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離島発電五島列島

●五島連系線

五島連系設備(松島奈良尾線ほか)の運用開始について
http://www.kyuden.co.jp/press_h050609-1.html
2005年6月9日 九州電力株式会社
参考資料
http://www.kyuden.co.jp/library/pdf/press/2005/h050609-2.pdf

 長崎県の五島列島と九州本土を結ぶ,日本で最長の電力海底ケーブルによる五島連系設備(66kV松島奈良尾線220kV松島変電所ほか)は,平成15年10月工事着工以来順調に進捗し,本 日,運用を開始しました。

 同連系設備の運用開始に伴い,従来,五島島内の内燃力発電所にて供給していました五島列島の電力需要に対しては,本土電源からの供給に切り替えます。
 これにより,五島列島への電力供給の安定維持と供給コストの低減を図ることができます。

【五島連系設備の新設理由】
 五島列島の電力需要に対しては,従来,島内の5つの内燃力発電所(認可出力合計102,800kW)および鰐川わにがわ水力発電所(認可出力 320kW)から供給していましたが,今後の電力需要増加を踏まえた安定かつ効率的な電力供給の観点から,本土との連系により供給することが長期的にメ リットがあると判断しました。

【今回工事,五島連系設備の特徴】
電力海底ケーブルでは「日本国内最長」となります。
海底ケーブル布設に当っては,計画ルートに対して高精度な布設が可能な「GPS活用の自動制御システムを搭載した最新鋭の専用布設船」や電力海底ケーブル 工事では初めてとなる「水中用に改良した掘削機(水中バックホウ)」などを採用することにより,工期短縮やコスト低減を図ることができました。

工事概要
設 備名
設備概要
工期
工事費
(億円)
着工
運開
松島奈良尾線
66kV 2回線
海底ケーブル部 53km
陸上部 4km
03.10
05.6
260
松島変電所
220/66kV 変圧器1台
(西海市大瀬戸町)
04.1
05.6

五島列島の電力供給設備概要
設備
発電所名
認可最大出力
その他
発電機出力・機数
出力計
内燃力
宇久発電所
500kW*2
1,000kW*2
3.0MW

有川発電 所
1,000kW*3
3,0000kW*1
4,8000kW*1
(10.8MW)
0.0MW

廃止
新有川発電所
10,000kW*6
60.0MW

福江第二発電所
4,500kW*2
6,000kW*2
21.0MW

福江発電 所
1,000kW*2
3,000kW*2
(8.0MW)
0.0MW
廃止
水力
鰐川発電所
320kW*1
0.32MW

風力
崎山沖2MW浮体式
洋上風力発電所

2,000kW
2.0MW
2016年運開
五島フローティングウィンドパワー合同会社(戸田建設株式会社の100%子会社)
太陽光
荒神岳太陽光発電所
容量:約5.3MW
連系:5.0MW
2018年3月に稼働を開始
多摩川ホールディングスグループが開発・運営
合計
───
(103.12MW)
88.12MW※
※風力と太陽光除く

電力需要の推移

1994年度
1997年度
2000年度
2004年度
販売電力量[億kWh]
2.64
2.82
3.05
3.24
最大電力[MW]
68.0
69.1
73.8
78.0


有川と福江廃止後も島内の最大電力以上の発電力は維持してるようだ。詰まり本土との連系が故障しても大丈夫ってことやね。

宇久島のプロジェクトでこれを期に本土と連系させればええやんと思ったが,その後福江には連系線が来てる事が判明。
宇久島までに近いのに連系してないのか,これを期に宇久と福江結んで,本土と五島列島連系二重にしろよと思ったが,この上の表から判断するにどうやら宇久も五島列島内の連系で繋がっており五島列島内の連系ではとても容量足りないし直接繋いだろってことの様だ。
宇久にも変電所つくって本土との海底ケーブル二重にすれば更に発電所廃止出来て高コスト体質にメス入れられるんちゃうか。

と思ったけど九電の内燃力発電所一覧に現在五島に内燃力発電所は無い模様。
出典:九電

てっきり廃止されちまったかと思ったけど少なくとも大震災の時には復活して使ってるので万が一の備えて長期計画停止していて,長期計画停止の発電所はマップには記載してないということなのであろう。

九電、五島からの送電態勢整う/電力不足時、補う
http://www.shikoku-np.co.jp/national/economy/20111201000422

2011/12/01 17:50

 九州電力は、長崎県・五島列島にある停止中のディーゼル発電所2カ所を再稼働させて九州本土に送電するための準備を1日までに終えた。定期検査で停止し た原発の運転再開にめどが立たず、電力不足が懸念される冬場の供給力を補うのが狙いだ。来年3月末まで、管内の電力需給が逼迫した際に臨機応変に稼働、供 給に加わる予定だ。

 再稼働させるのは長崎県新上五島町の新有川発電所(出力6万キロワット)と、同県五島市奥浦町の福江第2発電所(同2万1千キロワット)。24時間フル稼働した場合、両発電所で一般家庭約19万2千世帯の電力量を賄える計算だ。


●椛(かば)島・崎山沖

2010~2015年度の予定でNEDOの実証実験として浮体式洋上発電の実証実験が行われた。
GOTO FOWT
浮体式洋上風力発電実証事業について
一方、より深い海域に対応する浮体式については、世界的でも実証事例は2例しかなく最先端の技術です。日本は西欧に比べ風が強く遠浅な海域が少なくすぐに 深くなるため、この浮体式が有効と考えられていましたが、国内での導入事例はありませんでした。
このため、環境省では、我が国初となる2MW級の浮体式洋上風力発電実証機1基を実海域に設置することを目指して平成22年度から実証事業を開始していま す。

スケジュール
2010年度    基本設計
2011年度    小規模試験機設計・製造 実証機詳細設計 環境評価
2012年度    小規模試験機設置 実証機建造
2013年度    実証機設置/運転開始→10月には、我が国初となる2,000kW風車を登載した実 証機の設置を完了し、発電を開始
2014年度    運転/計測
2015年度    事業性評価 終了

事業受託者
戸田建設(株)・(株)日立製作所・芙蓉海洋開発(株)・国立大学法人九州大学・(独法)海上技術安全研究所

2014年01月21日 09時00分 更新
エネルギー列島2013年版(42)長崎:離島に潜在する海洋エネルギー、地熱や太陽光を加えて供給率25%へ
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1401/21/news023.html

(前略)五島列島の椛島(かばしま)に近い洋上では、浮体式の風力発電設備を使った実証実験が進んでいる。沖合1キロメートルの海域に2MW(メガワッ ト)の大 型風車を設置して、2013年10月に運転を開始したところだ。海底ケーブルを通じて陸上まで電力を供給することができ、商用レベルの発電能力をもつ浮体 式の風力発電設備としては日本で初めての試みになる。

 海に浮かぶ長い円柱の先端に直径80メートルの風車と発電機を備えている(図3)。全長は172メートル、総重量は3400トンに及ぶ。海面から上の部 分の高さは96メートルに達して、上空を吹く平均7.5メートル/秒の風速を受けながら発電する。


図3 五島市椛島沖の洋上風力発電設備。出典:戸田建設ほか
 このあたりの海域は水深が約100メートルと深いために、発電設備を海底に固定する着床式の建設は難しい。浮体式ならばチェーンで海底に係留する方法に より、水深の深い海域でも設置することができる。

 椛島沖では2015年度まで実証実験を続けて、発電設備の性能や安全性のほか、動植物など自然環境への影響を検証する。その成果をもとに、周辺の海域に も洋上風力発電を展開していく計画だ。

国内初の浮体式洋上風力発電設備を実用化
-崎山沖2MW浮体式洋上風力発電所-
http://www.toda.co.jp/news/2016/20160415.html

2016年4月15日
このたび、五島市と五島フローティングウィンドパワー合同会社(戸田建設株式会社の100%子会社)は、長崎県五島市崎山漁港の沖合において、国内初とな る浮体式洋上風力発電設備を実用化、運転を開始いたしました。

図-1 風車位置
【設備の概要】
設備名称 崎山沖2MW浮体式洋上風力発電所
所在地 長崎県五島市下崎山町崎山漁港の沖合(約5.0㎞)
所有者 五島市
運転管理者 五島フローティングウィンドパワー合同会社
船名 (非自航船)はえんかぜ
風力発電機 ダウンウインド型 HTW2.0-80(日立製作所、2MW級)
浮体施設/構造形式:ハイブリッドスパー型/係留:3点係留カテナリー方式
【特徴及び形状寸法】
浮体式洋上風力発電設備は、スパー型と呼ばれる細長い円筒形状の浮体構造の上に、風車及びタワーが海上に突出して固定され、3本のチェーンで海底に係留さ れています。
発電設備の形状・寸法は、海中の一番深いところから風車翼(ブレード)の先端までの全長が172mで、海面上に浮いて見える部分の高さは96mです。ま た、円筒部の最大直径は7.8m、総重量は約3,400 トンです。
【経緯及び今後について】
平成22~27年度の環境省実証事業において、国内初の2MW級浮体式洋上風力発電設備となった「はえんかぜ」は、地元の方々、漁業関係者の皆様等のご理 解・ご協力のもと、五島市椛島沖に設置され、安全で環境への影響が小さい施設であることが確認されました。
平成27年度の事業終了後は、五島市再生可能エネルギー基本構想のもと、浮体式洋上風力発電の普及促進を目指し、五島市と五島フローティングウィンドパ ワー合同会社が共同で、 発電所の運転を継続していくこととなりました。 五島市と五島フローティングウィンドパワー合同会社は発電データの収集や更なる運転維持管理の知見蓄積を行い、地域と浮体式洋上風力発電の発展に貢献して いく所存です。