電 力総研 水 力あれこれ
と はずがたりな掲示板(利 水スレ電 力スレ)
20.9.27運開

馬淵(まべち)川の利水

本総研,東北の東海岸初挑戦である。(和賀はあったが本流は未着手で山の中のみの取扱だっ た。)

雨が少ない地域らしい。。

降水量は、奥羽山系で多く、北上山系では少なく、年平均降水量は 1,100mm 程度で、比較的降雨
の少ない地域となっている。降雨時期は夏季~秋季(6 月~10 月)の梅雨期及び台風期に集中してお
り、特に流域に発生した大洪水は台風、前線性降雨に起因するものが多い。 [国 交省
[国 交省

冷涼で小雨と一寸もう半分北海道の気候が入ってる感じである。ただし梅雨があるのはまだまだ本州と云ったところである。

10km2辺りの可能取水量は0.35ってとこである。

早速下流から見て行く。

(河口0m)

(尻内市街付近・浅水川合流6m)

(南部大橋付近・猿部川合流22.9m)

(三戸市街付近・熊 原川合流27.3m)


東北電力(株) 小中島発電所
青 森県三戸郡三戸町梅内
昭和36(1961)年8月:運用開始
水路式・流込式
認可最大出力:2,200kW      常時出力:720kW
    最大使用水量:29.00m3/s (22.6%)
    有効落差:9.20m
    水車:横軸カプラン水車 出力2320kW×1台
導水路:総延長529.4m
    流域面積:1,284.0km2
    取水:馬淵川45.85m
    放水:馬淵川35.40m

川の蛇行(と標高差)を活かした発電所である。

水量が29m3/sと結構大きくて頼もしいが流域面積1,284.0km2もあるんだし,120m3/sぐらいあっても良さそうだけど降雨量とその偏在で ざっとその1/4になっている感じである。


東北電力(株) 舌崎発電所[水力
岩 手県二戸市釜沢
    所有:陸奥電力株式会社[運開]
    大正12(1923)年6月  :運用開始
水路式・流込式
    認可最大出力:2,600kW    常時出力:990kW
    最大使用水量:17.11m3/s  (13.4%)
    有効落差:18.80m
    水車:横軸フランシス水車×2台 総出力2720kW
    導水路:総延長1540.1m
    流域面積:1,280.0km2
    取水:馬淵川67.34m
    放水:馬淵川46.42m

こちらも同じく川の蛇行(と標高差)を活かした発電所である。

兄弟発電所の如きであるが子細に見ていくと違いはあってこちらは大正生まれ。水量も小さめである。
古い分小さい。変動に強いカプラン使って増強すべき。
発電所 運開 認可最大出力: 
常時出力:
最大使用水量 有効落差 水車 導水路
総延長
流域面積 取水位
放水位
その他
小中島 1961.8
東北電力
2,200kW
720kW
29.00m3/s
9.20m
カプラン1台
2,300kW
529.4m
1284.0km2
45.85m
35.40m

舌崎 1923.6
陸奥電力
2,600kW
990kW
17.11m3/s 18.80m
フランシス2台
計2,720kW
1,540.1m
1280.0km2

67.34m
46.42m

舌崎(増強分)

1,700kW[+1.7MW]
1,470kW
11.00m3/s
(増強分)

カプラン1台
2,000kW
〃(平行して増設)



舌崎(合計)

4,300kW
1470kW
28.11m3/s







  舌崎の運用(X:水量)
0<X<8.55 カプラン 0<X<8.55
8.55<X<17.11 フランシス8.55 カプランX-8.55
 17.11<X<28.11 フランシス17.11  カプランX-17.11
28.11<X     フランシス17.11 カプラン11.00

こんな感じになりそう。常時出力もカプランで動かせば1,470kWぐらいには出来そう。

(二戸市街)

東北電力株式会社 福岡発電所
岩 手県二戸市石切所
    所有:古河鉱業株式会社?[運開]
    大正 8(1919)年6月  :運用開始
水路式・流込式
    認可最大出力:1,200kW      常時出力:1,000kW
    最大使用水量:5.55m3/s (8.6%)
    有効落差:26.52m
    水車:横軸フランシス水車×2台 総出力1270kW
    導水路:総延長2997.7m
    流域面積:641.1km2
    取水:馬淵川126.32m
    放水:馬淵川96.73m

同じ様な川の蛇行(と標高差)を活かした発電所であるが一寸離れている上に蛇行している間に大きい支流安比川が合流するので大きく流域面積を減らしている のが残念である。

安比川で取水し馬淵川で発電する大淵発電所(150kW)があったけど水害で廃止されてしまったようだ。

東北電力(株) 大淵発電所[廃止]
出力:150kW 常時:150kW
水量:2.11m3/s
落差:10.61m
流域:416.4km2
取水:安比川111.32m
放水:馬淵川97.66m

(安 比川合流:鳥越山西側付近・104m)
~安比川~
大淵発電所取水堰



福 岡発電所取水堰96.7m


兄弟発電所の如きであるが子細に見ていくと違いはあってこちらは大正生まれ。水量も小さめである。
古い分小さい。変動に強いカプラン使って増強すべき。
発電所 運開 認可最大出力: 
常時出力:
最大使用水量 有効落差 水車 導水路
総延長
流域面積 取水位
放水位
その他
福岡 1919.6
1,200kW
1,000kW
5.55m3/s
26.52m
フランシス水車×2台
総出力1270kW
2997.7m 641.1km2 126.32m
  96.73m

大淵[廃止]
150kW
150kW
2.11m3/s 10.61m

416.4km2 安比川111.32m
97.66m

福岡(増強)

5,100kW[+5.1MW] 14.5m3/s
8.8m3/s
26.52m

2,997.7m(増設)
3,502.0m(渡河あり)

安比川126.5m



6,300kW








ここは福岡の取水量を小中島並の22.6%とした時の14.5m3/sとしつつ,安比川側からも22%程度の8.8m3/s程度取ってみたい。


(平糠川合流:)
~平糠川~

大志田ダム発電所[水力
所在地:岩手県二戸郡一戸町宇別
所有:農林水産省東北農政局
管理:馬淵川沿岸土地改良区
運開:2005.7
ダム式・流込式
認可最大出力:810kW
年間発生電力量:約4,170MWh
最大使用水量:2.30m3/s (30%)
有効落差:45.07m
水車:フランシス水車×1台
流域面積:75.7km2
取水:平糠川[大志田ダム]
放水:平糠川

大志田ダム[便覧
河川     馬淵川水系平糠川
目的/型式     A/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     63.7m/165m/148千m3
流域面積/湛水面積     75.7km2 ( 全て直接流域 ) /91ha
総貯水容量/有効貯水容量     11300千m3/8600千m3
ダム事業者     東北農政局
本体施工者     間組・飛島建設・大日本土木
着手/竣工     1984/2004


こ の辺にも蛇行があって313m→283mで発電出来そうではあるんだけど如何せん水量に不安が。。


(源流)