電 力総研 水力あれこれ 四国水 力
とはずがたりな掲示板(利 水スレ電 力スレ)

吉野川上流域
早明浦ダム・他の電源開発

1.早明浦ダムと汗見川

治水も目的に這入る早明浦ダム。洪水期は7/1~10/10と一寸後ろにズレ気味だけどその間は発電容量は抑えられるようだ。10月の雨は,今も恰度台風 来てるけど越冬用の水として貴重なんじゃないのかな??

早明浦ダム[水力
管理者:(独法)水資源機構
容量
総貯水容量:3億1,600万m3
有効貯水容量:2億8,900万m3
   利水容量:1億7,300万m3(有効貯水容量の内)
    洪水調節容量: 8,000万m3(有効貯水容量の内、非洪水期10月11日~6月30日)
    発電単独容量: 3,600万m3(有効貯水容量の内、非洪水期10月11日~6月30日)
    洪水調節容量: 9,000万m3(有効貯水容量の内、洪水期7月1日~10月10日)
    発電単独容量: 2,600万m3(有効貯水容量の内、洪水期7月1日~10月10日)
無効貯水容量:2,700万m3 (死水容量: 1,000万m3・堆砂容量: 1,700万m3)

標高
ゲート頂標高:367.00m
天端標高:345.00m
洪水時満水位標高:343.0 m(サーチャージ)
常時満水位標高:331.0 m
洪水吐越流頂標高:325.00m(クレストゲート)
洪水期制限水位標高:329.5 m
最低水位標高:275.0 m
堆砂標高:268.0 m
低水位放流管呑口中心標高:262.00m
基礎岩盤標高:239.0 m

たまに渇水になって香川県民を困り果てさせる早明浦ダムである。

導水を考える。

早明浦ダムの常時満水位(何其れ?)は331.0 mだそうであるが,地理院の湖面は326m程度で,これは洪水吐越流頂標高が近い。洪水吐越流頂標高も一寸よく判らないけど330mは十分に満水過ぎる状 況の様である。
さしあたって対象とする汗見川(凄い名前だw)の標高は結構低いので渇水期に真価を発揮すると考えて取水面は325m程度とする。満水の時は取水しない感 じになろう。
そう考えて見て見ると323m 地点にお誂(あつら)え向きの堰があるような。まあこの地点で取水することにしよう。水位が足りないとかあったら堰の嵩上げで対応。
そもそもなんか農業用水でも取水してるのかと念の為,調べたらなんと早明浦用の発電ダムだった様だwww

汗見ダム[便覧]
電源開発(株)
目的:発電
堤高/堤頂長:18.5m/63.5m
流域面積/湛水面積     51km2 ( 全て直接流域 ) /2ha
総貯水容量/有効貯水容量     79千m3/29千m3
竣工:1972

便覧には立地が「吉野ツバキノ」となってるけど吉野は早明浦ダム本体の立地地名なので誤りであろう。 汗見ダムの立地は南岸が大田羅,北岸は嵯峨野と云うらしい。

なにはともあれ俺如きの考える事はとうに当事者は考えており実現してると云う事だなw まあ俺の発想は正しいということだろう♪(前向き)

もう一箇所地蔵寺川もあるぞ,と調べてみるが,上流へ辿っていくと平石川になり,なんと331.7m 地点に既に取水口があってしかも今度は太平洋側に送水されている,おいw
此処から高知分水として天神発電所・鏡川・鏡ダム経由で送水されてるそうな。
むむぅ。

口惜しいので足掻いてみる。

行川(なめかわ・350m)から汗見ダムへ導水路建設。5.24km
行川の流域面積:11.505km2。なんとか1.1m3/sぐらいひねり出せないかな??

更に5.8km延ばせば立川上流に至る。
立川から汗見ダムへ直送するなら9.6km。
因みにこの川,名前は立川川(たちかわかわ?)というようで頭痛痛(ずつういた)みたいな滑稽さがある。読み方が「たちかわ」ではないのだろうか?

とまれ45.4km2程有るので仮に4.5m3/s取れるとするとそのまま吉野川200m(吉野川と穴打川の合流地点)に向かって降ろすだけで有効落差 120m程は取れるので4.6MW程は発電出来る。
もっと云うと大田口発電所が取水し残した奥 大田川の330m付近で取水して更に下流(例えば186.4m) に西豊永発電所でも造れば水量4.8m3/s,有効格差140mで5.5MWは行けそう。
早明浦経由だと今の所早明浦発電所の有効落差76mしか使えないことにはなる。
敢えて立川の早明浦導水 を決めるなら早明浦発電所放流水を使って「早明浦下流での発電」が必須である。



2.早明浦発電所

因みに早明浦ダムに付随する早明浦発電所42MWの最大使用水量は65.00m3/sであるからその位は最大使えると云う事になる。
とは云え恒常的にそんなばんばん垂れ流してゐる訳でもなさそうで,まあ常時放流水量は常時発電量4.8MWから判断するに7.4m3/s(= 4.8/42)程度であらう。

早明浦発電所[水力
四国電力(株)
最大出力:42,000kW 常時:4,800kW 年間発電量:約129,000MWh(設備利用率35.0%)
最大使用水量:65.00m3/s →最大出力と常時出力の差から常時放流量は7.4m3/s程度であらう。
有効落差:76m
取水:早明浦ダム(331.0m)
放水:吉野川(240.3m)

上で検討した導水による常時発電量の増加や下で検討するピーク電源での水利用節約で稼働率は劇的に上げられるのでは無いか?!
行川1.1m3/sに立川4.5m3/sの計5.6m3/sを常時出力に回すとすると,ピーク発電してる時間帯が殆ど無いと云う前提で24h365日 5.6m3/sで追加的に発電出来ると仮定すると8.6%稼働率を上乗せできる。まあ実際にはそんな計算通りには行かないだろうけど。。一応汗見・早明浦 で貯めて均せはする筈である。立川取水部にも堰堤欲しいかも。。

3.早明浦下流での発電
早明浦ダムの給水でぶち上げたは良いけどなかなか厳しい。。
ダム直下の240mで放流されるが殆ど変わらないので穴見川・地蔵寺川等を糾合した後のこ の辺(239.6m)から取水。
木 津能川(242.9m)で取水。
穴内川との合 流点203m付近で放流って感じである。落差がねえ。。下流でももう一発発電することにする。

[試案]穴内発電所
出力:最大7,700kW 常時2,100kW
水量:最大30m3/s 常時8.5m3/s
有効落差:31m

って感じか。取水地点では大早明浦の最大放流65m3/sの放流に加えて汗見川や地蔵寺川の流入はあるけど稼働率35%であって何時でも使える訳 ではないからなあ,抑えめに30m3/sで設計してみた。とは云え30m3/sはこちらが今アドホックに決めた丈の数値なので下流迄の新規開発発電所群全 体で現行早明浦の最大能力42MWを確保出来る様な水量を後ほど計算する。

4.大田口発電所

ここに発電所がある。

太田口発電所[水力
四国電力(株)
出力:1,500kW  常時:280kW
水量:0.6m3/s (常時:0.112m3/s?)
有効落差:335.50m
流域面積:15.4km2
取水:奥大田川、小法師谷川、小次郎谷川575.5m
放水:吉野川217m
運開:1965年

因みに大田口発電所の流域面積。調べてみると17.562km2程とでたが水力.comさんによると15.4km2とある。。
15.4km2だとすると0.6m3/sの(流域面積・最大利用水量)係数は3.9%となる。一寸低めではある。一応多雨地帯(年間2500mm程度)の筈だが。。
1.5m3/sにすれば3,750kWに出来るんだけど。


5.大歩危発電所
さて増強篇その2である。
吉野川には池田から早明浦まで本流上にダムがない。
嘗ては小歩危ダムが計画されていた[wiki] が,大歩危・小歩危の景勝地が水没すると云う事で反対が強く計画は中止された。まあ見識と云えよう。
そもそも池田ダムは小歩危ダムの逆調整池として計画されたんだそうな。

と云う事で此処の開発は非常にセンシティブだという事を前提に慎重に模索。

この水量に立川川が加わり,更に一定の水量があると思われる穴水川が加わるのが吉野川標高203.8m点。

この辺から大歩危の手前,こ の辺(三好市山城町下名(しもみょう))154m迄送って発電してみる。

先ずはダムを建設。恐ろしくゆったりした川だなw
穴内川との合流点は一寸聚落があるようで,堤防の嵩上げ,吉野川橋の高い標高への掛け替えなんかは必要かも知れぬ。

大田口ダム[場 所
湛水位:210m
面積:519,578m2

200m以下は49,147m2。推定有効貯水量は242.8万m3。まあ平均5m程度で貯水という感じ。


奥大田川水系流域面積
22km2。1.7m3/s程度確保出来そう。実は大田口発電所で取水していて放水口は大田口ダムより下流側にあるが放水位は217mと一寸高めなのでダ ムの内側へ導水して放水すれば良し。


[試案]大歩危発電所
出力:6,800kW[+6.8MW]  常時:3,400kW
水量:20m3/s   常時10.0m3/s(早明浦7m3/s+立川+穴打川+奥大田川) 
有効落差:41m
取水:大田口ダム(200m)
放水:吉野川下名(154m)

ここも水量は暫定値である。

6.全体構想

別項で検討した三縄増強も吉野川の从(したが)って結局は早明浦の水を使う。 一連の発電所の出力をどう するべきか検討してみる。結局X放流すれば下流の新設発電所群で早明浦の最大出力42MWが(多少のタイムラグはあっても)実現できるか,のXを求めるの が課題 である。三縄と大歩危には調整池を想定したので応答は(ダム水路式でダム式の早明浦には劣るにせよ)比較的素早い筈である。早明浦の64m3/sの放流は 比較的短時間で済みその分他の時間帯の発電に回せて(早明浦の64m3/sを取りこぼす事無く下流の発電所で発電出来て)発電所群全体の稼働率を上げる事 で全体の水の有効活用に資する筈である。

(新々)三縄発電所
出力:14,000kW[+7.0MW]
使用水量:29.20m3/s(+14.60m3/s)
導水路:総延長14km
取水:祖谷川[三縄ダム]・吉野川[下名頭首工]


貯水量
最大出力
最大水量
1m3/s辺り発電力
早明浦発電所
2,600万m3
42,000kW
64m3/s
646.25kW
穴内発電所

7,700kW(暫定値)
30m3/s(暫定値) 256.67kW
大歩危発電所
242.8万m3 6,800kW(暫定値)
20m3/s(暫定値) 340.00kW
三 縄発電所
29.9万m3
(祖谷川分)
7,000kW(暫定値)
 +7,000kW(祖谷川分)
14.6m3/s(暫定値)
 +14.6m3/s(祖谷川分)
479.45kW
 +祖谷分
合計



1,722.37kW
1m3/sで1722.37kW発電出来る。42MW発電するのに必要な水量は24.385m3/sとなる。
25m3/sを確定の最大水量とする。

また常時流量は行川0.8m3/sと立川3.6m3/sを現状の推定値7.4m3/sに足して11.8m3/sとする。

[増強試案]早明浦発電所
四国電力(株)
最大出力:42,000kW 常時:7,600kW[+2.6MW] 年間発電量:約 151,776MWh[+22,776MWh](設 備利用率41.2%[+6.2pt])
最大使用水量:65.00m3/s 常時放流量11.6m3/s
有効落差:76m
取水:早明浦ダム(331.0m)
放水:吉野川(240.3m)

[増強試案]穴内発電所
出力:最大6,450kW[+6.54MW]  常時3,500kW
水量:最大25m3/s 常時11.6m3/s
有効落差:31m

[増強試案]大歩危発電所
出力:9,100kW[+9.1MW]   常時:4,500kW
水量:26.7m3/s   常時13.3m3/s(早明浦11.6m3/s+穴打川[繁藤堰堤経由で平山発電所に最大21.5m3/s取水してるので此処では無しとする]+奥大田川1.7m3/s) 
有効落差:41m
取水:大田口ダム(200m)
放水:吉野川下名(154m)

[増強試案]三縄発電所
出力:12,500kW[+5.5MW]  常時:6,900kW
使用水量: 26.2m3/s(=14.60m3/s+11.6m3/s[大歩危の景観保護の為に穴打川・奥大田・平原分は大歩危に流す]) 常時水量 14.52m3/s(=2.92[三縄は常時1,400kW]+11.6)
取水:祖谷川[三縄ダム]・吉野川[下名頭首工]
放水:祖谷川



発 電効率
出 力
水 量

有効落差
1m3/s辺り発電力 最大 常時 最大 常時 貯水量 発電時間
早明浦発電所
76m
646.25kW 42,000kW
4,800kW
65.00m3/s
10.0m3/s 2,600万m3
穴内発電所
31m
256.67kW 6,450kW[+6.54MW]
25m3/s
0.0万m3

大歩 危発電所
41m
340.00kW 9,100kW[+9.1MW]
26.7m3/s
242.8万m3
三 縄発電所

479.45kW
12,500kW[+5.5MW]
26.2m3/s
(内祖谷分14.60m3/s)

29.9万m3
合計

1,722.37kW 70,050kW[+21.14MW]







まあまあだ。