいろ
21.6.8運開

久慈川

(水源:八溝山)──[棚倉市街]─(大草川:大草川ダム)──(川上川:川上発電所・雨谷発電所)────(里川:(上流)―徳田発電所・小里川発電所─賀美発 電所・里川発電所・中里発電所─[常陸太田市街]─)(久慈川里川合流)─(河口)

行政区画で云えば東白川郡棚倉町で棚倉と云えば国鉄バス白棚 線である。白河と棚倉と郡山で形成する三角形は戦時休止から終ぞ復活しなかったが,現代では規模を大きくして矢吹・田村・郡山のあぶくま高原道路 を含んだ高速道路の三角形が形成されている。

また八溝山と云えば不通県道である。
r28栃木県道太子那須線r248茨城県道八溝公園線である。また 行き止まり県道としてr377福島県道八溝山線もある。なんとか有機的に結びつけて欲しい気もする。

それぞれ栃木県・福島県・茨城県が利根川・阿武隈川・久慈川に流れ込むと思うとさにあらず,本頁で取り扱う久慈川がぐるっと東側を取り囲む感じで棚倉の市 街地が分水嶺というか分水丘になっているようだ。

また水力発電という観点からは中途半端に開けた久慈川沿いに余り適地は見当たらず本流上には一つもダムも発電所もない。

またこの辺の降水量だけど余り多くは期待出来そうにない。。基本,小水力任せの流域である。

気 象庁
寒候年 2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
平均
東白川
1349.0
1485.0
1203.5
1109.5
1354.5
1164.5
1519.5
1345.0
1412.5
1527.0
1818.5

寒候年とは、前年8月1日から当年7月31日までの期間のことです。例えば、2008年寒候年は2007年8月1日から2008年7月31日までの期間を 示します。
値 欄の記号の説明

取り合えず最上部とぐるっと迂回する棚倉をスルーする形で一つやってみる。

精々3.0m3/s程度で落差も52m程度ではしんどいな。。没で。


~川上川~

東北電力株式会社 川上発電所[水 力
所在地:福島県東白川郡塙 町大蕨
運開:1914[不明}
水路式・流込式
   認可最大出力:800kW      常時出力:290kW[36.3%]
    最大使用水量:2.50m3/s[0.28]
    有効落差:38.79m
    水車: 出力950kW×1台
    導水路:総延長628.5m
    流域面積:88.8km2
    取水:川 上川286.55m
    放水:川 上川244.36m

(波瀬川合流)
 

~波瀬川~
東北電力株式会社 雨谷発電所[水力
所在地:福島県東白川郡塙 町常世中野
運開:1923.1[ 不明}
水路式・流込式
   認可最大出力:520kW    常時出力:520kW[100%]
    最大使用水量:1.17m3/s[0.16]
    有効落差:65.38m
    水車: 出力709kW×1台
導水路:総延長1131.8m
  流域面積:73.1km2
    取水:渡 瀬川289.1m
    放水:渡 瀬川220.2,


(川上川合流)




~里川~
久慈川水系里川流域水力発電所設備一覧(再掲)=何れも東京発電(株)保有
発電所名
使用開始
認可出力
発電形式
落差
使用水量
流域面積
水量面積比
建屋
水車形式
その他・備考
(A)










中里
1908.12.31
700kW
水路式・流込式
36.06m
3.06m3/s 128.3km2
23.8%
木造
横軸フランシス
県内最古の発電所
里川 1923.6.9 700kW 35.39m 2.50m3/s
123.2km2 20.3%
鉄筋混凝土

賀美
1919.2.7
510kW

33.33m
2.09m3/s 101.6km2
20.6%
木造

2004.11.8有形文化財登録
(B)










小里川
1926.2.27
1,000kW
水路式・流込式 102.31m
1.39m3/s
21.4km2
65.0%
鉄筋混凝土

2004.11.8有形文化財登録
徳田
1926.10.1
650kW

106.15m
0.78m3/s
16.7km2
46.7%
木造

2004.11.8有形文化財登録
(C)












3,560kW








出 典:http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000024280.pdf

この辺で 纏めようとしてた以来の久々の邂逅である。概ね下流の方から段々整備されていく様子や,上流の方は落差がデカくなっていく様子などが分かる。
前三者が連檐,後二者が連檐していることも放取水位を見れば判る。となると残る可能性は(A)~(C)の3箇所か。


(源流付近)
候補(C)地点であるが流域もなく難しそう。

発電所名:徳田発電所(とくだ)[aika][水力
事業者名:東京発電㈱
出力(kW):650
開始年月:大正15年10月
    取水:里 川513.75m
    放水:里川[小里川]403.92m
    流域面積:16.7平方キロメートル

発電所名:小里川発電所(おざとがわ)[aika][水 力
事業者名:東京発電㈱
出力(kW):1,000  
水量:1.39m3/s
開始年月:1926(T15)年2月
    流域面積:21.4km2
総延長2082.0m
    取水:里川[徳田]401.69m
    放水:里 川295.32m

<未利用落差120m>
検討してみたがだらだら平坦な土地が続き導水距離が長い割りには全く出力が上がらない。。不可。

発電所名:賀美発電所(がみ)[aika][水力
事業者名:東京発電㈱
出力(kW):570
開始年月:大正8年2月
    取水位標高:里 川175.04m
    放水位標高:137.20m[里川]

発電所名:里川発電所(さとがわ)[aika][水 力
事業者名:東京発電㈱
出力(kW):700
開始年月:大正12年6月
水量:2.50m3/s
    取水位標高:137.00m[賀美]
    放水位標高: 98.01m[中里]



発電所名:中里発電所(なかざと) [aika][水 力
事業者名:東京発電㈱
出力(kW):850
開始年月:1908(M41)年12月[茨城電気(株)]
    認可最大出力:700kW  常時出力:400kW
    最大使用水量:3.06m3/s
    有効落差:36.06m
    水車: 出力700kW×1台
    導水路:総延長2830.0m
    流域面積:128.3平方キロメートル
    取水:里川97.43m[里川]→水路トトンネル建設して1.1km程導水路延ばすとこ の辺から取水出来そうだけど。。
    放水:里川57.83m

>(茨 城)県内で最も古い水力発電所。水 瀬(みつせ)から山を越えて本山の日立鉱山へ送電していた。[日立市]
とのこと



(里川合流EL.0.5m)


(河口)