電 力総研 水 力あれこれ 千代川
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20.10.04運開

佐治川の発電所(22.2訪問)

上流にダム[佐治川ダム]があって発電所[佐治発電所]が単発で 立地している千代川の支流,佐治川である。(下流に 小水力がある様だ。)

(源流・辰己峠・R482→峠の向こうは吉井川水系)

佐治川ダム(旧称:尾際(おあい)ダム)[便覧][水力][鳥取県]   
河川    千代川水系佐治川
八頭(やず)郡佐治村尾際(おわい)
目的/型式    FNP/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積    46.5m/105m/56千m3
流域面積/湛水面積    21.4km2 (鳥取県より。便覧水力には 直接:30km2 間接:8km2 …直接30km2ってのが怪しいのだが,間接8km2ってのは途中の取水口から佐治川ダムへ取り入れ可能って形か??) /15.6ha
総貯水容量/有効貯水容量    231.0万m3/188.0万m3 (内:洪水調整期洪水調整容量147.6万トン・洪水期発電容量40.4万トン[恐らく不特定容量に从属]・非洪水期洪水調整容量15.0万トン・非洪水 期発電容量173万トン[内専属容量132.6万トン・恐らく从属分は不特定容量]・恐らく不特定容量は通年40.4万トン)
ダム事業者    鳥取県
着手/竣工/完成    1967/1971/1972.3
 
 堆砂容量     430,000トン
 サーチャージ水位     EL 398.50m
 常時満水位     EL 397.50m
 洪水期制限水位     EL 385.50m
 計画堆砂面     EL 3    79.70m

訪問したのは厳冬期の2月初旬。ダム湖は空っぽだった。非常に見にくいが標準断面図によると計画堆砂量がEL379.7mで洪水期満水位が385mという ことで真冬だったけど北国なので真冬が洪水期で放流でもしてたのか??
なぞである。。

天端…堤体は撮りにくかった
22.2
減勢工

取水塔?と空っぽのダム湖

看板


こんな経緯もあったようだ。発電が从属っぽいなあとは思ったとこだったが基本治水ダムということらしい。
周辺が急斜面で,沿岸に平地がなく,湖岸・湖面とも観光利用が行われて いなかったが,この人造湖を利用する県営発電所建設計画が建てられ,昭和58年2月の運動開始をめざし,同56年9月着工。治水ダムを目的変更して発電所 を建設するのは全国で最初。関係5地区(尾際・松本・余戸・舂谷(つくだに)・細尾(ほそお))に対して発電所建設に伴うデメリットのかわりに農業用水 路・取水堰・消火栓・防火水槽・通学路・集会所・運動公園などの建設や村道・農道整備などの環境整備を積極的に進めて,地域へのメリットを高めることが特 徴的である。[出典:角川日本 地名辞典

導水するとしたらこんな感じ。小さいけど貯留量が少ないからやっても良いのではないか。
折角の5.0MWを活かしていく為にはやはり水量である。


北谷
佐治川ダムは貯留量が課題である。北谷にも砂防ダムでも建設してそれを発電兼用に転用して佐治川ダムと役割分担する形で発電用の貯水も出来ないだろうか。

鳥取県企 業局 佐治発電所[水力][DB]   
運開:1983.4
ダム水路式・貯水池式
 出力:5,000kW 常時:0kW
水量:3.60m3/s
流域面積:30.0km2(佐治川ダム21.4km2に途中の沢から2.1km2以上恐らく8.6km2[佐 治川ダムの(諸元の)いう所の間接流域8km2]で合計30km2ではないか?北谷・ワサビ谷川から5.3km2・残り3.2km2)
有効落差:164.8m
水車:立軸フランシス水車 総出力(定格)5210kW×1台
取水:佐治川[佐治川ダム]→北 谷ワ サビ谷川多 分これ(G空)]→発電所 導水路堰長:6,202.0m   計5箇所もあるそ う だがよく判らん。。(地図上 を確認しても導水路延長は精々4.6kmである。もう1.6kmもどこから引っ張って来るんだ?放水路0.98kmが入っていても残り0.7km程あ る。)397.5m
放水:発電所235m→ 佐治川 放水路延長: L=981m 放水位:EL=224.0m



上の方にサージタンクっぽいのが見える。


行った時は忘れてて気付かなかったが(こんなんばっか),放流口は更に下流にある。


此処で下流には別府発電所(別府電化農業協同組合・1.40m3/s・水力.com) しかなく水量が有効活用されていない。

別府電化農業協同組合 別府発電所[水力][農 水省
鳥取県鳥取市用瀬町別府
運開:1954.11 改修運開:2017.1
水路式・流込み式
    認可最大出力:117kW(理論出力167kW←なに?)→改修後:134kW
発電電力量 94万kWh/年(改修後)
    最大使用水量:1.40m3/s    常時使用水量:1.40m3/s
    有効落差:12.18m(改修前)→改修後も12mとのことで変化無しか?
設備(改修前)
    水車:横軸露出型フランシス水車×1台
    発電機:横軸三相誘導同期発電機×1台
    流域面積:82.10平方キロメートル
    取水:佐治川
    放水:佐治川
建設費:約256百万円(改修)

>地域内の農家等(118戸)で構成された協同組合が運営管理しており、発電状況やトラブル発生時は組合員のスマホから確認が可能。[農 水省

そこで新規発電所を検討したい。
放水位224m(地図だとEL234m程度)を何処へ持って行くかである。

だらだら長い佐治川(嘗ては佐治村という独立した村であった)であるから先ずは141m付近で発電,安蔵川PSの放流水を含めて用瀬PSへ送るという感じ になろうか。有効落差は 89m程か。


佐治発電所放流口での流 域面積は53.1km2,佐治発電所に倣うと水量は5.5m3/s程度

導水は5.7km

[私案]新佐治発電所
出力:4,000kW[+4.0MW]